表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/17

二人の練習

「お前の演技はやかましいな」


 良く知られた喜劇の主役を演じるエヌマを、退屈そうに眺めるリートン教授は辛辣に評していた。


「あぁ!? んだとぉ!」

「ふん、それだそれ。普段のお前は声量と熱を無駄に垂れ流している、演技では洗練したものに変えろ、と言っている」

「ケッ、言ってる意味がわかんねぇよ」

「要するに、これだ」


 リートン教授は庭園の噴水を指差した。

 それ以上のことは言わなかったので、またもやエヌマは首を傾げる。


「あ? どーいうこった?」

「これがただ水を噴き出すだけなものなら、誰も庭に備え付けることはないだろう?」

「そりゃーな、飛沫とか邪魔だしな」

「それがお前だ。この噴水というものが景観に成り得ているのは、洗練された水を吹き出すからだ」

「つーと、私の演技は迷惑ってことか?」

「だからそう苦情を言っている」


 ムカーっとエヌマは顔を真っ赤にした。

 しかし、面と向かって自分の演技を見てもらったことはなく、また一人で行う練習ばかりだったためか普段よりも謙虚な雰囲気がある。

 要するに、感情を上手く動かせということ、だとエヌマは自問した。

 自分の中で必死に考えたものを実際に行うのである。

 楽しいはずである、表情にも現れていた。

 不満を言うなら、講師がリートン教授であることぐらいか。

 

「神よ神様よ、どうかこの陰険極まりない老人に罰を与えたまえ」

「台詞が違う。愚か極まる、だ」

「おっと、目の前にそんな老人がいたからつい間違えた」

「素直に我が身は愚か者だと言っておけ」

お久し振りです。最後まで読んでいただきありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ