躾はムカつく酒を飲め!
この物語はお久しぶりです
短めです
火酒は酒気の激烈さで愛好されている。
「くしょぉぉお! おいじじぃ! 早くおかわり~~!」
酒場のカウンターで店主に怒鳴り散らしているのは、可愛らしい女中服を着て、額に魔法石が嵌め込まれた輪っかのような装飾をつけた、耳長族のエヌマ。
彼女の手元には、荒々しく食い散らした魚料理と豆料理の大皿が並んでいる。安酒一杯だけでも頼めばこのような食べきれない量のつまみを出してもらえるが、既に四杯目を飲んだところだ。
店主はやれやれと溜め息をもらし、五杯目になる火酒を注いでやる。ちなみに火酒は蒸留酒で値段も手頃。
「な~~にが、オギョーギヨクナレ、だ! こんなモンも付けやがって~~!」
鬱陶しそうに額の輪を掴んで引っ張るがビクともしない。そもそもエヌマが荒れているのは、魔法大学でのちょっとした騒ぎを問題視した教授たちが、書類上の主であるリートン教授に文句を言ったからだ。
『新しい従者を連れて来るのはいいが、きちんと躾をしろ!』
とのこと。
とばっちりも良いところなリートン教授は当然穏やかではなく、エヌマの額に魔法石で作った犬用の調教器を無理矢理付けて言ったのだ。
『少しはお行儀良くなれ馬鹿者。それは私が作った、暴れると強烈に締め付ける魔法道具だ。少しは文明を知るのだな野蛮人!』
事実、酒場に来るまでに三回ほどチンピラに絡まれたが、撃退することはできず、殴ろうとした瞬間に締め付けられて戦うどころではなく、結局逃げることで戦闘を回避してにた。
当然エヌマは面白くない。酒場まで来るのに一刻近く時間を使っている。何故このような遠回りをしなければならないのか。
「あら、ここにいらしたんですね」
そんな、不機嫌の極致にあるエヌマに声をかける物好きが一人いた。
アドリアーナ女史だ。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
前作からけっこ時間空いて申し訳ありません(汗
ファンタジーでバトルものは読むのは好きなんですが、自分で書くとなると苦手なんですよね。
ではでは、また次回でお会いできますよう頑張ります!応援してください!




