第五話─夜の特訓
別にエロい方向ではないです。
日は沈み、夜となった。
赤く光る月と青く光る月の月明かりが夜を照らしている。
あの月には神様がいるという伝承があるが本当の事は分からない。
「そろそろ良いかな?」
そう思い、自室の窓から外を確認し《転移》で外に出る。
《転移》は目視出来るところじゃないと飛べないっぽいんだよね。
家から少し離れた森の少し開けた場所に向かう。
「よし、始めるか!」
何を始めるかというと時空魔法の特訓だ。
あまり人に見られたくないというか、ライエルさんには見られたくないのでこうして夜に特訓している。
いつもは《転移》を使いながら剣で攻撃することなどをやっている。
最近は別のことにも挑戦している。その魔法は今は詠唱ありじゃないと使えないけど相手の隙をつくものなので無詠唱で出来るようにしたい。
とりあえず詠唱ありでやる。
「我、時の理を外れ、加速する《時間加速》」
この魔法は一時的に自らの時間を加速させる魔法でとても強いんだけど使った分だけその後の反動で時間が減速するからそれが隙になってしまうという使い所が難しい魔法なんだよね。
いまのところ二倍くらいかなー加速させられるのは。
次に詠唱なしもやろう。
〇●〇
ベットで横になりながら隣にいるアリアに問う。
「なぁ、アリア。レイは今日も特訓かと思うか?」
「そうね、そうだと思うけど」
夜にも特訓してるのはわかってるのだが見にいったことはない。
さすがに夜に行くってことは俺に見せたくないだろうからな。
レイももう五才か、子供の成長は早いなー。
「そろそろレイも五才になったし王都に一度行かないか?」
「あれを取りに行くの?」
「それもあるが後仕事の報告もある」
「それじゃあちゃんとした服装を用意しなきゃね」
アリア、なんでそんな少し喜んだ声音なんだ?
レイが女の子に見えるからってちゃんと男の子の服装させてあげろよ。
「そういえば、あちらの子供もレイと同い年だったわ。仲良く出来るといいわね」
「でも手紙には人見知りって書いてあったけどな」
「大丈夫よ、レイは見た目女の子だし、メイは妹みたいな感じに仲良くなれると思うわ」
「そうだといいが」
あいつに会うのも久しぶりだなー。
どうせ執務におわれていると思うが。
それはそうとレイの見た目女の子はみんなの総意なんだな。
作者「なんかメイの影薄すぎてやばい」
メイ「もうすこしでばんほしい!」
作者「ほんとなんで出番ないんだろうね」