第四話-5才
久しぶりに更新です。
相手が大剣を振るってくる。
俺はそれを右に避け、そこから相手に向かって剣を振るう。
相手はその斬撃を大剣で防ぐ。
いや、おかしいよ、なんで大剣を普通の剣みたいに振るえるの?
《身体強化》の魔法だけでは説明出来ないくらい力が上がってるよね!?
いまさらそんなことは分かっているのだけど、思わずにはいられない。
相手は大剣の重さを関係なしに振るってくるので俺は避けたり、受け流すことで手一杯だ。
回避も間に合わなくなり、相手の大剣が俺の首を触れる直前で止められる。
「今日はここまでだな」
「はぁー疲れた」
と俺は地面に手を付き座る。
それを見てライエルさんはまだまだだなと言ってきた。
三才のころからライエルさんと訓練しているのだけど全く歯が立たない。
時空魔法は使ってないけど使っても勝てる気がしないね。
訓練が終わったので家に戻る途中で妹が出迎えてくれた。
「おにいちゃんおつかれー」
「お疲れだよ、メイ」
メイは俺と二歳差で今は三才だ。ライエルさんや俺と同じで黒髪黒目の女の子なのだが顔立ちは母親似なので将来美少女になるだろう。
一番苦労したことは始めの頃は俺のことをお姉ちゃんと呼んでいるのをお兄ちゃんに直したことだ。
そんなに女の子に見えますか?もう諦め───いやいやまだ諦めないぞ!
と考え事をしている内に家に着いた。
家は二階建ての普通の家だと思う─がこの周りには家がここしかないというより周りは森なので比べる対象がない。奥の方に山があるがそのぐらいしかない。
「ただいまー」
「たっだいまー」
「ただいま」
「おかえりなさい」
リビングの方からアリアさんの声が聞こえた。
「レイ、汗かいたし風呂入るか?」
「わかったよ、父さん」
そう答えた俺は着替えを用意し、風呂場に向かう。
先にライエルさんは入っているようだ。俺も結んでいた髪をほどき、服も脱ぎ風呂場に入る。
石鹸的なもので体を洗い、髪もちゃんと洗う。
やっと、湯船につかれる・・・。
「気持ちいい」
「そうだよな、やっぱ風呂はいいよな」
ライエルさんといる事だし聞きたいことを聞いてみよう。
「父さん、ずっと気になってたんだけどなんで大剣を軽々と振り回せるの?」
「それは内緒だ」
「いいじゃん、教えてくれたって」
少し俺が拗ねた声で言うと─。
「レイ、お前だって俺に隠してる能力あるだろ?」
ギクッ!なんでばれてるの?
目の前では使ったことないんだけどな。
「その反応はあるってことだな、まあいいかヒントだけ教えてやる」
「ヒント?」
「俺はスキル持ちだ」
父さんはそう答えたがスキルか。
スキルは先天的に発現する能力で持っている人はあまりいない。
スキルは魔力を使用しないという特徴があるがデメリットが大きいことでも知られている。
「そろそろ上がるか」
その言葉で俺も風呂からあがる。
体を拭いているとライエルさんが髪についてふれてきた。
「レイ、何で髪伸ばしてるんだ?」
「本当は短くしたいけど─母さんが似合ってるから勿体ないって」
「そうだな、俺も似合ってるとは思うぞ。その髪型」
いまの髪型は黒髪ロングなのです。
訓練中は結んで邪魔にならないようにしてます。
「その評価は男としてどうなのかな?」
「まあいいじゃないか、似合ってる方がいいだろ」
「でも俺は男らしくなりたい」
「まさか、鍛えて欲しいっていって来たのもその理由か?」
「そ、そうだけど」
「可愛いやつだな、レイは。男なんて見た目じゃないよ、強ければ男らしくなるさ」
と頭を撫でられる。可愛いって言われるのが嫌なんだけどな。
でも、強くなれば・・・か。絶対強くなるんだ!
俺はそう決心した。
新キャラ出たのにあんま会話してないな。