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Melt of Border~蒼の戯れ、朱の叡智~  作者: Sigeno@GSX
Lv.1:異世界入門
7/10

妹、振る舞う

妹側の第四話。

どうみても飯テロ回(

あまりにも一瞬の出来事に理解の追いついていない

追跡者達を前に、朱奈が口を開いた。


「貴方達はこれから死ぬけど、異世界だし…少し位

なら私を楽しませてくれるよね?」


余裕の微笑を浮かべながら両手に得物を構え、周囲を囲み続ける追跡者にその威圧を飛ばす。それはもう

現世で研究をしていた研究員には到底見えない。


死神と言う言葉が追跡者の1人の中でループする。


無言の意思伝達が全員の姿を消し、朱奈だけがその場に取り残される。そして追跡者達による

コンビネーション連撃と数人のスナイプ。蹂躙のような嵐が、閑散とした路地裏に激しく吹き荒れた。


それが過ぎて砂煙が上がると、そこにはまたも仲間の命を奪った死神の姿があった。


頭を指で貫き、返り血を浴びる姿はまるで捕食者。

こいつは、攻撃を受け流しながら私たちの仲間を

捕らえていたとでも言うのか!?


有り得ない事象の連続から追跡者達の中で不信感の

ようなものが渦巻き始める。何人かはその恐怖から

逃れようと敗走を開始した。だか一度向き合った敵を逃がす程、彼女は慈悲深くない。


「…フリーズレジスト」


アイス系魔法の上位版である氷獄フリーズ系魔導術を発動し、

その逃げ道を塞ぐ。

灼熱ですら溶ける事の無い氷に触れれば…


「あ、あぁぁぁあ!!!!!!」


肌が壊死するのは一瞬だ。


外周で阿鼻叫喚が起こる中、そこには笑みを浮かべ

ながら座って眺める朱奈の姿があった。


1人、また1人と殺し、逃げようとすれば絶対零度に

限りなく近い氷獄が触れた者を灼き殺す。


誰から見ても、その戦闘結果は一目瞭然だった。


序盤のピンチから一転し、逆に蹂躙する形となった

その姿が、死ぬ間際のある追跡者が過去の歴史に

記された死神を思い出したと言う。


それにしても…


「ちょーっとやりすぎたか、ふらふらする…」


────────────────────────

【戦闘終了】


「被害総計」

追跡者:7人死亡、11人重傷(意識不明多数)

朱奈:魔力枯渇症状


「勢力図変動」

王都アスティリア:暗殺部隊49名消息途絶(18+31)

反アスティリア連合:王都陥落作戦が立案

────────────────────────

メインストリートにフラフラと出た朱奈。

とりあえず何か食べたい感覚から、酒場に入る。


マスターが一言言うよりも早く、「何でもいいから

食べ物を持ってきて」と注文した。黒衣は返り血で

真っ赤に染まっているが、誰も気に止めない辺り

日常茶飯事なのだろう。


目を丸くしつつペペロンチーノを作ったマスター。

半ば皿を奪い取るようにしてかき込む。味付け等が

現世と違うといった事はなく、オリーブの風味が

口に広がって行く。そこに添えられた唐辛子の

ピリッとした感触が食欲をすすめる。


次に持ってきたのはステーキ。いつもなら1皿で満足

している所だが、今日はステーキもナイフ無しで齧り

付く位の空腹感があった。醤油ベースの

ガーリックソースに近い味に舌鼓を打つ。


「ふむ…あんた、魔導師かい?」

「ムグ…?」


食べている所に話しかけられ、マナーが乱れた。


「あぁ。そんな風にかきこんでいく女なんて、

騎士か魔導師位しか思いつかないからな。短剣を

使ってるって事は騎士じゃねえだろ?」

「まぁ…合ってんじゃん?」


横にワインのような飲み物があり、年齢の事も

考えずに全て呷る。ふわっとした感覚と共に先程までのふらつきが消えた。


「ふー…ありがと、助かったわ。」


御礼と共に30000セディナ程置いていこうとしたが、

マスターは首を横にふる。そんなに要らない

という事かと確認するが、単に野垂れ死なれたら

困るという事らしい。


そんな理由で払わない訳にも行かない。30000

セディナをマスターの手に持たせ、ありがとうと

告げて店を去る。あの時のマスターが赤くなっていたのは酒のせいだろうか。

朱奈ステータス変動


【スキル融合】

強奪+上級暗殺術+上級隠密術+上級魔導術

転命の死神(融合・レジェンドスキル)

「融合前効果に加え、運命切除添付能力を得る。

この効果では外的要因の死を避ける事は出来ない。」

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