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キャバクラの派閥、そしてトラブル(後編)

ヘルプのコが『上手く言っておくからっ♪』と言った翌日、昨日休んだ指名のコが出勤してきたので、『△☆チャン体調大丈夫!?昨日〇〇さん来店したんだけど△☆チャン携帯繋がらなくてさっ〇★チャンから昨日の事聞いた!?』

僕は当然、昨日のヘルプのコの言葉を鵜呑みにしていたので笑顔で尋ねると、指名のコの表情がいつもの笑顔から一辺して厳しいものになったのを見、『アイツ言ってねぇなっ!!』と思いました。

慌てて取り繕おうと僕は指名のコに昨日のいきさつを素直に話し、自分が軽率だったとそのコに謝りました。

『〇〇クンのせいじゃないょっ気にしないでっ♪ワタシが電話繋がらなかったのがいけないんだし。でも、ちょっと気になるかな…〇★チャンに聞いてみるねっ』

心の中で『えぇコやぁっ♪』と思い様子を見ていると…

『〇★チャン電話留守電になってる…〇〇さんに聞いてみるょっ』…そう言いお客の方に電話を掛けたのですが、お客の方も留守電だった為ヘルプのコが出勤してきたら事情を聞く事にして営業前準備を続けました。

ところがお店が始まってもヘルプのコが一向に出勤してきません。連絡も無いし、携帯も相変わらず留守電のまま…

『何かあったか!?』と不安に思っていると、僕の様子を見ていた指名のコが尋ねて来ました。

「〇★チャンから連絡あった!?」「いや、携帯も留守電のままだし…とりあえず様子見るしかないかな。」

そうして、その日は何の連絡も無く1日の営業は終了してしまったのです…

『自分で説明するって言ったんだから、ちゃんとしろよっ!!』心の中でムカつきながら大事にならなければいいけどと思い、送迎に向かいました。

そして運命の日…僕は、いつも店に1番に入って営業前準備をします。

後輩をアテにして準備が出来ていなかったりすると嫌だったので、自分で好きなBGMを聴いて準備するようになりました。

その日、いつもは静かな店のあるビルの地下1階から何やら人の声が聞こえます。

『んっ!?もう誰か来てるのかな!?』と思いながら階段を下りると、店の前には部長と数人の女のコ達が居ました。

「おはようございます、部長。どうかしたんですか!?」

「おはよう、〇〇クン。実は△☆チャンと〇★チャンがお客の事でトラブって…今、隣の居酒屋で話し合ってるんだよ。」

『やっぱりか…』そう思いながら、何かやらかしやがったなと溜め息をつくと、一緒に居た女のコ達が僕の前に立ちヘルプのコの文句をまくし立て始めました。

「〇〇クンっ聞いてよ!!〇★チャン、ヒドいんだよっ△☆チャンのお客さんと勝手に内緒で会って、ROLEXの時計買わせたんだってぇっ!!」

マジかよ…ROLEXの時計はレディースで定価50万円程度。それをあろうことか人のお客に買わせるとは…

当然、話し合いでの解決は見込めず、部長が仲裁に乗り出しヘルプのコは系列店に移籍、ROLEXを買わせたお客のアドレスもその場で消去させられました。

しばらくは店では、そのヘルプのコの文句が飛び交い険悪なムードが漂いましたが、その内落ち着きました。

仲が良くても予想だにしない事態が起こり得る…マジ女はコエェなぁと思い知った事件でした。

皆さん、他のコが羨ましくてもこういう行為はやめましょうねっ♪

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