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慧充傳  作者: 大友うさぎ
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晋国夫人

周太后は何もいわない孫皇后へさらに苛立ちをあらわした。そこに太后の姉である晋国夫人(しんこく)が裾をひらめかせながら現れた。孫皇后は晋国夫人の登場に安堵した。太后は晋国夫人にはかなわないからである。感情的な太后に比べれば晋国夫人は理論的であったからだ。

「太后とあろう方が声を張り上げてみっともないですよ」

「太后に指図するなんて姉でも不敬だこと!」

晋国夫人は食い下がらなかった。

「全く、太后は感情的であらせられます。皇后が可哀想じゃなくて?皇后は妃嬪の手本として寵を争わない姿勢を取ったのでしょう?それをガミガミ言われたら女訓なんて必要ないわね」

「女官の閨に手引きする女が妃嬪の手本とは片腹痛いわ」

太后は晋国夫人に諌められても聞き入れようとはしなかった。こうなった太后は皇帝以外、とめることはできない。彼女は息子のおかげで太后という高貴な地位を得たことを承知していたからだ。嫁の皇后はいびるが息子の皇帝には頭の上がらない不思議な人物である。


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