ギルドで
ああ、テス、テス。
こちらは、作者です。今日も頑張ってみました。
「『さて、本題に入ると、今俺の目の前にいる、美男子というのがライトさんというわけだな。そして、諍いの原因となった人が、今ぐうたら寝ている猫の獣人さんか。ライトさんこのたびは本当に申し訳ございませんでしたー!!。コイツ根はいいやつなんです。けど、馬鹿なんです。許してやってください。おねっシャース!!! 』と言ってます」
レンヤが、シニタイの苦労人ことシンの手話ともただ手が震えているともとれるメッセージを理解し、私に言ってくる、哀れだ。どんな状態であってもフォローは絶対にしなければならいと体に呪いでも刻まれているのだろうか。その姿、卑しくも見事なり。その姿かの弁慶にも比類する。
「あ...あぁ。い...いいぞ別に。」
ライトは、かなり引き気味にそう言った。
シンはグッドラックをしながら役目が終えたとばったり倒れた。
......生きてるよな?ピクッとたまに動いてるから大丈夫か、な?
レンヤは、長い棒を持っている背の低いおかっぱの娘に、何か頼んでる。
その娘は、ため息しながら棒をシンに向け、レンヤ見たく何かつぶやく。
「【新緑の力よ、癒しを与えよ】」
緑色のぽわっとした光が出て、シンを光が包み込んだ。
しばらくして、シンがスタッと立ち上がった。
「コモエちゃん、サンキュ。マジ天使だぜ。」
コモエといわれたプレイヤーにシンは礼を言い、彼女の頭を触ろうとしたが、避けられた。
「............え゛っ」
「いや」
「..................ORZ」
別の意味で、またシンはKOされた。
こっちは、慰めるやつがいないだろうから戻るのは遅くなるかもしれない。
うん、私か。
すまないが、慰め方など試合以外思いつかないのでね辞退するよ。
シンがKOされたままレンヤは、話をこちらにしてきた。
「ライト僕たちのギルドへ入らないかい?」
レンヤの口調が砕けたものになっているのは、ライトが敬語を使うのをやめさせたから
「断る。」
ライトはいきなり言われて驚いたが、口が勝手にそう動いた。
即答されたレンヤも窮したが言葉を繋いで
「どうしてだい、僕のギルドは、自慢じゃないが大手の方だよ。」
自分としても分からない。
ゲーム初心者の自分が、大手のギルドに誘われることというのは滅多にないことだ。
普通なら、その話に乗るべきだが
うむ、あるとすれば、
「......私は、自らの手で..........ギルドというのを作りたいからかな。」
一応の理由はこれでいいか。
しかし、何故ここまで拒絶するのだろう。
ああ、そうか。
私はは誰かの下につくのが嫌なのだ。違うか、彼の下につくのがいやなのか。
といっても彼が嫌いとかそういうのではなく単に彼についていきたいとは思わないんだな。
自分で何言ってるか分からないがそういうことだ。
それに、今はこの世界で自由に生きたいんだ。
やってみたいことがたくさんある。
そう思うと、少し......楽しみだ。
レンヤは、何かいいたそうな顔をするも顔を振った。
どうやら、これ以上は無駄だと気付いたらしい。
そして、私に真面目な顔になりながら自分との戦いのこと聞いてきた。
「ライト、僕はあの戦いで気になることがあるんだけど。
聞いても良いかい?」
「別段...どうということもない.........いいぞ。」
レンヤはひと呼吸おいてから
「僕の攻撃をほとんど避けてたよね。あれってスキルによる効果かな、
それでがききたいんだよね。まあ最後に起こったこともできれば教えてほしい。」
「...何を..言ってるんだ?、普通に避けただけなんだが..................
それと...最後に使ったのは......ただ跳躍し...首を獲らんと斬ったまでのことを
したまで...何も...分からない...ことじゃない。」
はて、彼は何を言っているのだろう。
レンヤは、驚愕したような表情で私を見てくるまるで、馬鹿か、超人を見るような目つきだ。
周りにいるリンやコモエたちは珍獣をみるような目で私を見てくる。
なにか、おかしいことでもあったか。
「リアルで何か武道とかならっているのかい?」
「ああ、..................剣術の修行をしていた。」
「...」
「変人だわ。」
「変人。」
「......まあ...そうだろうな」
レンヤの問いに斜め上なこと答えるライト、レンヤは絶句してしまった。
黙ってしまったレンヤの気持ちを如実にリンとコモエは言い表した。
ライト自身も不本意ながらそう思ったらしいが.........この人若干ずれた人でいらっしゃる。
なんとも言い表せない空気になったが、ある人物が流れを変えた。
「俺様、復活!!!」
シンである。
空気が読めないのか読めるのか分からないが皆の視線がシンへ向けられたことは間違いないだろう。
「「「「.........」」」」
誰も突っ込まずじっとシンを見る。
「すみませんでした。」
無言の圧力に気圧されてシンは謝った。
レンヤがゴホンと話題を変えようと咳払いをする。
「話も終わりましたし、今日はこれで、またいつか会いましょう。」
「貴方、絶対何かしでかしそうだから困ったらここにきなさいよ。」
「変人さん、またね。」
「俺になんでも言ってこい。あっ、やっぱ無理」
「ああ」
ときりよく挨拶をした。
それより、
「.........起きろ。」
ネコミミはまだ居眠りしていたので、クネクネ動いている尻尾をギュッと掴んだ。
ムギュッ。
「ひゃあああああああああああ///////」
叫び声を上げ顔を赤らめさせながらネコミミは飛び起きた。
猫の獣人の尻尾というのは、人にあまり触れさせない。
そのせいか、急に掴まれるとすごくくすぐったいらしい。感覚が敏感であったりするそうだ。
そういえば、このネコミミだけ名前を聞いてないな。
獣人ということはレンヤたちから聞いたが。
「な、何するんですかぁ~!!」
「お前、.....名前は?」
「え、え、どうしたんですかナンパですか?」
コイツなにトチくるってやがる。
誰がナンパだ。もっと状況を見てから言え。
「だ、ダメですよ、わ、私そういうのは、ち、ちょt『名前を言え』。
す、すみません。アーミー・ベルです。」
ネコ...アーミーがくだらん妄想をしていたので、少し強く言ってしまった。
まあ、いいか
「話が..終わった。」
「あっ、そうですか。それじゃあ、みなさんさよならです~。」
とレンヤたちに挨拶し颯爽と帰って行った。
「彼女何のためにここにいたんだろう。」
レンヤは、謝るタイミングを失ってしまった。
「あれの..性格だと気にはしてないだろう。」
ライトがフォローして周りもうなずいていた。
「じゃ。」
ライトもレンヤたちにふり返らず手を振りながらギルドを出た。
ギルドを出た時、もう一度この世界の風景を見て、ライトは心躍った。
評価・感想よろしくお願いします。
次回は、明日の22時です。
私事ですが「作者、アルバイト始めました。」