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フールオンライン  作者: ガウェイン大好きっ子
入学式から夏休み
2/46

開始

頑張ります

奥ゆかしく雰囲気のあるコテージだが、コテージとしてはその大きさは普通よりも大きい、広々とした空間の中、俊光一人だけでは物悲しいくらいに。


俊光は一旦、家に戻り休息がてら贈り物を見ようと急ぎ帰った。


家の玄関には傘立てがあるが、傘は和傘一本のみで、他は木刀と竹刀のみ。

靴も少なく、下駄が二足、草履一足、白足袋もどき三足、ブーツが一足のみだった

靴をしまうという習慣は無いらしく、綺麗に並べられている。


大広間と呼べるほどの広さのダイニングルームに入ると早速、箱を開封してみる。


「ん......これは、T-ギアか!」




すっかり、現代の流行のものを忘れていたようだが、俊光は受験勉強の際、時事問題が出るかもと、TVをつけてたら、CMで『超最新VRMMO!!君も、これの虜となる!!』やニュースなどの報道をみたりしていた。


そしてT-ギアとセットになってる、パッケージを取りだした。



「ふーる・おんらいん?」



俊光は、知らないようだが、『Fool・Online』今、老若男女すべての人に大人気、売り切れ続出のゲームで、人気の理由は、自由度が高く、バラエティ豊富、AIの知能度の高さなど、人それぞれにあわせた楽しみ方ができるからである。


俊光は、ウンウンと頭を傾げながら、それが、T-ギアのソフトだと、祖父に電話して、呆れられながら、教えてもらった。


俊光はそのゲームをもって、自室に戻った。


俊光の部屋は、そのコテージの16畳もある和室だ。椅子、ベッドと言ったものはなく、古びた足の短いローテーブルと座り心地の良さそうな座布団、そして本棚のみ。本棚の空間だけフローリングしているのは畳が傷むからだろう。





「.......やるか」



ブンッ 電源をいれ、T-ギアを被り、畳に横になった。


随分と真っ暗だなと見当違いなことを、思いながら、



「サーバー・リンク」



と言う掛け声の後、目の前が、色鮮やかな光で包まれ、しばらくすると、自分の体が、宙に浮き、羽のついた小人がでてきた。



「やあ、ぼくは、シルク。新規受付担当だよ。まず、はじめに、キャラクター作成をしようか。お名前は?」



と言って、ニコニコ顔の小人が手前に、画面を出してきた。





名前     ・


種族


職業 Main / Sub


スキル



「ええっと......、名前は...、家名もいるのか..ライト・ジーニアス」



何か厨二くさい!!と、ひとりでつっこみながらも面倒くさいので、それにして、OKを押した。



「ライト・ジーニアスくんだね。では、ライト君、種族は何かな?」



種族の欄を見てみると、


人間


獣人(犬・猫・熊・狐・狸・虎・・・)


竜人


エルフ


ドワーフ


ランダム



うん。分からない、人間は分かる。竜人・獣人も、竜や獣の顔をした人なのだろう(違います。注意:あくまでもライトの勝手な想像です。)、エルフゥ?・ドワーフゥ?、何だそれは、



「.....シルク、ここに書いてあるエルフとか、ドワーフとは何者だ?」



と尋ねると、シルクは目を開いて、



「一応、聞くけどさ、君って何歳?」


「今年で16だ。」


「ファンタジー系のゲームやったことないの?」


「ない。ゲームすらやったことはない。」


「うそん。」


と、何故、君これやってるのという表情をして、可哀想な人をみるかのような視線をおくってきた。



「こほん、じゃあもう、一通り、姿を画面に映して説明するよまず、人間。この世界に多く生息し、成長率は、どれも普通、可もなく不可もなしってやつだね。次は、獣人、んっ?、どうしたの?『すまない、続きを』う、うん、獣人は、人間同様、数が多く、成長率は、その中の種類によって違う、これは、見えるから大丈夫だよ。たいていは、Str・Agiつまり力と瞬間的速さが高いよ。逆に、Int・Defつまり魔攻力と物理的防御力が低いかな。次は、竜人、んっ?、本当にどう『いや、.....本当にすまない、続きを』...、まあ、いいけど、竜人は、数はあまり多くはなく、成長率は、Str・Vit・Defが高く、ああ、Vitは体力や持久力のことだよ、逆に、Agi・Min・Dexが低い、Minは魔法的防御力、Dexは、命中率、生産成功率のことだよ。やっと、来たね、エルフ......、何で無反応なのさ!!、獣人竜人とあそこまで反応して、んっ何?、『だって、これ、ただの人間じゃないか。』ちがうわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!、耳をみろ!、顔をみろ!、世のオタクたちに、聞いてみろ!、みんなの大好きエルフだろうが~~~~!!、エルフというのは、エロフと・・・・・・・・だよ、分かったか!『.........ああ。』ちょっと!!何で引いてるんだい!!、.....すみません、かんべんしてくださいorz。さあ、はじめますよ、エロッ、エルフは、2種類いて、普通のエルフとダークエルフがいます。どちらも数は、普通です、成長率は、普通のエルフは、IntとDexが高く、StrとDefとMinが低く、ダークエルフは、StrとAgiが高く、DefとMinが低いんです。やっぱり、敬語はきついや。次は、ドワーフだね、......無反応でも、つっこまんぞ、どうせ、背の小さい人間とか思ってるんだろ、んっ何?『君のほうが、小さいから、別になんともないよ』くくくく、くくっそーーーー!!、いいじゃないか!、そ、それにね、ぼくは妖精なんだ!、これが普通なの!、可哀想なやつを見る目をするな!!!、うわ~~~~ん、やだよこの子~~、・・・・、ぐすん。ドワーフは、数は普通で、成長率は、StrとVitとDexが高く、IntとAgiとMinが低いよ。あとは、ランダムだね、これは、レアな種族や中・上位種が、たまにでてくるんだ。でもこれ、キャラクターが、安定的につくれないから、一種の運だめしだよ。しかも、これを選択したら、変えられないよ。押さないことをおススメするよ。」


説明長い。


何にしようか、まあ押すなと言われれば押してみたくもある、ランダムにするか


「なんで、押すんだよーーー!!。とりあえず、変えることができないから、見るだけ見るけど.........なん...だと......!?」


何やら、驚愕してるシルクの顔を見る限り、なにかしらの当たりがでたらしい。


画面を見てみると、



名前 ライト・ジーニアス


種族 神族・修羅


職業 Main   / Sub


スキル   



見ても分からない、



「シルク、説明」


「なんか、ぼくの扱いひどくなってない?。って、すごいよ、ライト、誰も神族を引いてないのに、しかも、武神のユニークじゃないか!!。まあ、説明するよ、君の種族、神族は、地上では5人もいない希少種、そして、神族の成長率は、他の種族の高い方のステータスほどではないが、全ステータス高い、しかも、武神でもあるから、StrとDefとAgiがかなり高いよ。あっ、なにか能力がついてるよ。今は、不明だから、ゲーム中みてね。」


「それは、すごいな。」



なんかいい種族になれたっぽい、どうでもいいや。


シルクの興奮もさめたみたいなので、次にいくみたいだ。



「次は、職業だね。」



職業を見てみると沢山あった、戦士・魔術師・盗賊・商人・鍛冶師など、色々と、見てみると、これは、職業なのかと思うものまで、あとまた、ランダムがあった。しばらく見て、Subは決まった、鍛冶師だ。これは、リアルでも、父親が刀鍛冶であるので、やりやすいと思ったからである。Mainも決めてたんだが、ない。仕方なくシルクに聞いた。



「シルク、侍がないぞ。」


「当ったり前だよ。だって、剣士より、2つ上の中位だもん。」


「じゃあ、どうすれば侍がとれる」


「簡単だよ。剣士を取って鍛えるか、ランダムで、イチかバチかかければ、とれるかも、知れないよ。あああああああ~~~忘れてたよ、2回ランダムは取れないんだった~~!!」



何、それは説明しなかったシルクに責任の一端があるんじゃないのか、そう思うと憧れた侍の職業を諦めなければならないという怒りに満ちた気持ちと相まって、



「さて、シルク...お前に絶望の味というの教えてやろう。」


「お、お許しを~~、運営に頼んでみます。」



侍には、人100倍憧れがあるライトそれが、

侍を取れる可能性どころか、資格さえもすでに、失ったといわれ鬼神のごとき殺気をだして、シルクに異議をたてた。普段なら、別にプレイヤーが、聞かなかったからとか、仕方ないことだ、理不尽だと言うシルクも、目の前の鬼神に怯え、運営に助けてもらうよう半泣きでコールした。しばらくして、なにもなかった空間から、金髪ショートヘア青目の美女が来た。



「はぁーーい、シルちゃん。どうしたの」


「助けて、ウー姉ちゃん、あの人コワイ、あの人コワイ。」


「ええーー、すっごいイケメンじゃない、今はなんか確かに恐ろしいけど。で、何があったの?」



とシルクの話を聞く彼女、聞いてるうちに、まあいっかとめんどくさくなり、しかも、ランダムで、侍が当たる確率など1000万分の1もないと楽観しながらOKを出した。



「別にランダムであれば、侍でなくても文句ないわよね。」


「当然。」


「なら、いいわよ。」


「ウー姉ちゃんいいの!?」


「いいわよ、それじゃあ、バ~~イ」



と消えていった。


シルクがこちらを向いて、



「じゃあ、Mainはランダムだね。」



と言って、ぽちっとランダムを押した。



「(ぼくを散々いじめたんだ、花屋とか、釣り師になれ、切実に)んんんっと..........................................................................................、ねえ、君って運命か、幸運を司る神の加護でもあんの?。」


「いいや、無い。」



そもそも、リアルに神なんて存在は、確認されていないのだから、

いないだろうに。コイツまさか俗にいう中二病か。


私は、シルクの言動の原因を調べるべく画面を見た、



名前 ライト・ジーニアス


種族 神族・修羅


職業 Main 熟練の侍/ Sub 鍛冶師


スキル



「んっ?おかしいぞ、私は、侍を所望したんだから、侍がでるはずだぞ!!。」


「勝手に、所望しないで!!、しかも、君は、ランダムを選択したんだからね。...........、もういいよ、これは、中位の職業の侍の1つ上の熟練の侍だよ。もう、あとはスキルだけだね、もちろんランダムは取れないよ、あとは勝手にやってくれ。5つだからね、気をつけなよ。」



と、シルクはふて寝してしまった。スキルのランダムはいらなかったので、べつにいい。私は、スキルをみた、ざっと見ただけで、1万はある、多いな。大体、絞り込めたたので、挙げてみよう



強化系


身体強化 脚力強化 大声 嗅覚強化 遠見


サポート系


索敵 空間把握 直感 見切り 隠蔽 隠密


技能系


剣術(長剣) 剣術(短剣) 鍛冶 料理


特殊系


魔法(火) 魔法(水)



だ。ここから、5つに絞る。まず、今の段階で、魔法はいらない。私は、魔法使いなんぞ目指してないし、刀や剣さえあれば、魔法なんぞ消し飛ばす(暴論です。)。次は、料理も、いらないか、一人暮らしだったので、料理するの好きなのだが。強化系もいらないな、実際なくとも戦える。サポート系か。どうしよう、


............と考えて、5つに絞った。



索敵 隠蔽 剣術(長剣) 剣術(短剣) 鍛冶



選び終わったので、寝ているシルクを、起こす、



「シルク............」


ゆさゆさ 「ぐう~~~~~~~う」


「シルク............」


ぶんぶん 「んんんっつ、ぐううう~~~~~う」


「ほう、職務怠慢だな............」


シュッ!!「あべしっ!!?」ぴゅうーーーん



めんどくさかったので、ぶん殴った。よく吹っ飛んだなと、我ながら感心した。


シルクは、目を覚ましてこちらにきた。



「ねえ、なんか体が吹き飛ばれて、体中が痛いんだけど、何か知ってる?」


「ああ、お前が寝ていたのを見て、運営の人が現れて、これは罰が必要だなと言って、帰っていったんだ。まさか、こんなことになるとはな。」


「やばいじゃないか!!。どうしてその時、起こしてくれなかったんだよ!!。」


「勝手しろといわれたからな」


「うっ。それをいわれるとな~~。急いで、謝罪文を送ろう、えーーっと今回、職務を放棄し、誠に申し訳ございませんと送信、ぽちっと。」


「ああ、すまない記憶違いだった。私が、吹き飛ばして起こしたんだった。」


「ギャーーーーー!!!、どうしてくれるんだいもう送信してしまったじゃん。これじゃあ、ぼく、変な奴と思われるし、どちらにせよ怒られるじゃないか!!」



寝ていた奴が悪いとニヒルに笑う私に対し、シルクは、はじめはプンプン怒りながら、困った、困ったと運営の人にどう弁明するか思案していた。





 ところで、HPやMPが何故、種族に成長率に入っていないのかというと確かに、平均して高い種族というのはいるが、それぞれの固体において、バラバラで、短期間の内に上がって、それからレベルが上がっても成長しない人もいるし、長年、伸びなかった人が、急に爆発的に伸びたということもあるからだそうだ、しかも、レベルアップせずとも伸ばすことが可能なのだそうだ。


Lucにおいては、特定の条件、環境、自身の状況において、急に上がったり、下がったりする。

また、ステータス自体行動によって上がり方が変わるので、成長率というのは、単に他より上がりやすいだけらしい。






 次は、容姿設定だ、その時、気づいたのだが、顔や体に、古代の紋章のようなものがあった、これは、神族に関係しているらしい、顔か体のどちらかは消せるようなので目立たないように顔の方を消してもらった。


髪は、リアルでも腰までかかる長髪で、気に入ってるのでそのままにした。色は、リアルでは、黒だが、ここは、冒険して青みがかった黒色にしてみると、妙に似合っているなと、自分のことながら思ったのでそれにした。顔の容姿自体は、別に悪くない程度だと思うのでそのままに、目の色を、銀色に変え、設定すべてを終わらせた。

すると、私の後ろに扉が現れて開いた、さしずめゲーム開始ということだろう



「やっと、終わったね。もう、ライトくんには、会わないと思うけど

 頑張ってね。」


「............ああ。またな。」



と別れを告げて、扉に入り、去った。

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