第一話 邂逅の次に
プロローグの時点である程度話は決まっていたのに、投稿が遅れるという体たらく。まあ、時間がないので仕方がないと思っていたいです。
「で、結局なんなんだよ。こんな大騒ぎが起こっているときに電話かけてくるあたりおまえらしいけど、死んだんじゃなかったのか?」
思っていた疑問をぶつける。面と向かって合うのはあの時以来だけど、何も変わっていないみたいだ。
……僕は、彼・肩書き魔術師の、かつての戦友である真茸の住んでいる(…らしい)家に来ている。
なんというか、生活感あふれる部屋だった。
「いやデスネ、こんなことがあるからかけたんデスヨ。それとワタシは死んでいませんヨ。死にかけただけデス」
いくら、創造された世界での出来事だったとはいえ、崖から落ちて死なないなんてつくづく最強の魔術師だな。どうせ自分に身体防御の魔法でもかけたんだろう。
事実を淡々と語った後、すぐに席を立った真茸は、腰のポケットからゆっくりと携帯を取り出し、少しいじってから画面を僕の方に見せた。
画面に映っていたのは、件の雲の中に大きな物体があるように見える写真で、写っているものがなんなのかは、とても把握できそうではなかった。
「これ、わかりマスカ? この雲の中の影。どうやら、魔法反応があるみたいなんデスヨネ」
「魔法反応?」
疑問に思い、つい声に出した。だが、真茸は先ほどと同じ単調な、それでいて深刻である風な口調で続けた。
「…ソウ、魔法反応。この世界では1ヶ月前に消え去ったはずの『魔法』、デス。あれが起こったあとに消え去ったはずなのに、なぜその物体からハなぜ魔法的な何かが感じ取られるのか、ナカナカ疑問が募るところなのデス」
古くから『魔』と呼ばれるものがこの世界に放り込まれたことは幾度となくあっただろう。だが。そのための「トビラ」は僕たちが壊したはずだ。そのはずだ。なのに、またそんなものが発現するなんて。
……まとめると、「信じられない」の一言だった。
考えをまとめている間(結果はでなかったが)無言だった僕を無視するように髪をかきながら、真茸は続けた。
「これは深刻な事態だということはもうお分かりデスネ? それが悪の意思を持って生まれたものであるならば、早急にこの世界から追い出すか、消し去らないといけマセンネ。……つまりは、それがボクラのお仕事になるわけデスネ」
……仕事。それを聞いて、すべてを把握した。つまりは、また以前のように原因を究明して、淘汰せよ、ということらしい。
だが、相手が悪のものかどうかもわからない状態では対処のしようもない気がする。
「だから僕たちというわけか。『勇者』とか『僧侶』は? 世界のどこかにいるんだろ? どうせやるなら全力で行かないとまた手こずることになるんじゃないか?」
淡々と連続で質問する。
「質問攻め、デスカ……。まあ、いいんデスけどネ。──『勇者』は見つけています。ただ……」
真茸はそう言うと、まじまじと僕の目を見つめ、黙りこくってしまった。
どうやら、僕にその答えを伝えることを躊躇しているようだった。
躊躇するということは──まさか……。
「『僧侶』ハ……あなたの愛していた“柊 月子”さんハ……そのほか数人と雲の中に乗り込んで行って以来、帰ってきていマセン。他に行ったのは元騎士団だった人タチ数人と、謎の“闇木 相馬”という、少年デス」
──月子が? なぜ? どうして?
──闇木とは誰だ?
──そもそも、またこんなことが起こった原因は本当にあの影のせいなのか?
──いやしかし……
しばらく考えて出た結論は、ひどく簡単で。
「真茸。僕たちも行くぞ。『勇者』にも連絡を取って、早急に出発だ」
「了解。あなたはやはり一途デスネ」
そうして、以前のような生活が僕たちのもとに戻っててきたのだった。
展開が急すぎる……!自覚してます。詳細に物事を描写するのって難しいですね。
今なんとなく外伝的な短編書いてます。シリーズ化したいです。
どうでもいいんですけど、真茸のキャラが個人的に好き。サラサラとセリフが出てきますね。




