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60.騎士テッラさんと出かけよう3

私とテッラさんは、おしゃべりメインでお互いのことを話しながら

相互理解を深めていった まる


という風な感じで

クエストを頑張ったのはみんなかも・・・

なんか井戸端会議してるおばちゃんたちと子供みたいな感じになって

ごめんねって気分だ


先程疑問に思った街のことについて教えてもらった

普通は、王都から騎士団が派遣

または停留し領主支配下として騎士団が設立し

地元の子たちを雇ってそこから王都出仕の流れとなり

テッラさんも一応その流れらしい


一応というのは、テッラさんが田舎とはいえども

貴族で、普通の人とは違うので

名目上は騎士団からの王都出仕だけど

最初から王都の騎士団に入ることは決まっていたらしい

でも、まさか王族直下になるとはと驚いて

かつ、きらっきらのぴっかぴかのお高い鎧にお金を巻き上げられたらしい

ううっご愁傷様

それなりの効果はあるけど、金額よりは防御力は弱いんだよ

と遠い目されてました

それを聞いて尚更王都には行きたくないよ

服ひとつをとっても・・・って感じで

普通の服は、全然買えないって言われた時には

解りますって同意したら笑われた


私だって貧乏時代があるんですよー

だから今なおギルドの冒険者して頑張ってるんですよー

というと、そうだよねーと言われた

名誉と見た目だけではご飯は食べられないのです


そんな感じでテッラさんは騎士の道へすすんだんだけど

この街は学園都市ということと

学校がもともとが他の国の王様のお城だったらしい

そういわれるとあー、と思い当る節がある

だってやたら堅牢なんだもん

最初見た時、お城みたいだなぁとか

某魔法少年のお城みたいだなぁとか

思ったもんね


そう考えると、小競り合いがあるんだぞ

っていう武器屋のおじさんたちが言っていた言葉が理解できた

他の国が今の国になったのは、ずいぶん前の話らしいけど

やっぱり他国が攻め込んでいくってことは戦争だもんね


行ったことないかもだけど、街の北西の方には防衛の要所と名高い山があるらしい

たしかに、あちらは行く機会がないし

そういえばティエリさんもそっちの方面行くクエストは

それはアンちゃんには無理かなーとかって

させてくれなかった気がする


なんかそう考えると知らないところで護ってもらってるんだなぁ

気付かないでごめんなさい

だけど、気付かないままのほうが

ティエリさん的にはいいのかな?

うーん・・・

だけど気付いちゃったから今度ちゃんと御礼しておこう


みんなが分かってる通り、対人となれば

私は逃げと防御しかできない

だから、みんなの精霊籠や周りの目や声を使った響石などを中心とした

護りを強めていったわけ

ばりっと電流走らせたり、怪我させてもいいんだよ

っていう過激な人や生徒さんもいたけど

私が青い顔して首を振ると、アン先生は・・・と言われたけど

無理なものは無理ですよ


だから、悪人更正に役に立つんでしょうけど

と言われたけど、そんなことをしたつもりはないんだけどね


まぁ、私がきて、詐欺事件や、窃盗とかはたしかにあったし

被害にもあった

だけど、スライムと街として活動したり、生徒さんが街に降りてくるようになったら

どんどん治安が良くなったらしい

大なり小なり悪いことをする人はやっぱりいるけど

悪いことをしても許されるという状態が少しずつなくなって

あのフィルルンを捕獲石で閉じ込めようとした先生は

街を出ていってしまった


悪いことするやつには住みにくい街になったからな

とおじさんが言ったのが印象的だった

手に職を持ってるし

治療師としては腕もいいし優しいいい先生だった

だから、どの街に行ってもそれなりに成功できるだろうって続けてくれて

少しだけほっとした

フィルルンも同じだったようで

甘いなぁとか、優しすぎるなぁって言われて

おんなじように丸丸撫でられたけど

私は捏ね繰り回せませんよ?おじさん


親のない子供たちも、お仕事を少しずつ紹介してたら

みんなが上手に分け合って

住み込みで働いたりして元気にやってるらしい

それに、子供が逃げ出すっていうことがなくなったらしい

子供たちに聞くと、親が亡くなったとか

家族のいじめに耐えかねたとか

この街に置いていかれたとか

売られたとか

やっぱりそういう理由で、みんな生きるために必死だっていうことが分かった

寂しいのと強くならなきゃいけない

食べなきゃいけないんだから、スリをしたり

人を傷つけても身を護らなきゃいけなかった


もう、ちびどもにそんなことしろって

言わなくていいのが嬉しい


って少しだけ年上の男の子が言った

あの子は賢い子だったから、よく見て、いつスリができるか

どうすれば、どうなるかを考えて

みんなに命令してたらしい

あの時はそれはそれで楽しかった

だけど、今の生活のほうがもっと楽しいって

そう言ってくれて嬉しかった


私のやってることは、そういう人を排他しただけかもしれないけど

よかったと、嬉しいと言ってくれる人がいるだけ

頑張ろうって思った


前は血まみれの人が転がってるとかってことがあったけど

今はないもんね

そういう意味で無料の治療は全然してない

ほんとに治安が良くなったらしい

なんてことをぽつぽつ話していった


「まぁいろいろ話してくれてありがとう

 本来なら情報料をとられるような話までさせちゃって悪かった」

とテッラさんは言うけど

なんかそんな必要な話したかなぁ・・・


「これで、王都に行かなくて済むなら

 私的にはありがたいんですが・・・」

「うーん・・・

 あくまで個人的な意見だが」

とテッラさんはいつになく真剣な顔

「正直、使役獣使としての魅力はない

 だが彼らの風呂や掃除は王都でも・・・いや、むしろ

 アンと同じ異世界のものが欲しがるかもしれない」

おおっそういえばさっきから異世界の人とか言ってたよね


「どんな人なんですか?」

私がにこにこと聞くと、テッラさんは苦渋の顔

「君のような人なら俺を含む護衛騎士から煙たがられないだろうな」

う・・・うーん、なんか嫌な感じが

我がままなのかな?


「アンの生活を昨日と今日触れただけで

 清潔度合いが全く違うことが分かった

 あと食事に関してもハイレベルなものだ」

「そう、みたいですね

 まぁだからこそ、頑張ったってのもありますが・・・」

そういうと、ふかーーーーいため息が隣から聞こえた

ラムムンがよしよししたくなるぐらいだよね


「王族専用の風呂を作ったり、特別な部屋を作って

 掃除をさせるだけの人材を何人も雇い

 本気で国庫をつぶそうとしでかすのが異世界人の常識かと思っていたよ」

う・・・それは、なんか申し訳ないです


「後から来る異世界人もまた、それに賛同するもんだから

 本気で、な」

う・・・うん、うん・・・


「だから、アン

 君がまともで俺は嬉しい

 そういう意味で王都にきて、彼らの暴挙を止めてほしいと願うのと

 もうひとつ願ってしまうな」

ん?なんだろうか?

「プリンをつくりにきてほしい・・・」

と言われ私は噴き出した

ほんと、こちらの人は甘いものが好きですよね


「作り方教えますよ?」

「い・・・いいのか?」

「駄目ですか?料理苦手ですか?」

「いや、普通だが・・・

 普通は教えないものだ」

「らしいですねー」

と私が言うと、やっぱりとため息をつくテッラさん


「ある意味常識がないのが異世界人なんだな・・・」

ということで、説明でてきましたー

お待たせしました


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