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51.対峙

「ええっなんでそこで笑うんですかー」

ってラムムンまでひどい

ものすごーく、おもしろーいな核の色ですね


「いやいや、だって、すごい人が呼ばれるならわかりますが

 私ですよ?

 王都行って、掃除とかお風呂とかするんですか?」

ほんと、何のために呼ばれるかわからない

あの後、王都出仕して私ができることってなんだろうと何度も考えに考えたけど

私とラムムンたちでは、お届けもの、掃除、お風呂ぐらいだもん


他の使役獣使の皆さんみたいに、特化したものもないし

強くもない、使役獣騎士みたいに、戦いとかも嫌だし

王家への陰謀を食い止めるとか

生徒さんたちが将来を見据えた夢を語ってくれたけど

正直、むりーーと思いながら聞いてたもんね

ただ、その職業につき、生きるという姿勢はかっこいいし

努力家で、応援したいからおくびにも出さず

アドバイスしたりしてるけど、

私が、となると、はだしで逃げ出しますよ、ほんとに・・・


「まぁ、物珍しさが勝ってるんだろうけどね」

くすり、とカールさんが笑う

あ、酷い、珍獣扱いだ

カールさんはたまに私をそんな扱いにする

だけど、それがちょっと一般的なのかなぁーと

今の周りの視線を受けて思うのはいまさらなのかな


「そう珍しくはないと思うんですけど・・・」

一応反論すると、周りがまたどっと笑う

うう、本気でひどいなぁ


「それで、お前はどう対峙する?」

ヒーメ・ロディ先生が楽しそうに聞く

「話合おうと思ってます」

「相手は軍隊だよ?王の懐刀と片腕まで来てる」

あれと、あれだ、と示され、私は魔法で確認する

ばちりと、視界が防がれた


「こらこら、あちらにも魔術師がいるんだから

 そうモロに見るな」

魔法実技のグナータッド先生が苦笑して言う

うう、すいません、素直に見ちゃいました

こちらに魔法の監視の気配が満ちる

「はじぃちゃおっかしらぁ」

くすくす***先生は笑う


「惑わしちゃう?」

ふわりと踊る仕草をするのはマレアーヌ先生

私がどきどきしちゃいますのでやめてください

先生の踊りはかなり色っぽいです


「蹴散らしちまってもいいんだぞ」

とマッチョ先生が言う

こらこら最初からけんか腰はやめましょうよ

しかし、周りの人から賛同

あれ、そういうもんなのかな、なんて思っちゃうから

やめてください


「いやいや、待ちましょうよ

 とりあえず、話をしてからでも遅くはないと思いますし

 王様にそんな風に逆らっていいんですか?」

なんか、雲の上の人への対応ってわからない


「まぁ、戦闘は必須だろうなぁー

 ここ最近周りが落ち着いてるけど、昔は小競り合いがあったもんさ」

武器屋のおじさんがそう言う

まぁ、そっか・・・そうじゃないと武器だって大量にはいらないよね

対モンスターだけじゃないもんね


「アンちゃんは、後ろにいてね

 君を人殺しにさせる気はないから」

にこりとカールさんが笑う

ああ、この人は、分かってる

今私が、怖がったことの真実を

戦闘といってくれた武器屋のおじさんの優しさ

本当は戦争と言いたかったんだろう

だけど、それは人を殺し殺される対人戦だと

私に理解されるのを避けたがった


「はい」

私は素直に頷く

だけど、そうなりたくない

街の人、冒険者たちがそういうことで傷付いてほしくない


「だから、戦わない手段をとりましょう」

「アン、あなたさっき言ったことをお忘れ?

 そして、私の過去を・・・」

リーナさんがするりと、私に抱きつく

きゅっと細い腕が私に絡まる

行かせないわよ、そう示されてリーナさんの頭にすり寄る


「忘れてません

 そして、私は王都に行きません

 行くなら逃げましょうね」

約束した通りに

「ええ、そうしましょう」

そう言って、頬にちゅうされちゃいました


あ゛ーって、何だろう、その悲鳴は

うん、まぁ、リーナさん美人だもんねー

だけど、そういう関係じゃないのでご心配なくですよ


「ま、ふつーに迎えてやろうか」

山先生がいうと、周りからしかたないな、という声とともに道を作る


「アンちゃん、派手なのがいい?

 普通のがいい、くそなのがいい?」

手に持ってるのは魔法花火

先生、相変わらず口が悪いですね

だけど、面白いことしてくれてこの先生の授業は好きだった

どんな時にも遊び心をっていうのを体現してくれている先生で

私が学生の時は、人気のない先生だったけど

私は好きで、よく遊びにいってた


今では、***派ががっちりいるぐらいの人気な先生だ


「じゃぁ、派手なので」

私はにまり、と笑う

すると先生も同じような顔で笑う


「なに、ハネムン」

なんで、どゃぁしてるんだろう

先生の花火をもふもふしてる


「花火、ばらまく」

「ほっほぅーっ」

***先生が、面白そうに笑う

ざくざくと、出てくるお宝こと魔法花火

ハネムンたちに、これがあーでこーで

着火からどれくらいで引火

そのあとの方向がこーであーでと

説明して、フォーメーションを決めてる


「派手だな」

くすりと、珍しくクッドゥルが笑う

堅物と言われてるけど、結構クッドゥル先生ってお祭好きだよね

あと甘いものも・・・


「ついでに、花も持たせろ」

ばふりと、花を出現させるのは植物学のレオナール先生

実は、アーヴィン先生の双子のお兄さんだ

最初間違って、話しかけて、おやって顔された

アーヴィン先生より庶民派というのだろうか

親しみやすい雰囲気で、今はなんで間違ったんだろうと思うぐらい似ていない

姿かたちとかは本人たち曰く似せてるからだと思うんだけどね


目くらましにもなる花珠を周りの人たちにも配り

お出迎えの準備完了


「あぶないなって思ったら逃げるんだよ

 あんまり近くは寄らないように」

とハネムンに一応言うと、まかせとけぃーな感じでぷよりと揺れて

ぱささっと軽い羽音をさせて、空へと羽ばたいていった



***先生が、一番はじめの花火に着火

しゅっと火石が発火する音がして、空に飛び出ていく

ぱーんっと、空に大輪の色花が浮かび上がり

ごぅっと、渦巻くような火が、何本も林立する

小さな花火がぱんぱんと、音を立てながら、形作る

あっという間に、空にアーチができた


立派な火柱にはぐるりぐるりと、色のついた火が駆けあがり

そしてまた下がる


私が思う地球の花火と違って

魔法火石の花火は、質によってその火と光を留まらす

だから、松明の変わりになったり

敵に対しての壁や足どめ

それに料理やお風呂なんかにも使えるらしい

私はラムムンで全部どうにかなっちゃうし

夜や洞窟での冒険は、私も怖いし

おばさんからも禁止令が出てたから、松明とかもいらなかったしねー


おーっという歓声で、意識を空に戻す

ハネムンたちが花を降り注がせ

そして、先生と決めたフォーメンションで花火を放つ


頭の片隅にある、心配とか、いくらだろうとかは置いといて

今は楽しもう

先方さんも、わぁという顔をして空を見上げてる人もいる

それでも固い表情の人が多いけど

雰囲気がなんとなくやわらかくなった気がする

掴みはオッケーかな?


「先生っありがとうございます」

「ふふ、特別サービス

 こりゃあ、王都でも見てないレベルだからなー

 ひっひひ、度肝抜いてやった」

うん、嬉しいのはわかるけど、その顔と笑い方はやめましょう

だから生徒がどんびきするんですよ・・・


ま、でも、うん、すごい


ぱささと羽音とともにハネムンたちが帰ってくる

ぶわりと花が溢れ、風で散らし私たちへと降り注いでくる


「お帰りっすごい素敵よ、ハネムン」

飛び込んできたハネムンを両手で受け止める

羽を傷付けないようにもふもふして、核の色を見ると

黄色とオレンジ、そして、混じり始めるピンク

たのしーっと帰ってきて褒められて照れる


もうっなんなの、このかわいい生き物っ

きゅっと抱きしめると

ぽとぽと落ちてきたほかのハネムンがずるーいっ交代と跳ねる

もう、可愛すぎるっ


こ、ここで読み手さんにお名前ぼしゅぅぅぅぅ

という暴挙に出ます

女性の先生一名

魔法花火の男性先生一名

他もいますがとりあえず、募集しますー

お願いしますっ

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