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48.お届け物は使役獣に (バルトロメイ視点)

「お久しぶりです、アンです

 裁判の時より本当にご無沙汰しております」


丁寧ではっきりとした声が響石から響いてくる


「簡単にではありますが、私という人物を自己紹介したいと思います」

そう言って、アンは語りだした


何度かの末なのか、つまりもないスムーズな紹介に

私は頬がゆるむ


異世界人、過去の名前、学園の始まり

スライムとの出会い

異世界での常識とこちらでの常識の差


ただ、それをこちらに取り入れみんなで作り上げたと締めくくられていた


「窯焼亭の女将のルーウェンと旦那のディトンよ

 アンはこちらの宿で、次期店主として宿業務に携わってるわ

 そして、アンなくして出来ないサービスを提供してるわ」

「その1つが、スライム風呂」

と楽しげな男の声

その粗野な声を聞くだけで、窯焼亭の宿泊者であろう

冒険者と推測できる


「アンのスライムが他のスライムを教えても

 俺たちの基本が、なっちゃぁいねぇから

 アンのスライムほどきめ細やかな風呂、マッサージは受けられん」

ほう、体験者の声を集めたか、確かにいい方法だな


「次に掃除およびシーツ、衣類の洗濯だな

 どんなに汚そうとも、ちりひとつない状態にまで仕上げる掃除

 これは貴族でも体験できないだろう

 宿に戻る前に風呂に入りたくなるほどで、事実俺たち宿泊冒険者はそうしている」


「宿泊者は安いしな」

そういうと、周りが騒ぎ立てる

その粗野な雰囲気が好ましいかといえば、まったく好ましくない

しかし、これがアンを取り巻く環境であると示されていると理解しよう



「洗濯については、貴族様もびっくりな

 高級品ララリンクル付きだ

 アンが取ってきたからといって、馬鹿みたいに石鹸までおいてやがる」

「馬鹿みたいには酷い言われそうですね」

「いやいや、お前本気で価値がわかってねぇって

 あれだけで100カチは固いぜ」

「ないですよー、石鹸ですよ?」

そういうと、また周りが沸く


「と、いうぐらい常識はありません」

「ちょっと、なんてこと吹き込むんですか

 消しますよ」

「駄目駄目ー、消しても何度でも響かせるぜ」

そういうと、また周りが沸く


しかし、ララリンクルとは、さぞかし冒険者たちは

効率よく仕事が出来ているだろう


嗅覚麻痺および魅了効果

精神安定など効力絶大な花だ

その花を抽出し、香水を作るがランクによる


ん、なんだ

鳥足をすっと差し出した、小さななんの変哲もない小瓶だな

きゅっと蓋をあければ、あふれだす香り


「これは、高ランクだな」

笑いがこみ上げてくるほど、質のいいものだ

彼女は良き作り手らしい


「ラムムンがもんぐりして作ったものだから

 結構量とれましたし

 シーツの匂い付けも、まだ1本も減ってないんですよ?

 そんな価値はないと思うんだけどなぁ」

とぶつぶつと言う声

そうか、使役獣が作ったものか

これは、これは・・・


物を自発的に作る使役獣か、聞いたこともない

最後まで、にぎやかで、大衆的な雰囲気を響かせて終わった


はっ、と息を吐き出した

最初の自己紹介の所だけで終わらせようと思ったがそうはいかぬようだな


「使役獣使たちを召集しろ」


ばっと、各地に羽ばたく使役獣たちを見送る

アンならばもっとよき方法で連絡を取り合うのだろうかと

思うとじっくり話がしたくなる


しかし、それは、ないものねだり

これほどに街に浸透しているかと理解できた


そして、アンは仕事が早かった

届いたのは夕刻だろう、そこから、周りを巻き込み

いや、アンが相談し巻き込まれ

そして、録り直すことなく1度で響石を完成させ

すぐさま送りかえした


配送につかった使役獣の疲れはみえない

むしろ、心持ち元気になって帰ってきている


伝達用の使役獣が、みすぼらしく見えるほど美しい


こちらも、そう動きは遅くない

時をおかずして、人が集まる

その動きは見張られているのだから、皆遠慮なく使役獣で駆けてきた

最後の一人が入室し、部屋は閉じられる


「さて、はじめよう」

私は壇上で立ち上がる

使役獣使の長として、そして現役の使役獣使として

世界の動きを見定めようではないか


名前ラッシュですね、個体名称などかざりなのです、エ○イ人にはそれがわからんですと、笑

すいません、嘘です、石、いや、椅子投げないでっ

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