表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/86

26.談合

「迎えにこないとおもったら、そういうことだったのね」

カトリーナがグラスを傾けてため息とともにそういった


回復用スライム、アン命名、フィルルンたちが治療院に仕事をし

各所でスライムに対し囲い込み

そして、料金詐欺などが相次いだ


無人対応がほとんどで、対象者が弱いスライムだ

各治療院のものたちは、アンのスライムの利便性をしっている

そして、それが回復特化したヒールスライムに近しいものならば

なおさらだ


心の隙間や、囁きについ誘惑されることとなった

多種能力のあるやつをまさに『転がして』いるならば

誘惑しかない


アンはそれがわからなかった

だから、ギルドのティエリは、アンに詳しく場所を聞き

勝手に監視した


「よぉ、話し込んでるな」

酒瓶をもって、五人のテーブルに近づいたのはガラス職人の親父だ


「話は、聞いた、詳しいのはしらんが

 役に立ったようだな」

杏印のガラスの瓶をつくったのはこの親父だ


そして、特殊効果をつけた

見た目はただの小さな小瓶だ

しかし、その中にスライムが収まることのできる収納機能と

中に納めてしまえばあらゆる攻撃を受け付けず

本人が望めば移動が出来なくなる魔法がかけてあると、報告した


それは、この場所にするすべての者へ警告

情報発信拡散しろという命令に他ならなかった


空気が笑いに揺らぐ

この親父は無茶を言うと

しかし、アンの存在はいつの間にか街を揺るがす事態になるだろうと

誰しもが思っていた


異世界人の使役獣使というだけではない

型破りではあるが、傲慢さのかけらもないアン


それは、街に浸透するのが早かった

珍しい料理、接客方法、アイデア

それを独占せず、この宿の人らも教える


私らのところはもう十分

あんたたちもいいと思ったらやったらいい

駄目だったらやめりゃぁいい

そん時は文句言うんじゃないよ


と豪快に笑うのだから親しみは否応なしに沸く


「私らも、もう少し常識教えりゃぁよかったね」

女将はいつもの朗らかさを潜めてそういう


「それは、みんなですよ

 疑いを持て、となかなか言えませんでした」

ティエリは言う


自分も隠している情報がある

だから、藪をつついて蛇を出したくなかった


「ま、利口だから一度やりゃぁ、考えるだろ

 そっから話すすめるか」

ベッゼがそういうと、にこりとカトリーナが笑う

「そうね、それがいいわね」


そうして話し合いは、終結した


何も決まっていないように見える話間だが

各自が役割を受け持つだろう

ティエリはギルドとして、勝手に監視つけてごめんね

といいつつ自分の株をしっかり上げる


カトリーナは、悪い人と悪いことする人はいるものよと窘め

相談という形でアンに提案していくだろう


ガラスの職人は、おもしろい仕掛けつくってるのに

気付かんとは、と笑い、ちゃんと調べて受け取るようにな

と叱り、大変だったなと少しだけ甘い顔を見せるだろう


そうやって各自が各自で、アンとのつきあい方を深めていく


だれもがそうしたいからだ

アンのそばで、次にどんな楽しくおもしろいことをするのか

見守り、一緒に歩みたいからだ


また、それは使役獣であるスライムたちもだろう

おばさんたちに抱かれ、そっと開かれた扉

ふよんと月明かりの中ラムムンが揺れる


「しずかにね、ほれ、返しにきたよ」

ちびたちは、跳ねると独特の音をたてる

だからそっと入ってラムムンにちびたちを落としていく


ありがとうというようにぷよりと揺れる

「ゆっくり寝るんだよ

 あんたもお疲れだったね」

そうラムムンを撫で、アンを撫で去っていった


みんなとの関係はこんな風に築いていってます、素敵な出会いとつきあいとそして、街に乾杯なのです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ