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最初で最後の恋

―――――――――――11年前―――――――――――

愛華ちゃん!

んー?

ずっとずっと一緒にいて、いつか結婚しようね!!

うん!

―――――――――――13年前―――――――――――

ごめん。昔の約束守れなくなった。

え。どうしていきなりそうなんだよ。

俺は怒りで満ち溢れていた。

いきなり「守れない」だなんていう愛華の言葉に。

いえない理由ってあるんだよ?

―――――――――――おねがい。わかってよ。隆弘―――――――――――

わかった。でも、日がたったらちゃんと言えよ。

うん。

これが私の過去。もう振り返ってはいけない過去だった。

私は、どうしてこの時、約束を守れないほど『心臓病』

という、大きな病気にかかって事を隆弘はまだ知らないまま―――――――――――。

―――――――――――現在高校生、春―――――――――――

甘く、悲しく、弱い―――――――――――。

私はこの3つのうちどれかにはきっとあてはまる。

でも、甘くなんかなりたくない。

悲しい涙なんて死ぬまでは流したくない。

弱くなんかなりたくない。強く強く、生きる事が望み。

桜が綺麗に舞い散る春―――――――――――。

神様、

私は、この1年間生きられますか?

生かしてくれますか?

1年間だけでもいい。

生きてみたいんです。

高校生として―――――――――――。

涙はもう流しません―――――――――――。

だから神様―――――――――――。

どうか私を高校生として1年でいいから生かしてくれませんか―――――――――――?

笑顔を忘れずに歩いていきます―――――――――――。

この1年を―――――――――――。


さくらがきれーい。

そうだね。よかったじゃん、愛華の好きな桜見れて。

うん......。

あ、ごめん。

ううん。ねえ、水樹。

ん?

私3年間は無理だから、1年でも生きられるかな?

っっっっっ?!

大丈夫だよっ?絶対愛華なら生きられるから。

そういった水樹の目はかすかに涙目で、

声が震えていた。

ばかじゃん?

『絶対生きられる』

って自分で言ったのに、

涙目で声震えて言って、

水樹が一番、

『死なないで』

って訴えてるみたいじゃんか。

水樹無理しないでよ。

私の最後の1年くらい

笑おう―――――――――――?

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