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【彼女の計画_本編】職場の上司の裏アカを知り、不倫に耽る男女の観察を始めた。暴かれるのは彼らの罪か、それとも私の歪みか。AIが解析する20年後の真実が、隠された愛憎と計画を暴き出す  作者: Taku
【彼女の計画_本編】前半 観測と選択

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第21話 彼女の背中 第5話 疑いは“もう戻らない”

前回のお話、お読みいただきありがとうございます。

第21話です。

瞳は、拓の変化に気づいていた。


何かを考え込むことが増えた。ため息も増えた。でも、今回は違う。前のようにスマホを覗いたりしない。


かつて、自分は彼を疑い、試した。あの時の自分の視線が、どれほど冷たかったかを、今なら思い出せる。でも、今は違う。


「ねえ、何かあった?」


ある夜、尋ねると、拓は首を振った。


「何でもない。いろいろ考えてるだけ」


「何を?」


「……自分のこと。これからのこと」


瞳は、それ以上聞けなかった。


でも、聞けなかった理由が別にあることにも気づいていた。もし本当のことを聞いたら、自分が対応できないかもしれない。またあの頃のように、疑い、監視し、傷つける側に戻ってしまうかもしれない。それが怖い。


「信じる」という言葉は簡単だ。でも、実行するのは難しい。信じるとは、相手を疑わないことではなく、疑いたくなる自分と戦い続けることだと、今なら分かる。


でも、彼が何かを始めようとしていることだけは感じた。


その夜、瞳は一人で思う。


「私も、自分の計画を立て直そう」


あの時、拓を試した自分。隠し事をしていた自分。でも、それを乗り越えて、今がある。


今度は、私が試されている。試されているのは、彼じゃない。私の「信じる力」だ。


「私は、あなたを信じることを選ぶ」


それが、今の私の計画だ。


でも、その決意の裏で、もう一人の自分がささやくのを聞いていた。


「もし、また裏切られたら?」


答えは出ない。ただ、夜が深まるのを待つしかなかった。

※『彼女の計画_外伝』影たちの物語をお読み頂くとより作品の深みを味わうことができます。

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