エマと狐の恋物語
アーニー「ばあちゃん!ただいま!」
バニラ「おや?おかえりなさい。随分と早いじゃない」
アーニー「急いで帰ってきたんだ!ばあちゃんにどうしても聞きたいことがあって!!」
バニラ「聞きたいこと?はて?なんだい?」
アーニー「昔、この村にさ「狐」がいたって本当なの?」
バニラ「………誰から聞いたんだい?」
アーニー「光乃学園から転任してきたエリック先生だけど…」
バニラ「………なるほどねぇ?」
アーニー「どうしたの?ばあちゃん…なんか怖いよ…?」
バニラ「昔、エマという子がいてね…」
それは、一つの恋から始まった
今は昔、エマというごく普通の少女がいた。エマはある日神社で一匹の狐を見つけた。名前はソフィ狐だ。エマはソフィ狐に一目惚れし、恋をした。それからエマは毎日神社に行ってはソフィ狐と話すなどして仲良くなった。
八ヶ月経ったある日、ソフィ狐に新たなる友達、ミカ狐ができた。ミカ狐は少々気性が荒く近づいてきた人間を噛んでくるのだ。そんなミカ狐にはサンドラという人間の友達がいる。エマ、ソフィ狐、ミカ狐、サンドラ。2人と2匹はそれなら仲良く暮らしていた。そんなある日、サンドラは新たな恋をしてしまった。してはいけない恋を、してしまったのだ…
サンドラはなんとペネゾンビに恋してしまった。ミカ狐たちが気付いた時にはもう村中がゾンビの山へと化していた。ミカ狐はペネゾンビ、サンドラ、ゾンビ次々と襲撃した。サンドラに裏切られたことで誰も信じられなくなり暴走し始めたミカ狐はとうとうエマに襲いかかった。ソフィ狐はミカ狐を必死に説得した。
ソフィ狐「エマは敵じゃないよ!私たちの仲間。だから、お願いこれ以上はやめて…」
ソフィ狐がそう言うと、ミカ狐の暴走は止まった。
村人「いたぞ!狐だ!」
そこには多くの村人たちがいる。どうやら村にいる狐を全員処刑するとのことだ。そしてミカ狐は村人たちにより処刑されてしまった。
ソフィ狐「このままでは私たちも殺される…」
エマ「この村から出よう!」
だが、村中には狐を狙う村人、目の前には多くの村人たちがいる。すると、エマがあるアイテムを見つけた。
エマ「これは、魔法の靴…よしやるしかない!」
エマが魔法の靴を見つけた。これを使うとランダムな場所にワープする。
エマ「一か八か…でもこの状況から脱出するためにもやるしかない!」
そう言うとエマはソフィ狐と一緒に魔法の靴を使った。ワープした場所は運良く村の入り口だった。エマとソフィ狐はそのまま村から脱出することができた。平凡な暮らしが戻った。
しばらくしてソフィ狐に異変が起きた。ソフィ狐はゾンビに感染させられ、ゾンビになろうとしていた。ソフィ狐はエマに被害が加わらないように賢者の水晶をエマに渡した。
ソフィ狐「これで私を占ってほしい」
エマ「でも占ったらソフちゃんは死んでしまうよね…?」ソフィ狐「うん。でも、私がゾンビになったらエマが危ないから、私がゾンビになる前に占ってほしいの」
エマ「………わかった」
エマは悩んだ末、ソフィ狐を占うことにした。そしてソフィ狐は呪殺された。同時にエマも後追いで死亡した。
ソフィ狐が暮らしていた神社には一つの鈴がある。それはかつてソフィ狐が毎日鳴らしては尻尾を生やして楽しんでいたものだ。今、この時も鈴の音が神社に響く。
リンリンリン♪リンリンリン♪
ソフィ狐の嬉しそうな声も鈴から聞こえてくるのであった。
アーニー「へえ、そんな事があったんだ…ソフィ狐ちゃん元気にしてるかな…」
バニラ「あの子はきっと元気にしておる。心配はいらないよ」
アーニー「今度僕もその神社に行きたい!ばあちゃん連れてって!」
バニラ「ああ。わかったよ。今度一緒に行こう」
アーニー「わーい!ばあちゃん大好き!」
バニラ「ありがとねぇ。私もアーニーのことが大好きだよ」
アーニー「えへへ」
数日後、アーニーとバニラは神社に行き、鈴の綺麗な音色を聞きましたとさ