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第35話 新たなるソウルメイト

 「よーしっ!。GGZ-72さん話も聞けたし僕も自分だけの固有オリジナル転生スキルを取得するぞっ!。まずはどんな能力の転生スキルにするか決める為に地球の世界に転生だっ!。でもその前に一度天国の部屋に帰ってちゃんと作戦を練っておこう」


 「はい、マスター」


 「んん?、あれは……」


 GGZ-72さんから話を聞いて僕達は固有オリジナル転生スキルを取得する為の作戦を立てようと一度自分達の天国の部屋へと帰って来たのだが、何やら僕達の天国の部屋の扉の前に5人程の人影が見える。


 どうやら僕達が帰って来るのを待ち構えているようだけれど一度に5人もの来客が来るのも珍しい。


 また転生中の世界で出会った魂達が文句を言いに来たんじゃないといいんだけど……。


 「あっ!、PINK-87さんにRE5-87君っ!。それにMN8-26さんもっ!」


 5人の人影の内3人はPINK-87さんとRE5-87君とMN8-26さんだった。


 3人とも閻魔大王の査定を終えて先程『ソード&マジック』の世界に両親と兄弟のソウルメイトとして共に転生した僕達に会いに来てくれたみたいだ。


 だけど残りの2人は一体誰だろう。


 PINK-87さん達は6回目の転生で家族だった時の姿をしているからすぐに分かったけどその2人は見知らぬ子供の姿をしている。


 髪の色以外は完全に姿が一致していて明らかに双子のように思えるけど最近の転生でそんな人物達とは出会った記憶はないな。


 転生中に関係なく単にその姿をして会いに来てるだけかもしれないけど……。


 「あっ!……じゃないわよっ!、LA7-93ちゃんっ!。転生を終えたっていうのにソウルメイトの私達を放って何処に行ってたのっ!」


 「ごめんごめん。ちょっとさっきの転生で気になった魂に会いに行ってたんだ。わざわざ会いに来てくれてありがとう。けどそっちの双子の姿をした2人は……」


 「さぁ、俺達は知らないがこうしてお前の部屋を訪ねて来てるんだからお前の知り合いじゃないのか?」


 「うーん……。最近の転生でこんな子達と出会った記憶はないんだけど……。君達は一体……」


 「もうぉーっ!、僕達のこと忘れちゃうなんて酷いなのーっ!、アルっ!」


 「酷いなのーっ!」


 「……っ!。その独特の語尾の口調は……もしかしてベルとベルルっ!」


 僕達の部屋を訪ねて来たもう2人の魂は先程の『ソード&マジック』の世界の5回目の転生で僕の体の細胞に転生し、僕のパワーアップに大いに貢献してくれたベルとベルルことBELL-55とBELL-56だった。


 流石に細胞の姿で会いに来るわけにはいかないのでこのような双子の子供の姿で会いに来てくれたのだろう。


 三白眼で口を尖らせ少し独特ながらも2人のイメージにピッタリの可愛らしい子供達の姿だ。


 「お前のことをアルって呼ぶってことはさっき俺がドンに転生していた時に出会ったってことか。だけど俺もお前にこんな知り合いがいるとは気付かなかったな」


 「そりゃそうだよ。だって2人は僕の体の細胞に転生してたんだから」


 「細胞に転生だなんてそんなことあり得るのか……。けど自分の体の細胞に転生してる魂がいるなんてよく気付くことができたな」


 「そ……それは閻魔大王の査定が終わった直後に先に2人が挨拶にしに来てくれてたからだよ」


 「んん?。でもさっきお前こいつ等には見覚えがないって言ってなかったか?」


 「そ……その時はまた別の姿で会いに来てくれてたから気付かなかったんだよ。ねっ!、ベルにベルルっ!」


 「そうなの~。どんな姿でもLA7-93さんが僕達に気付いてくれるか試していたのなの~」


 「試していたのなの~」


 「はぁ……そうなのか」


 RE5-87君の反応を見てうっかり口を滑らせてしまったことに気付いた僕はベル達と口裏を合わせて必死にこの場を誤魔化そうとする。


 転生中に自分の細胞に転生した魂がいるなんて【転生マスター】でなければ気付けないことだからね。


 「と……とにかくいつまでも外で話すのもなんだし皆僕の天国の部屋に入ってよ。あまり目に止まるものもないような変哲もない部屋だけど歓迎するよ」


 折角訪ねて来てくれた皆を僕は快く自分の天国の部屋へと歓迎する。


 普段来客の少ない僕の部屋だけどこうしてソウルメイト達が来てくれたんだしできる限りのもてなしをしないと。


 「わぁ~っ!。変哲もないだなんて言ってたけど雄大な自然に囲まれたとっても爽やかで美しいお部屋じゃな~いっ!。このお家から見える湖の景色なんて最高に癒されるわ~」


 「そう言って貰えて嬉しいよ。さぁ、アイシア。皆にお茶と何かお菓子を出してあげて」


 「畏まりました」


 僕達の天国の部屋ではソウルポイントさえ消費すれば何だって創造することが可能だ。


 お茶だって一々お湯を沸かして茶葉を浸すことなくティーカップに注がれた状態で一瞬で創り出すことができる。


 だけどそれじゃあ折角来てもらったお客さんに対してあまりにも味気ない。


 僕は庭の花壇に植えたハーブを使ってアイシアに紅茶を淹れて貰った。


 お菓子のケーキは流石にソウルポイントを使ってそのまま創り出して出したけどお気に召して貰えたかな。


 「う~ん。優しい香りとほのかな甘みでとっても美味しい紅茶だわ~、アイシアちゃん」


 「ありがとうございます」


 「それで次の転生の予定はもう決めてるのか、LA7-93。さっきの5回目の転生では俺と肩を並べて立派に冒険者業を営んでいたしこの調子で色んな世界で活躍していこうぜ」


 「うん。でもそれについて僕にも色々と考えてることがあって次はまた『地球』の世界に転生しようと思ってるんだ」


 「えっ……折角冒険者としての人生が送れるようになったってのにどうしてまた『地球』の世界なんかに転生しようと思うんだ?」


 RE5-87君達はさっきの転生で僕が冒険者としてやってこれたのはそのほとんどが僕の体の細胞に転生したベル達のおかげだということを知らない。


 僕自身の力のみで冒険者としてやっていけるようになるには魂を成長させることは勿論GGZ-72さんのように固有オリジナル転生スキルを完成させるのが不可欠だ。


 僕は今自分の立てている計画についてRE5-87君達に正直に話した。


 「なる程……。つまりその固有オリジナル転生スキルを創り出す為のヒントを得る為に『地球』の世界に転生しようってわけだな」


 「うん……。魔法自体は使えないけどその代わり『地球』の世界にはそれらを題材にした作品が一杯あるから……」


 「そういうことなら俺達もまたお前の転生に付き合ってやるよ。安定した家庭環境があった方がそういう作品にも触れる機会が多く得られるだろうし……なぁ、お袋」


 「そうね~。私も偶にはモンスターなんかのいない『地球』の世界でのんびりとした人生を送ってみようかしら~」


 「私もまた君の父親として協力させて貰うよ。『地球』の世界ならさっきの『ソード&マジック』の世界よりずっと安定した収入を得ることができるだろうしもし可能なら働かずにずっとそのような作品に触れているといい。最も真面目な性格の君には中々そんな親不孝な真似はできないかもしれないけどね。はははっ」


 MN8-26さんはそう言ってるけど【転生マスター】である僕なら働かない人生を選ぶことなんて容易だ。


 勿論自立する必要があるなら皆に迷惑を掛けないようちゃんと働くけどMN8-26さんの言うようになった時は遠慮なくニート人生を送らせて貰うことにしよう。


 ベル達も再び僕の細胞として転生してくれるということで僕達は早速『地球』の世界へと転生して行く。

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