その後、帝国再建。あるいはエピローグ。
すべてが終わり、新生帝国成立から、一週間がたった。
アーカーの墓は、帝国の城の中庭に建てた。
たいして立派な墓にはならなかったが、別にいいだろう。
あいつが望んだのは、最後まで帝国のことだった。
だから、僕は帝国のほうに力を注ぐ。
一昨日、国の名前を帝国とし、僕は帝王に就任した。
議会制民主主義の国に変えることにした。
今は僕が帝王として君臨しているが、本格的に動かせるようになったら降りて、国民に任せようと思っている。そして、軌道に乗ってきたら、引退して、気ままに暮らしたい。
今は向こうで言う憲法にあたる帝国法の作成中だ。
まだ暫くかかるだろうが、僕はこの国を平和にしてみせる。
戦争はできる限りしないつもりだ。
必要に駆られるような事態にならなければいいが……。
まあ、全部大丈夫だろう。
きっとやっていける。
さて、忙しいな。
そうそう、忙しいという字は、心が亡くなると書くけれど、あるのかどうかすらも怪しい心なんてものが、亡くなったりするものだろうか。
心なんてものが存在するとしたら、僕の心は亡くなっているのだろうか。
いや、もうこんなことを考えている時点で存在しないのだろう。
永遠の命の代わりに失ったものは心でしたなんてオチか。
笑えない。
だが、痛みすらもう感じはしないこの僕には、お似合いなのかもしれなかった。
「まあ、そのうち戻ってくるかな」
形のあるものでも命でもないんだ。
なくした心が返ってこなかったなんて話は聞いたことがない……。
これにていったん完結です!
ですが、まだインの一人称の時の最後の部分を使えてないので、しばらくしたら再開するつもりです。
その時に再会できることを願います。
感想などお伝えしてもらえると嬉しいです。