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現世との別れ、プロローグ?
異世界物は初です。
よろしくお願いします。
いろいろなファンタジー作品を読んだ。
web、紙、マンガ、小説、ジャンルは問わずいろんな作品に目を通した。
そのどれもが、輝いていた。
主人公たちが、何にも縛られない自由な生活をしているのが、とても面白かった。
楽しかった。
見ていると気分が楽になった。
いろんな嫌なこと、つらいことを忘れられた。
「それに比べて、……」
現実は、とてつもなく不自由だ。
これ以上ないくらいに。
いや、僕よりも不自由を抱える人も多いわけだから、こんなことを言っては怒られてしまうような気がするが、
それでも僕は言う。
不自由だ。
ファンタジー作品を楽しむほどに、不自由さを、そしてむなしさを感じてしまう。
不自由、不自由だ。
このままこの世界で生きていくのはもう、めんどくさいし、つらい。
だから僕は、一歩を踏み出した。
立っていた高層ビルの屋上から。
この話は短いですが、次話からは千字くらいを目安に書いていきます。