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★6話私も甘えたい

 私は今、夢乃ちゃんの右手をつかみながら、左手で股を抑えている。

私だっておトイレに行きたいが、おしっこでびしょぬれになった夢乃ちゃんをその場に置いていくなんてできない。

私たちは双子で、二人そろわないと何だが自分が不完全であるような気もした。


 私の斜め後ろで夢乃ちゃんは声に出して泣いている。

そりゃそうだと思う。

だって夢乃ちゃんは本来ならトイレまで間に合ったはずなのに、私が余計なことを言ったせいでこけてしまって、そのままおもらししちゃったんだから。

本当なら夢乃ちゃんは私に怒ってもいいはずなのに怒らない。

夢乃ちゃんに”ありがとう”と言いたいのは私の方だった。


 私たちはそのまま保健室にたどり着いた。

ふと後ろを振り返ると、夢乃ちゃんのおしっこがぽつぽつと一定の間隔で落ちている。

私は左手で夢乃ちゃんの手を握りながら、股間を抑えていたはずの右手で保健室のドアをノックした。すぐさま私は右手を股間に戻し我慢を維持する。

股間がじんじんとして、膀胱にたまった黄色い液体が今か今かと外に出ようとしているのが伝わる。


 次第に大きくなっていく尿意に耐えながら、ドアの前で数秒待っていると横開きのドアが開かれた。当然のことだが、その開いたドアの間からは保健室の先生である美奈先生の姿があった。

私たちは去年の宿泊学習の時におねしょの件で何度もお世話になったため、美奈先生と下の名前に”先生”を付けた呼び方で呼んでいた。


 横開きのドアを全開にした美奈先生は、まずドアの前に立っていた私の姿を見て、その次に体前面をおしっこで濡らした夢乃ちゃんを見て驚いた。

「美奈先生、夢乃ちゃんが……」

私はおしっこを我慢しながらも、夢乃ちゃんの姿を再び見た。

さっきは気が付かなかったが、夢乃ちゃんのシャツはおしっこに濡れて透けていて、夢乃ちゃんの体が見えていた。

そんな夢乃ちゃんがとてもかわいそうで、私はとても心苦しい。


 美奈先生はドアから一歩下がり、私たちを保健室の中へと誘導する。

そして美奈先生が夢乃ちゃんをベッドのある方に移動させて、天井からぶら下がっているカーテンのような仕切りで夢乃ちゃんを隠す。

よし、夢乃ちゃんを先生に預けたし、これで私はおトイレに行ける……

私は美奈先生にトイレに行くことを報告して、トイレに行けばいい。

それに今ならおしっこの波も少し収まっていて、安心してトイレにたどり着けそうだ。


 ふと私はカーテンの向こうの様子を想像した。

おそらく夢乃ちゃんが美奈先生におもらしの処理をされているのだろう。

美奈先生はとてもやさしくて、宿泊学習の時も私たちがおねしょをしてしまうと、おねしょの処理をしている間だけは赤ちゃんのように扱ってくれるのだ。


 甘えたい……

夢乃ちゃんだけが美奈先生に甘えられるなんてなんだかずるいよ。

でも私はせっかくトイレに行けるんだから行かないと、それはただただ先生に迷惑をかけちゃう。

ほら叶乃ったらしっかりしなさい! あなたはトイレに行けるんだから美奈先生におトイレ行きますって言わないとダメでしょ!

私は心の中で自分に対して強く怒鳴る。

しかし、私の口は一向にその言葉を言おうとはしない。


 このままおもらししちゃえば、私も夢乃ちゃんみたいに甘えられるのかな。

そんなことを一瞬考えてしまった私はもう自分の欲望を止めることができなかった。

美奈先生ごめんなさい……


 私はいつもトイレでおしっこを出す時のように下腹部に力を入れる。

意図してのおもらしはそう簡単にできないものだと思っていたが、おしっこがだいぶたまっていたせいか簡単だった。

おしっこが私の短い尿道を通り、徐々にその排出口へと近づいていくのが若干だがわかる。


 排出口からおしっこがとうとうあふれ出し、ちょうど履いている白に水色のドットが入ったショーツにしみこむ。

私はさらに下腹部に力を入れた。

その時の感覚は普通におもらしする時の感覚とは全く違い、思ったように力めない感じがした。

しかし、何とか私は下腹部に力を入れて、おしっこの勢いを強める。


 普段よりも強い勢いであふれ出たおしっこが立てる女の子特有のおしっこの音はいつもより大きい。

出てきたおしっこは少しの間だけショーツと股の間で渦巻く。

おしっこの出る部分や、鼠径部や、おしりの溝などにも熱いおしっこが入り込み、私の下腹部がおしっこで包まれていく。

気持ちいい……


 すぐにおしっこはショーツをあふれ出し、地面へとたたきつけられる。

地面にたたきつけられた黄色く温かいおしっこはびしゃびしゃと音を立てながら広がっていく。

また、一部のおしっこは私の太ももを伝い、膝裏を伝いふくらはぎを伝って、上履きの中にたまっていく。

何か温かくてぬるぬるとした蛇のような生き物が太ももにまとわりついているような感覚だった。そして靴下もおしっこで濡らされて、上履きの中まで染み込んでいく。


 上履きはとてもぐじゅぐじゅだったが、指と指の間までにおしっこが染み渡りとても暖かい。

気持ちいい……

普段なら全くそんなことを思わないのに私の脳内にそんな感情が沸いていた。

 


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