★2話帰ったら夢乃ちゃんが
「はぁ…… 委員会で帰るのが遅くなっちゃった。今頃なら夢乃ちゃんと一緒に遊べてたのになぁ」
私はマンションのもとまでたどり着き、スカートのポケットから鍵を取り出す。
そのカギでオートロックのドアを開けてエレベーターのもとまで歩く。
私はエレベーターにいつも通り乗り込んだ。
するとふと、小学三年生の時に双子の姉である夢乃ちゃんと一緒におもらしをしたことを思い出した。そのころのよりは少し成長して、たまにしかおもらしをしないようにはなったが、未だに毎日おねしょはしている。
以前は背伸びをして押していた「15」の書かれたエレベーターのボタンを難なく私は押した。
エレベーターはしばらくして15階にたどり着き私は自分の家まで歩く。
家の前までやってきて、再びポケットから鍵を取り出してドアを開ける。
すっきりとした玄関には夢乃ちゃんの靴だけがあった。
私はその靴とおそろいの靴を右に並べて、家にいるはずの夢乃ちゃんを探す。
まずはリビングに行ったが誰もいない。
そこで私は夢乃ちゃんの部屋まで向かった。
中学生になるまでは一緒の部屋で寝ていたのだが、中学生になってからは別々の部屋を持つようになった。
私は一応夢乃ちゃんの部屋の木でできたドアを二回ノックする。
「夢乃ちゃんここにいる?」
しかし返事は全くない。
私はドアノブを握り、夢乃ちゃんの部屋の中へ足を一歩踏み入れた。
すると夢乃ちゃんは部屋の角にあるベッドで布団から顔だけをだして寝ていた。
それと同時に、よく嗅ぎなれていて特に朝によく嗅ぐようなアンモニア臭が私の鼻を刺激した。
この匂いはいつも私たちがおむつ替えをするときに嗅ぐおしっこの臭いだ。
もしかして夢乃ちゃんおねしょしてるんじゃ……
私はそう思い、少し急いで夢乃ちゃんのベッドのもとまで歩く。
私は夢乃ちゃんの体にかぶっている羽毛布団をギュッとつかみ、布団をどかした。
すると胎児のように膝も曲げ、背中も曲げて縮こまりながら寝てる夢乃ちゃんの体が露わになる。それと同時にそんな寝方をしている夢乃ちゃんのおしりを中心に広がる黄色い円も目に入った。掛布団で閉ざされていたおしっこのむわっとした空気が私の鼻を刺激する。
夢乃ちゃん、おむつしないまま寝ちゃったんだ……
このままだったら風邪ひいちゃうから起こしてあげないと。
「夢乃ちゃん、夢乃ちゃん、起きて!」
私は声をかけながら、夢乃ちゃんの肩を揺らして起こす。
すると夢乃ちゃんが一度ピクリと体を揺らしてから、目をゆっくりと開ける。
窓からは日が暮れて少し傾いた太陽からのオレンジがかった光が差し込み、寝起きの夢乃ちゃんを照らす。セミロングの茶髪が照らされて艶のある髪に天使のリングが現れる。
まさに今の夢乃ちゃんは、かわいらしい天使が目覚めたかのようだった。
寝起き直後のうとうととしていて、少し気持ちよさそうだった表情が少し曇った。
「叶乃ちゃんどうしよ…… 私おむつつけないまま寝ちゃってお布団汚しちゃった」
夢乃ちゃんはそう言いながら体を起こして、シーツやパジャマの濡れている部分を触って、その手の匂いを嗅いだりしていた。
「やっちゃったね。私も手伝うからお掃除しよ」
私はまだベッドに座ったままの夢乃ちゃんの手を取り、立ち上がらせた。
夢乃ちゃんの制服のお尻の部分はびっしょりと濡れていて、時々黄色い水滴がぽたぽたと落ちていた。
「叶乃ちゃん。脱がしておむつつけてほしい」
おむつを付けずにおねしょをしてしまったことにより、少ししょんぼりしている夢乃ちゃんの頭をなでる。
私たちは普通はほとんど同じタイミングにおもらしをして、お互いを励まし合い、一緒に着替えたりおむつを替えたりする。しかし今日のように何らかのことがあり、双子のうちの片方だけが失敗をしてしまった時には、片方が甘えて片方が頭をなでてあげる。
もし今日の私と夢乃ちゃんの立場が逆だったら、私は夢乃ちゃんに頭をなでてもらっていただろう。
「夢乃ちゃん。脱がすよ」
私は夢乃ちゃんのスカートに手をかけて、足元まで降ろす。
そのスカートはおしっこをたっぷり吸っていて、私が今身に着けている物よりも重くなっていた。そして次に私は、濡れて少し透けている夢乃ちゃんのショーツを降ろし、夢乃ちゃんのおしり周りを拭いてあげる。
最後に私はパンツタイプのおむつをもってきて、夢乃ちゃんに片足ずつあげてもらい、おむつをはかせてあげた。
おもらしをしたり、おむつをせずに寝ておねしょをしちゃった子にはおむつ、というママとの決め事はいまだに続いていたため、私は夢乃ちゃんにパンツではなくおむつをはかせる。
ただでさえ体が小さい私たちはおむつを付けると、本当に幼い子供のようだ。
その後、私とおむつをつけた夢乃ちゃんは汚れたシーツを一緒に洗濯機まで運んだ。