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ゴブリン召喚士 宇宙へ  作者: ぴっぴ
第1章 ゴブリン召喚士
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第9話 王様や貴族と話した


 オークのステルス艦を手に入れた俺達はゴブリンの星に行く事にした。ここに居ても侵略されるのを待ってるだけだからだ。うちの星と友好的に付き合ってくれるのはゴブリン達だけみたいだから他に選択肢がない事も有った。それから俺達は万が一のことを考えてダンジョンでレベルアップにいそしんだ、ゴブリンの使節団をクラスチェンジさせて宇宙のゴブリンに俺達の星の重要性を認識させる為と、万が一戦闘になった場合に俺達の安全の確保するためだ。


 「なあ、男爵。私もクラスチェンジしたいのだが・・駄目だろうか?」


 「なんでエミリーがクラスチェンジしたいんだ?」


 「私がもう一つランクが上がればオーガの中でも発言力が増すからだ、ゴブリン達の様に女性優位という文化は無いが、オーガも上級程発言力が増すのだ。それに、私はオーガ族とも出来れば仲良くして欲しいのだよ男爵。」


 「そうか、それならエミリーも一緒に来いよ。」


 オーガ族のエミリーもクラスチェンジしたがったので連れて行く事にした、俺達には今や2隻の宇宙線が有るので俺達は王都のダンジョンと俺のダンジョンの2つを使ってレベルアップに励んでいた。そして2隻の予備部品と工作機械を使いオーガの戦闘艦の修理も行っていたので、俺達の宇宙船が3隻になるのは時間の問題だった。


 「おい、エミリー。何で腰布なんだ?胸に巻いた布も偉く小さいじゃないか?」


 「ふふふ、気になるか?エリカの時はチラチラ見ていたではないか。」


 「そりゃあ胸が揺れてたら見るぞ普通。エリカは良い女だからな。」


 「私も見て良いぞ、むしろ見てくれ。」


 大変だエミリーが痴女になってしまった。狭い宇宙船から広々とした俺の国に来た解放感のせいなのか、それともクラスチェンジのせいなのか知らないが、エリカやエリザベスに対抗して俺にやたらと近づいて来るのだ。目つきがキツイが、偉くスタイルが良くて色っぽい角の生えたお姉さんなのだ。聞いてもいないのにサイズは175センチで82・58・88だとか訳の分からない暗号を言っていた。エリカはこれまた聞いてないのに。160センチで90・58・90だとか暗号を・・・いや暗号じゃない事は勿論知っている俺は以前妻がいた人間だからな。兎に角挑発してくるので困っているのだ、俺はまだバーバラの事を忘れて無いのだ。


 「男爵様、この度は又大変な事になりましたな。」


 「ああ、王様久しぶり。」


 「私たちが丸い地面の上に住んでいるとは驚きました、空飛ぶ船にも驚きましがね。」


 「そうなんだよ王様、どうやら俺達が知らない世界で色々起きてる様なんだ。国の貴族達を大急ぎで集めてくれ、俺達全員の未来が掛かってるんだ。」


 俺は国の貴族達を集めて現在の状況を説明した、皆一様に驚いていたが、何かをしなくてはいけないと言う事では一致していた。このまま平穏な状態でいられると考える程の馬鹿は今の貴族にはいなかった。所詮世の中は力が無ければ無力なのだ。願うだけで腹が膨れたり、幸せになったりはしない。何らかの行動が有りその結果が幸福だったり不幸だったりするのだ。


 「皆、どうすれば良いか考えを聞かせてくれ。ただし、俺達と宇宙にいる連中との力の差は明らかだ。俺達が戦っても勝ち目はない。」


 「男爵、やはりここは強い国に守ってもらうのが一番良いのではないでしょうか?」


 「何を馬鹿な、誇りを失ってまで生きる必要はない。全力で戦うべきだ!」


 「見栄で死ぬのは馬鹿げている。皆の安全を優先するべきだ。」


 「情報が少なすぎて判断が出来ない、もう少し情報を集めてから判断をした方が良いのでは?」


 貴族や国王達と離した所、交戦派2割、恭順派3割、先送り派5割だった。皆正確な知識が無いので正確な判断がつかない様だ、そこで全員に現在の状況とあっちの世界の進んだ文明や文化を知ってもらう為にゴブリン使節団に講演や教育をしてもらう事にした。そして国王には、俺達が宇宙に出ている間に外の世界から宇宙船が来たら、従順なふりをして戦わない様に言っておいた。兎に角時間が欲しい、俺達が宇宙の文明に追いつくのは遠い先の話だが、少なくとも皆が奴隷とかにならないで済む方法を考える時間が欲しかった。


 「なあエミリー、オーガ族がこの星に来たらどうなると思う?俺達奴隷にされるのかな?」


 「奴隷にはならないわよ、人間たちは食事したり寝たりするから邪魔なだけね。労働何かは機械がするから多分僻地に追い出されるだけだわ。それにこの星の有益な資源は皆取られるでしょうね。つまりこの星の未来も取られる訳。」


 「そうか、一応奴隷や殺されたりはしない訳か。俺達は自然な動物と同じって訳か。オーガ族の邪魔になれば駆逐されるって事だな。」


 「何だか嫌な未来ゴブな。」


 「ああ、嫌だな。自分の未来は自分で決めたいもんだ。」

 

 俺は本当はこの星が自然のままで有る方が嬉しかった、皆自由に自然に育ってほしかった。でも、そんな甘い事を言ってると俺達全員が駆逐される可能性もある。ここは必要な事をする決断力が必要だと思った。


 「王様、俺はこの国が変わらないといけないと思う。」


 「私もそう思いますぞ、駄々をこねても状況が良くなることはないでしょう。」


 「俺はゴブリンの星に行って何とかこの星に有利な条約なり協定を結んでくるよ。後の事は任せた。」


 「お任せ下さい男爵様、我々王や貴族が役に立つ時が来たようです。民を守って見せます。」


 1週間程、王や貴族に現状の説明をしたところ、自分たちの立場がいかに弱いか理解したようだ。好戦論は無く成って、とにかく死んだふりをしてでも時間を稼いで力をつけると言う事で話がまとまった。俺達はゴブリンの星に行って兎に角協力関係を結ぶことにした。全てはそこから始まるのだ。

 

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