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Reincarnation Online - リンカーネーション・オンライン -   作者: とどのつまり
第2章 胎動、そして蠢く悪意を薙ぎ払いて……。
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log in - 97 身バレ……?

1年……とっぱぶりの本編更新……。

あけましておめでとうございます……は、もう遅いですかね?

「何はともあれ、今年もよろしくお願いします。







「で、そのフレンド……マーメイドだったか?」



「ええ、アバター名はリリウ。まあ、不遇種族扱いされているっていっても、本人凄く個性的だから全く気にしていないと思うけど、ね」



 何でもその女性、とても緩い? のだそうな。



「それに、ねぇ……彼女なら、人形態でも問題なくソロでいけるだろうし、ね」



 その彼女は、最大課金の上で必要最低限の魔術系スキルと武器スキル以外、メイキングポイントはMAG全振り。おまけに、βテスター特典で【魔王の指先】という魔術関係全般に大きく補正をかけるスキルを当てたのだとか……。

 因みに、イニスのβ特典は【並列思考】である。これによって近接戦闘をしながらでも【魔術】の詠唱(溜め)が容易なのだそうな。



「そのくせ武器は、杖じゃなくて槍なのよねぇ」



 どうも彼女は槍術を嗜んでいるらしく、近接されてもPS(プレイヤースキル)でどうとでもできるのだとか。

 しかし、槍術とか珍しいな……いや、身近にいたか……。

 俺が通う病院。その医院長である、厳島(いつくしま) 貴臣(たかおみ)氏。

 彼の実家は、代々医者の家系であると同時に鬼備志磨(きびしま)流という槍術を受け継いできたのだとか。

 合戦槍術? とからしく、修練も恐ろしく過酷で大怪我が絶えないそうだ。

 元々、戦場と医療は切っても切れないものとして医術的な教えも伝わっていたということもあって、そのまま現代医学の道を開いていってという経緯なのだそうな。

 まあ、確かに槍術道場とかじゃ食っていけないだろうしねぇ。



「っと、来たようね」



 待ち合わせの時間まで……あと、5分。しっかり5分前行動か……。

 こちらへと、ゆっくり歩いてくる女性。何というか、大人びた顔立ちにはまったく似合わない、緑色がかった青い双尾(ツインテール)を揺らし。聞いていた種族としては珍しく、こう……スレンダーな体つきをしている。

 その模範的な行動とは裏腹に……うん、非常に特徴的だ。


 あ? 因みに、呼び出した俺らも15分前に到着していたぞ。



「お待たせいたしましたぁ~……」



 ……うん?



「いや、時間まであと5分ある。問題ない」



 何だ、今の……既視感(デジャヴュ)



「そう言っていただけると、ありがたいですぅ~。わたしぃ~、マーメイドのリリウと申しますぅ~。どうぞよしなにお願いしますねぇ~」



「あ、相変わらずね、リリウ」



 いや、このゆるふわ感……もの凄く身に覚えがあるのだが……?



「イニスちゃんも、元気そうで何よりですよぉ~」



 この、聞いているこっちまでふわっふわのゆるゆるになっていくようなこの感覚。

 そういえば、やっているとは聞いていたな……。

 なるほど、な。だから、槍術か……。



「あ~、すまない。少しマナー違反だとは思うんだが……もしかすると、霧羽(きりは)ちゃん?」



「ふえぇ~~~? ど、どうしてリアルでの名前を知っているのですかぁ~~~?」



 うん、この驚いても緩い感じは間違いないな。



「あ~、俺……明人(あきひと)だ」



「……ふえぇ~~~~~っ!? 明人お兄ちゃんですかぁ~~~~~っ!?」



 お? この驚き方は珍しい。

 まあ、いきなり身バレしたと思ったら、それを告げた相手が久しくあっていなかった知人であったのだから……無理もないの、か?



「え? 何……? もしかして……知り合い?」



「ああ、世話になっている親御さんからやっているとは聞いていたんだが……まさか、こんな形で出会うとは思わなかった」



「本当ですよぉ~。お父さんから聞いてはいましたけど、会えるとは思いませんでしたよぉ~」



 うん、まったくな! いや、仮に出会えたとしても、早々知り合いだとは気づかんだろ、普通……。



「あぁ~、そのお父さんなんですけど……何とかして2陣枠を得ようと伝手を当たっているようなんですよぉ~」



 ……マジ、ですか!?


 聞けば、何やら治療関係? 主に、リハビリとか? を目的(口実)として、何台か病院で確保できないかと画策しているらしい。

 要するに、医療設備としての体裁を取って導入……ついでに、ちゃっかりと自分の分も、と……。

 ほんと……何やってんだ、あの人は……。また……般若が顕現するぞ?



「その話って、あたしが聞いてもよかったの?」



 まあ、そう危惧するのも分る。もろにあちら(リアル)事情だからな。

 とはいえ、まあ……。



「今更だしな。それに、イニスはある意味、運命共同体みたいなものだしな」



「え? あ、うん……ありがと……」



「あらあらぁ~? これって、やっぱり明人お兄ちゃんが、イニスちゃんを助け出してくれたんですかねぇ~……?」



 その瞬間、俺とイニスの時間が停止した。


――助け出して――


 その言葉の意味を、彼女が正確に理解した上で口にしているのであろうことが窺い知れたからだ。



霧羽(きりは)ちゃん……君、は……」



「リリウ……貴女……」



 緊張に強張る俺達の声に……。



「……あ? ああぁあっ!? い、今のは無しですぅ~~~~~っ!!」



 いや、無理だろ……。


 先程以上の慌てっぷりで、最早意味を為さない否定(自爆であろう言葉)を口にするのであった。




お読みいただきありがとうございます。

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