log in - 90 その奥に待ち受けるもの。
本日4話投稿 - 3/4
「……本当に……こっちで、いいのか?」
「おうともよ!」
俺の問いかけに、間髪入れずにそう答えるオーレル。
その返事には、一切の迷いがなかった。
「これまた……辺鄙なところだねぇ……?」
いや、これは辺鄙というか……変鄙?
うん、まんま……変、だよなぁ……。
「むう、やはり儂は間違っておらんかった! こんな場所に、可愛いミラベルを来させるわけには……いかぁ~~~ん!」
このおっさんの孫馬鹿っぷりも、いかんともしがたいな。
まあ、可愛いというのには同意するが……それよりも、だ。
「「「うるさいわっ!!」」」
周囲に“か~ん、か~ん、か~ん、か~ん……”と揺曳する叫びを消し飛ばすほどの怒声が、その他3人の口から揃って迸った。
オーレルに先導されるがまま、水路沿いを水の流れを遡って歩いて……歩いて……歩い、て……。いつしか俺達は、下水道のような隧道へと足を踏み入れていたのだ。
いやぁ~、周囲の壁は人工的に整備されていて、音の響くこと響くこと。
その反響に、水面の所々が“ウゾゾゾッ”と蠢く。どうやら、衛生環境を整えているクリアウーズ達を驚かせてしまったようだ。
――プルッ、プルルッ――
うん、なんかすまん。そして、お勤めご苦労様です。
と、いう一幕もあったり……。
「っ!? 前方、数2!」
地面を這うように現れる巨影。
「どぉおおおぅりゃぁあああああっ!!」
雄叫びと共に、巨大な戦斧が唸りを轟かせて空を切る。
「しっ! せいっ!!」
一瞬の気声と共に、左右からかける二刀が宙に閃く。
「「Go、OOooo……」」
崩れ落ちる……土塊。
憐れ、2体のクレイゴーレムは、攻撃に移る間も無くもの言わぬ土の残骸 と化したのであった。
いや、元々ものは言わんが……。
「うっし!」
まあ、オーレルはともかくとして……。
「ふっ……まあ、僕にかかればこんなもんだね!」
意外なのはマイハニー君……もとい、ハリー。
左右に手にした二振りの剣を巧みに扱い、疾風怒濤の連撃をを繰り出す。
うん、普通に強い。マジ、意外。
意外と言えば……ある意味、意外か?
「ぐぬぅ、出遅れたわい!」
“パチ、パチ”と繋がる縄から火花を散らす黒い球を握り締めて悔しげなおっさん。
ってか!? それっ!!
「ふんっ!!」
“ドゴォ~~~~~~~~~~ンンッ!!”
かけ声と共に投げられたソレは、一拍の間を置いて周囲に轟音を響かせた。
……火薬、と言うくらいだから、爆弾の製作も【調薬】の分類になるのか……?
そう、爆薬だ。
今のは見た目からして火薬式だが、時折瓶詰めの液体式のも投げている……ニトロか?
いや、それよりも、だ。坑道なんかで発破で眼壁を崩すことがあるとはいえ、所構わず投げるなよ。普通なら崩落するだろ……。
そう……普通の隧道なら?
つうか、さ? ここって……普通にダンジョンだよな?
……うん、どうやらそうらしい。って、え? そう、なのか……ふむぅ……。
例によって、かと思いきや、どうもそれ以前かららしい。
他にダンジョンを施設として利用……というか、融合させるようなチートを行えるものがいようとは……。
と、時折ポップする魔物を薙ぎ倒しながら、入り組んだ通路を抜けて……。
かくして……俺達はそこへと、辿り着くのであった。
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