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Reincarnation Online - リンカーネーション・オンライン -   作者: とどのつまり
序章 転生、そして始まりの町へ…えっ?
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log in - 03 不遇

 ゴブリンの余りの不遇っぷりに、しばらく呆れ返っていたものの、リアルである意味詰んでいる現状よりマシじゃね? という考えが頭の中に浮かんだ。




 自分、真上 明人は産れた時から障害を患っていた。


 四肢にほとんど力が入らず、視覚にも障害が有り、さらにはほぼ寝たきりの状態である。

 まあ多少頑張れば、トイレ程度は自力で行けるし、気を付ければ風呂も何とかなる。

 逆に言えばその程度で、仮に一人で外出でもしようものなら、間違いなく自宅から100m圏内で行き倒れる事になるだろう。


「それに比べりゃマシってなもんだよな!」


 そう思い「これでお願いします」と答えると、女性より「これ以降、種族の再選択は行えませんが宜しいでしょうか」との問いかけが返ってきた。



「はい、よろしくお願いします!」



 そう答えた瞬間《転生者『アギト』の種族設定がロックされました。》とのインフォが流れた。



 これで、種族変更が出来なくなった訳か…と感慨にふけっていると。



「無事に転生先がお決まりになられた様でなによりです。それでは、これより女神様から転生特典の贈呈が行われます」



その言葉と共に“ピコーン”とウインドウが表示された。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アギト


[種族]ゴブリン(妖精)Lv-1


醜悪な姿をした妖精種。

成長こそ早いものの、神罰により能力の成長が低い。



VP - 

SP - 

MP - 

STR - 

VIT - 

MAG - 

AGI - 

DEX - 

MND - 

LUK  


[種族特性]

【成長促進】【神罰】


[スキル]

【】【】【】【】【】

【】【】【】【】【】


メイキングポイント - 30+20


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 さてと、まずはスキルだが……。


 スキルは様々あるが最も重要なのは武器スキルだろう。

 このスキル、所持していない系統の武器を装備するとペナルティーが派生するとの事。まあ要するに、スキル【剣】を持たずに剣系統の武器を装備するとステータス等に様々なペナルティーを受けるらしい。


 そして面倒なのが魔術系のスキルになる。

 魔術を使う為には、①基本となる【魔術】②各【○属性】③【魔力操作】と最低3つのスキルを必要とする。


 後は、生産系や強化系に補助系か……

 生産系と強化系はそのままズバリで、補助系が識別や隠密などのサポート系ってこれもそのままか?

 

 ……そうして考える事10数分。ようやくステータスの振り分けも終了した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アギト


[種族]ゴブリン(妖精)Lv-1


醜悪な姿をした妖精種。

成長こそ早いものの、神罰により能力の成長が低い。



VP - 2

SP - 2

MP - 2

STR - 2

VIT - 1

MAG - 4

AGI - 4

DEX - 4

MND - 4

LUK


[種族特性]

【成長促進】【神罰】


[スキル]

【剣 Lv-1】【弓 Lv-1】【魔術 Lv-1】【光属性 Lv-1】【魔力操作 Lv-1】

【AGI強化 Lv-1】【DEX強化 Lv-1】【識別 Lv-1】【隠密 Lv-1】【罠 Lv-1】


メイキングポイント - 0+0


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「まあ、こんなところか」



 まず【剣】【弓】【魔術】【AGI強化】【DEX強化】【識別】【隠密】が各2ポイントで14ポイント。

 【光属性】が3ポイントの【魔力操作】【罠】が各4ポイントで11ポイントで合計25ポイント。

 残りをステータスに振り分け終えて、こんな感じに仕上げてみた。

 そして再度確認をした後〈決定〉を押した。


 すると《転生特典を決定します。よろしいでしょうか?》と言うインフォと共に〈Yes〉、〈No〉が表示されたので〈Yes〉を即決。



《転生者『アギト』の全設定がロックされました。》



 これでキャラクターメイキングも終了か……結構時間が掛かったな。

 まあ、種族がランダムな上に初期に選べるスキルやら何やらも公式からは何も発表されていない鬼畜仕様だ。


 スキルについてはβテスター発の外部展示版を参考にできなくもない。だが、そもそも種族がランダムな時点で前もって構成を決めておくというのも無意味になる可能性がある。


 生産職や魔法職的な構成を考えていても、バリバリの戦闘特化種族とかになったら、前者はともかく後者は絶望的だろう。



「どうやら無事に、特典の贈呈が御済みになられた様でなによりです」



 と、一瞬考えていた所を女性の声に引き戻される。


 しかし、今更ながらこの女性って凄い別嬪さんだよな!

 薄青みがかった銀髪は腰までのストレート。凛々しさを湛えながらも、どこか母性を感じさせる眼差し。

そして、その気品のある顔立ちは、まるでどこぞのTS戦国姫武将の様だ。



「これにて、すべての儀式が終了いたしました。約束の時まで、しばしの休息を必要とします。ですがその前に、いくつかお伝えしておく事がございます。」



「うぇ!はい、お願いします」



 あや、なんかキョドった!


 若干焦っていると、女性はクスリと悪戯っぽい笑みをこぼしながら「それではまず……」と切り出してきた。

 話を要約すると、転生先での最低限の情報はメニュー画面のヘルプを参照の事。

 ヘルプは自身の行動の結果により随時更新されて行くとの事。

 メニュー画面はメニューオープン、メニュークローズの掛け声で開閉する事。

 その他分らない事は、現地の者に聞けとの事。

 うん、要約する必要がないほど何もわからん。と、そんな事を考えていたら。



「それでは約束の時まで、しばしの休息を。あなたの来世に幸多からん事を」



《ログアウトを開始します》



 ああ、そう言えば名前を聞くのを忘れていたなぁ……


 そうして薄れゆく意識の中で「いずれまたお会い出来るときを心よりお待ち申し上げております」と言う声をかすかに聞いたような気がした。


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