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Reincarnation Online - リンカーネーション・オンライン -   作者: とどのつまり
第2章 胎動、そして蠢く悪意を薙ぎ払いて……。
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log in - 103 保険だよ、保険。






「ありがとうございます! これで何とか、目途が立ちそうです」



「いや、こちらとしても打算的なものがないわけではないのでな……」



 そう、これは後々のための投資? ……というか、ぶっちゃけ迷惑料の先払いのようなものなのだ。



「そうなのですか?」



「ああ、いずれそちらの大陸へ『転生者』達が訪れるだろうが、その時迷惑をかけるであろうことが想像に難くない」



 そう、現状を鑑みれば……。



「と、言いますと?」



「実は、な……」



 俺の口から、重々しく『転生者』達のこれまでのやらかし共々、彼等彼女等の現状が語られる。

 その、あまりの傍若無人さ(阿呆さ加減)に……。



「うわぁ~……」



 うん、呆れを通り越して、そりゃ引くわな。他の((ウチの連)連中も(中も込みで))似たり寄ったりの反応だ。


 改めてこうして挙げてみると、やっぱひでぇもんだよな!



「まあ、そんな連中ばかりではないのだと知っていてもらいたいわけだ。流石にそのころには今よりはマシになっているとは思うが……。なっていることを、切に願う」



「は、ははははは……はい、それとなく注意を促しておきます」



「よろしく、頼む。切に……頼む」



 うん、本当に切実だからね。



「それでは、わたくしどもはこれで……ですが、本当によろしいのですか? 本来でしたらわたくしどもの主から、それなり以上の報酬がある筈ですが……」



「いや、構わんよ。それに、あちらへの一般的な交通手段が、未だ途絶していることだし、な……? そういえば、お前たちはどうやってこちらへと来たのだ?」



 そう、我がギルドならば行けなくもないが、現状では『ユエル大陸』への交通手段は存在していないのだ。



「ああ、わたくし【冥幽の門(ネザーゲート)】が使えますので、それで」



 なるほど。限定的ではあるが、転移系のスキルを持っているのか。



「では、またどこかで会うこともあるだろう」



「はい、その時はきちんと名乗り合えるよよいのですが……では」



 彼女の背後で、月下の闇が“グニャリ”と歪み……“ポッカリ”と口を開いた、黒い穴。闇よりもなお暗いその深黒へと、1人……また、1人と身を投じていく((肉はないが))骨達。

 そうして、最後に彼女の(鎖骨?)を見送ったところで、昏き口は夜の闇へと溶けていった。


 …………………………。


 静けさを取り戻す……墓場。


――……ピトッ――



「うひゃぁあああああっ!? あうっ! あぁううっ! あう、あううぅぅ……」



 悪戯っ気を取り戻す音露(ねろ)……って、ていっ!



「あいたぁあああっ!?」



「ええぇい、やめいっ!! フレイも落ちつけ!」



「ひうっ!? ……ううぅ……」



 涙目で俺の胸へと縋りつくフレイ。

 いや、音露よ。[アーツ]まで使うってのはどうよ? 

 うん、どう考えてもやり過ぎだ!



「むう……物理攻撃が無効のレイスに、物理でダメージを入れるとは……。アギトさん、恐ろしい人!?」



「さ~て、作業作業。各自、隊列を組めぇ~……」



『はぁ~~~い!』



「無視するし!?」



 つきあうと調子に乗るしな。皆、それが分かっている。


 因みに、音露が使った[アーツ]フォビドゥーンタッチはダメージこそ与えられないものの、状態異常の恐慌((恐怖の上))(1)と錯乱((混乱の上))(2)を与えるかなりえげつないものである。


 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 注釈

 (1)恐慌は行動阻害(恐怖の効果)と共に、一定時間MPへのスリップダメージ。

 (2)錯乱は行動のランダム化(混乱の効果)と共に、無差別攻撃の解禁。

 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●


 うん、そんなもん味方に使うなや!




お読みいただきありがとうございます。

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