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第八話 再び

こんにちは。五月雨葉月です。

今回もよろしくお願いします!


なんと、番外編が1250PV突破致しました!

ありがとうございます。

評価、ご感想、お待ちしています!

 アリスの様子を見守っていた二人は、裏門へと戻って来ていた。


 王城へ向かった近衛騎士が戻ってきたからだ。


「こちらが報告書になります」

「ご苦労様。引き続きここで監視を頼むわね」

「はっ! 」


 そう近衛騎士に声を掛けたミラは、手渡された紙袋の中から何枚かの紙を取り出した。


 そこには、シアステッド、リアフォール、セレナの三人についての報告が書かれていた。


「ユリアーナ、これを」

「拝見します」


 ユリアーナもミラから渡された報告書に目を通した。


「確かに、このシアステッド・サリラーゼという者の家には修練場のような場所があるようです」

「ならば、そこに決まりね」

「もしかして、そこへ向かわれるのですか!? 」

「私がアリスを助けるのよ」


 ミラは、アリスがいじめられている姿を見て、この少女だけは、必ず自分が救わなくてはならない、という使命を感じていた。

 今までは感じたことの無い感情だった。


 その言葉に何か感じる所があったユリアーナは何も言わず、


「分かりました。ただし、危険があると判断しましたら止めに入りますからね……」


 と半ば諦め半分の口調で言った。

 しかし、条件をつけるのも忘れない。


「ただし、私を含め、近衛騎士を何人か連れて行くことです」

「あら? 地区の騎士団ではなくて? 逮捕するだけならばそれで十分よ」

「ミランダ様。あなたは王族なのですよ。ただの騎士団に任せる訳にはいきません」

「分かったわよ。一緒に光学迷彩魔法アクティブカモフラージュを使っていけばいいのね? 」

「お任せします」


 二人は報告書を元に、作戦を練っていった。

 そしてユリアーナが通信機器を使って近衛騎士たちを召集すると、集まった全員に作戦が伝えられた。





 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




 そして放課後。


 学校の教室では、普段通りアリスがシアステッド達に囲まれていた。

 もちろんミラ達も遠くから光学迷彩魔法アクティブカモフラージュを使って見ていた。


「アリス、今日は別の場所で練習に付き合って頂きますわ」


 その言葉に、はあ、とため息をつくと、


「いつもの場所じゃないの? 」


 と周りの少女達に聞いた。


「あら、昨日みたいな邪魔が入るかもしれませんから、しばらくはわたくしの家の修練場で行いますわ」

「門の前に使いを待たせてるわ。ついて来なさい」


 そう言われたアリスは、半ば強引に立たされると、周りを囲まれながら教室を後にした。


 そして門の前に待機していた、サリラーゼ家の車でシアステッドの家まで移動した。

 ちなみに取り巻きの少女たちは徒歩である。


 それを見たミラとユリアーナも移動を始めた。





 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




 しばらくして、サリラーゼ家に着いたアリス達は、またも囲まれながら修練場へ歩いていた。

 そしてその後ろを、光学迷彩魔法アクティブカモフラージュを使って後をつけるミラとユリアーナ、そして近衛騎士の一部がいた。

 残りの近衛騎士は、サリラーゼ家の周りを包囲する形で待機している。


 一行は、サリラーゼ家の屋敷に隣接する修練場へと到着した。


「開けなさい」


 シアステッドの言葉に、サリラーゼ家の使用人が修練場の鍵を開け、一行が中へと入っていった。


 ミラ達もこっそりと侵入した。


「木刀を」

「こちらに。お嬢様」


 サリラーゼ家の使用人が二つの木刀をシアステッドに渡した。


 そしてそれを見たミラは、ユリアーナに目配せをした。

 ユリアーナもミラに頷き返した。


「アリス、これを使いなさい」


 シアステッドはアリスに向かって、一つの木刀を投げ、自分の手元にある木刀を構えた。


「本当にやるの? 」


 アリスはうんざりした顔で投げられた木刀を受け取り、そう聞いた。


「ええ。はやくなさい」

「さっさと構えなさいよ! 」


 周りの少女達からそう声が掛けられた。


「行きますわよ! 」

「はぁ……低級障壁魔法ロアスシールド! 」


 アリスはもう諦めた様に障壁魔法シールドを自分に掛けた。


「やっとやる気になりましたわね。行きますわ!

 横薙ぎ! 」


 バリィィイン!


「きゃああぁぁああっっ! 」


 アリスの障壁魔法シールドが破れる音と共に、アリスの悲鳴、シアステッドの晴れ晴れとした顔をミラは見た。


「この程度ですの? 」

「っ……」

「まだまだですわ! 」


 ユリアーナ、とミラは目でユリアーナに聞いた。

 いつでもどうぞ。とユリアーナも目で答える。


「さて、そろそろ本気を出して行きますわよ! サリラーゼ家第三の剣技……! 」

「ううっ…低級障へきロアスシー……「光学迷彩解除アクティブカモフラージュオフ最上級障壁魔法デュアスシールド! 」


 キィィイィン!


 という甲高い音、更に吹き飛ぶシアステッドと高く舞うシアステッドの持っていた木刀に、少女達は皆注目し、急に出現したミラとユリアーナ、近衛騎士達に気付かなかった。


 そして、木刀が落ちた後、少女達は突如現れたミラ、ユリアーナ、そして近衛騎士を見つけ、驚いた。


「貴方たちをいじめの現行犯で逮捕します。大人しくしていなさい」









ここまでお読み頂き、ありがとうございます。

五月雨葉月です。


今回は、ミラがアリスを助けに行く、というお話です。

もっと詳しい内容は、次話になります。


次話について、少々お知らせを。

そろそろ本編を書き貯めておく必要があるため、今話で番外編の更新を一時中断させて頂きます。


楽しみにしてくださっている方々には申し訳ありませんが、本編もよろしくお願いします。

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