第五十話 ミーゼの喜び
ちょっと短めです。
50話目です!!
ユリアーナ先輩にキスされた。
私は始め、夢かと思った。だって、あのユリアーナ先輩が顔を真っ赤にして、目をぎゅっと瞑りながら何度も何度も私にキスをしてくるから。
「ミーゼ、ミーゼ……」
「ユリアーナ先輩、ユリアーナせんぱい……」
けれど、夢じゃなかった。
いつまでたってもこの夢のような時間は終わらないし、唇を通して感じるユリアーナ先輩の感触は本物だった。
嬉しかった。ユリアーナ先輩に出会ったその瞬間から今まで、ずっと憧れで、ずっと大好きだったユリアーナ先輩と、私は今キスをしている。
それだけで私は今にも蕩けて消えてしまいそうだった。
「ユリアーナせんぱい、だいすきぃ!!」
「わたしも、大好き! ミーゼ♪」
ちゅっ♪ ちゅっ♪
何度も何度もキスをする。
柔らかくて、甘くて、気持ちよくて。
キスというものがここまで良いものだとは思わなかった。……これならアリス様とミランダ様が暇さえあればキスをするのも納得ね。
「ユリアーナ先輩のこと、ちゅっ♪ ユリア、って呼んでもいいですか……?」
思いきって、昔から考えていた呼び方をしてもいいか、聞いてみる。ずっとずっと、この呼び方をユリアーナ先輩にする妄想をして、毎日のようにベッドの上で悶えていたのだった。
「もちろん、もちろんいいわ! ありがとう、ミーゼ。……ユリア、ユリア♪」
何度も“ユリア”という名前を嬉しそうに、噛み締めるようにして呟いていた。
そしてその後、ぎゅぅぅぅっ♪ と抱き締められた後、情熱的なキスの嵐が私を襲ったことは言うまでもない。
「ユリア、大好き♪」
「私も大好き、ミーゼ♪」
ここまでお読み頂き、ありがとうございます!!
50話目になります。
もうすぐクリスマスですね。
クリスマスには一段落つくように調整中です。
お楽しみに!!




