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第三十八話 周辺観光

こんにちは。一日ぶりの投稿です!


が、今回も温泉は出てきませんm(__)m


しかし、新たな展開が……?

「では、お昼にしましょう」


 荷物整理を済ませ、一階にある広間へ向かうと、四人分のお皿がテーブルに並べられていた。

 私とアリスが荷物を置いている間に、ユリアーナとミーゼが用意してくれたみたい。


「丁度お腹が空いてきたわね」

「うん。そうね」


 ユリアーナとミーゼが作ってくれた料理を真ん中に並べ、私とアリスが隣同士、その向かいにユリアーナとミーゼが座った。

 私たち以外この療養所にはいないし、料理なんて美味しければ十分だから、王城みたいにコースにはせず、みんなで仲良く食べられるようにするためだ。


「では────」

「「「「いたたきます!」」」」


 みんなで手を合わせ、いたたきますをした後、みんなで食べ始める。


 お昼だからかあまり重たい料理ではなく、サンドイッチを主として、スープ、サラダが見映えを重視した盛り付けで作ってあった。


「はい、あ~ん♪」

「あ~ん。……ん~♪ 美味しい!」

「でしょ? ユリアーナの作る料理は最高に美味しいのよ」

「あ、ありがとうございます、ミランダ様」


 日常的になった『あ~ん』をして、私たちはそれぞれ食べさせ合う。

 向かいでは、最近急に仲良くなったユリアーナとミーゼが同じく『あ~ん』をしていた。


 アリスが食べやすい位置に差し出してくれた別のサンドイッチを食べると、私は、おやっ? と首をかしげた。


「これ、ユリアーナの味ではないわね。また別のおいしさと言うか…………」

「あ、その……。そ、それ、私が作ったんです」


 しどもろに、ミーゼがちょこっ、と手を上げ、恥ずかしそうに名乗り出た。


「そうなの? 美味しいわよ、これ」

「あ、ありがとうございます。アリス様のお母様に習ったりして練習しているんです」

「そうなの!? お母さんと……。あむっ♪」


 アリスが驚きの声を上げ、手にしていたサンドイッチを頬張る。


(あっ、それ……私が口にした…………)


「確かに美味しいわ!」

「そうですか!? よかった……」


 意識すればするほど恥ずかしくて、周りの会話が頭に入ってこない。


(アリスは気にいていないのかしら? それとも、気づいて……)


 と、アリスがチラッとこちらを見たかと思うと、パチッ♪ とウィンクしてきた。


(あ、アリスぅ…………)


 わざとだったの!? うぅっ……恥ずかしい…………。


 私は顔から火が出るんじゃないかと思うくらい顔が真っ赤になっているのが自分でも分かった。








 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~










 みんなで片付けをして、私たちは再び外出用の服に着替え、玄関の前に集まっていた。

 みんなでこれから近所の街までお散歩をするからだ。


 ミーゼ曰く、


「温泉に入る前に汗をかいておいた方が、かかないで入るのと十倍は違います!」


 との事で、本当かどうかは分からないけれど、確かにお風呂の前にサウナに入ったら気持ちいい、という経験もあるし、お散歩デートもしたいしで、私たちはお散歩しに行くことに決めた。


「それでは、参りましょう!」

「うん」

「分かりました」


 ユリアーナの号令で外へ出る。

 さっきよりは弱いけれど、やっぱり雪が降っていて、とっても寒かった。


「アリス、手、繋ごう?」

「うん♪ ……わわっ、もう冷たい」


 手を繋ぐためにあえて手袋をしていない私たち。

 それを見て、ユリアーナ達が、何故か着けていた手袋を脱ぎだす。


「私たちも真似しましょうか?」

「えっ、ええっ!? ……もうっ。分かりました」


 ふふっ、やっぱり仲が良いのね。


 ユリアーナがアリスのお付きにミーゼを選んだのは、公平で、知識技量も優秀だから────と本人は思っているが、実はそうじゃない。


 ユリアーナがミーゼを特に気にかけているから、なのだ。

 アリスの事がある前からユリアーナがしょっちゅう近衛騎士隊に顔を出していたのも、客観的に見て、ユリアーナがミーゼに厳しい教育をしていたことも。


 すべてユリアーナがミーゼを想っているからだ。


 その証拠に、私が説得したこともあるかもしれないけれど、ミーゼがアリスのお付きになってから近衛騎士隊に顔を出す回数が激減したし、今でもミーゼに、暇さえあれば色々な事を教えている。

 ミーゼがいるアリスの家に行くときは嬉しそうに頬を緩めるし、ミーゼと居るときはそれはもうミーゼをチラチラと見るから私にはお見通しだ。


 ミーゼやアリスは気づいていないが、やっぱりユリアーナはミーゼが好きなんだと思う。


 それにミーゼもユリアーナの事が好きなんだとも、女の直感で分かる。


 もう、付き合ってしまえば良いのに、お互い、相手の気持ちに気付いていないから驚きだ。

 両想いなんだからもったいない。


 そこで、私は密かに、二人をくっつける作戦を練っていた。

 今日の夜にアリスにも伝え、協力してもらうつもりだ。アリスなら、はじめは驚くけれど、協力してくれるはずだ。


 そんな計画を練りながら、私たちは街へ向かって歩き出していた。




ここまでお読み頂き、ありがとうございます!!


果たして、新たな百合カップルの誕生なるか!?


今後にご期待下さい!


ブクマ、ご感想、評価ポイント等、ありがとうございます!!

いつも励みになっております!

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