ディスク6「まずは初歩から」
よぉ、これを見ているということはディスク6枚目ってことだな?
確か、授業の時間割りに絶望していたとこからだったか?
全く。あいつらの言ってることの9割も理解できないんだからな。
さて、とりあえず見てみますか。君らもついて来いよ?
魔子「どうかしたの?薫?」
「へ?あ、あぁ。いやなんでもない。」
天界?暗黒界?なにそのどっかのゲーム的世界観……
そもそも何を学んだ?
魔子「なんだか薫様子おかしいよ?まぁ昔から薫は変だけどね?えへ」
魔子はニッコリするが、正直笑ってられん……
「とにかく学園に行こう。まだわからんことがあるしさ」
早足で学園へ向けて歩く。魔子が『ちょっと早いよぉ~』とか言ってるけど無視だ。十分程歩くと学園に着く。入学式の様な教師陣はいない、正門を潜る。
魔子「1時間目は普通の授業で、国語だから。寝ちゃダメだよ?」
「わかってる、それにお前だろう寝てしまうのは」
魔子「あ、あはは。英語も寝ちゃうかなぁ」
馬鹿話をしながら教室に着くと。他のクラスメイト達は新しい教科書を見たり、友達と会話したり、普通のやりとりをしている。
俺も席に座る。新しい教科書をパラパラめくりながら周りを見渡すと
皐月「おや、薫じゃないか。同じクラスだし仲良くしよーね?」
出たな女装野郎。見た目はお姉さん見たいな姿しやがって。
「あ、あぁ。だが今朝のことがあるからな、信用できん」
皐月「もうやらないから。ね?」
一々動きがエロい。胸はないが、なんかエロい。悔しいが女だったら俺はやばかったな。
「わかったから一々近いんだってば、離れろ!」
皐月「ボクと君の中じゃないかぁ、それに。ほら、わかるかい?」
「は?何がだよ」
皐月は俺に耳打ちをする。
皐月「君が異端児だからちょっと警戒してることさ」
「異端児って、俺からしたらお前らが異端児じゃないか」
皐月「いや、君が異端児さ。この島はまた違う世界。悪魔、神。皆それぞれの卵なんだ。なのに君は両方じゃない。普通は来れない筈なはのに。謎だ・よ・ね?」
耳打ちに耐えられなくなる俺は
「だぁぁ!離れろ女装野郎っ!!」
突き飛ばすつもりだったがポニーテールをひらりとさせながら回避した。
皐月「あん!怖い怖い。あははっ」
「き、きもい!!」
声まで女だからさらにきもい!皐月と俺のやりとりを見ていた魔子が近づいてくる
魔子「なんのお話をしてるのぉ?」
皐月「やぁ、君とは初対面だね。阿久川さん?」
魔子「はいっ、確か佐々木さんでしたよね?悪魔志望だって噂で」
噂って、大学の志望校みたいな言い方じゃないか
皐月「立派な悪魔になりたいんだよ。阿久川さんのような優等生魔族にはなれないかもだけと?」
魔子「優等生だなんて、ね?」
「俺はなんも知らん。それよりもうすぐ授業だろ?座れって」
二人は返事をしてから席についた。しばらくすると担任がやってきた。1時間目は通常授業とかで普通にノートを取ったり、質問をしてきたが。2時間目になると
担任「よし、じゃあ体育館に移動だ。悪魔志望と神志望と列を作れよー」
皆ササッと列を作るが
「せ、先生。俺はどうすれば?」
知っているだろうが、俺は未だに今の状況に理解できていない。神だの悪魔だのって訳わかめ。
担任「なんだ、まだ決まってないのか?ならお前は保健室へ行け」
担任は適当に答えたあと皆を引き連れて体育館へ向かった。俺は1人廊下にポツーンと居るわけだが、こうしていても意味が無い。
「保健室ね、保健室」
歩き出して保健室へ向かった。保健室に着くと
保健の先生「ほー、今回の落ちこぼれ君は男の子か。」
「落ちこぼれってなんすか……」
入った途端これだよ。保健の先生は足を組みこちらを見てくる。
竜胆「私は保健医務の竜胆だ。ま、適当に座れば?」
大人のお姉さんみたいな感じだが、ズボライメージ。うん。
竜胆「さて、君も迷ってるから来たんだろ?」
「担任にここに行けと打診されたんすよ。」
竜胆「ここはまだ志望がない子が来る場所なわけさ。ま、そうじゃない奴がそこで寝ているがな?」
カーテンが閉まっているが誰かいるのはわかった。
「それで俺はどうすりゃいいんすかね?」
それとなく質問してみる。
竜胆「まぁ適当にしてなよ。本もあるし、ゲーム機あるし?」
一昔前のヤンキーの溜まり場みたいな場所だな。俺はソファにどさっと座る。テーブルにあるノートを手に取ると
カーテンの向こう側「待ちなさい、それは私のよ」
シャッ!とカーテンが開くと。ツーサイドアップの金髪で、瞳は濃い紫色で、制服のネクタイを軽くにしか締めていない女子が現れた。
竜胆「お前寝てたんじゃないのか?神城」
神城「誰も寝ると言って来たわけじゃないわ」
身長は157くらいか?胸はあまりない残念な―――
「いっだぁぁぁぁぁぁあ!?!」
光の速さで頭をゲンコツされた。
神城「はい今失礼な事考えたわよね?落ちこぼれ君」
ゲンコツした手をさすりながらそんなことを言う。
「てかよ、手軽しろよっ!!マジいてぇんだぞ!?」
神城「天罰よ天罰。神として当然よ」
「んだよ、お前まで頭おかしいのかよ」
つい軽く言ってしまったのが、不幸の始まりだった。
神城「はぁ?何よ今まで会ってきた奴の中で一番面白いじゃない。良いわ、教えてあげるわ!」
そいつ(神城)は俺の目の前にあるテーブルの上に乗り立ち上がり。人差し指をビシッと俺に指し。
神城「私は神城沙玖夜!神一族にして、神の娘よっ!あっははははは!どうよ!驚いた?」
うん、黒か。ませた餓鬼だな
「っぐはぁぁぁぁぁあ!?!」
そのまま顔面を踏んずけられた。
神城「今のが天誅ね。わかる?」
「んなこたぁわかっとるわぁ!てか靴のまま蹴りやがってブスっ!!」
神城「……///」
ぇ………何今の反応
神城「な、なんでもないわよ。リン!この落ちこぼれさっさと追い出しましょうよ!」
竜胆「そうは言われてもなぁ。志望先まだみたいだしな?」
俺は顔面をさすりながら
「いたた……それより、その神城って神なんだろ?体育館いかなくていいのかよ」
てかまて、こいつどっかで見たぞ…………
神城「は?私はアンタの一学年上だし優等生なんだから行く必要はなし」
そうか、こいつ入学式の時に壇上に上がってたやつか!忘れた奴は『未来学園』をタッチだ!………誰に説明してんだろう
「あっそうっすか………俺は村人薫、よろしく」
神城「ねぇ。リンお茶はぁ?」
無視かブス
神城「…//」
「あのさぁ。俺はどうしたらいいんすか」
竜胆「ん?あぁ、君はとりあえず………服を脱げ」
いきなりなに言ってるんだよ、変態……………