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番外「すーぱー体育決定戦!前編」

担任「という訳で、明後日は体育祭だ。競技は昔からもう決まっているから、皆がどの競技に出たいかを決めていくぞ」


未来学園体育祭。体育祭なんて中坊以来だから身体が鈍ってるかもな……何に出ようか考えていると


魔子「ねぇ薫、何にするの?私はね、パン食い競争!タダでパンが食べられるなんて良いよね!」


薫「頼むから貧乏臭いのやめろって。無難に徒競走とか?というか、何だこのいくつか変な名前の競技があるが」


その変な競技とは『くっつき虫』『責めと受け』『神と悪魔の大相撲』等


皐月「昔からある伝統行事らしいよ?ちなみにボクは"責めと受け"に出ようかと思うよ。ふふっ」


薫「絶対出たくないなそれ、確か1人二つは出ないといけないんだよな?」


魔子に聞いてみるが何やら真剣に悩んでいるみたいだ。すこし離れた席に居る黛に聞きに行く。


薫「黛、お前は何に出るんだ?」


黛は競技項目の紙を置いて。


黛「悩んでいます。できれば"普通"の競技を選びたいです」


なんだ、居るじゃないか仲間が。他の変な競技はでたくないしな


薫「でも早く決めないと定員が一杯に……」


残酷にも、その予感は当たる。担任は俺達の言う"普通"の競技は定員が一杯になったと告げられた。


担任「なんだ、他のはまだ決まっていないのか?なんならもう適当に割り振るぞ」


有無言わせずに黒板に名前を書いていく。なんだ、魔子達も決まってなかったんじゃないか。皐月は除くが


担任「はい、じゃあ自分が出る競技はちゃんと出るようにな!この後グランドにテントとか設営するから手伝をするように、以上!」


担任は教室から出ていった。俺は自分が出る競技をチェックすると、目の前が真っ暗になった。


薫「せ、責めと受け……くっつき虫……」


魔子「あ!くっつき虫は魔子と一緒だね」


皐月「責めと受けはボクと一緒のようだね。」


タイトルだけで、中身はわからないが間違いなく面倒な類だ。体育祭の日休もうかな………と悩んでいるのも束の間。放課後はすぐにやってきた、各自分担してグランドに白線を引いたりゲートを作ったりして賑わっていた。俺はというと


薫「どうしてこうなった……」


魔子「さ、さぁ?」


そう、あれは放課後すぐの事。俺と魔子はリレーなどに使う赤いパイロン【三角コーンとも言う】を取りに倉庫に入る。二人でパイロンを探していると。


バタンッッ!!!誰かが中も確認せずに鍵を閉めてしまう。鍵は南京錠のため、中からは当たり前だが開かない。最初はなんとかしてみようと、叫んだり、蹴ったりしたが誰も気づかない。窓はあるが小さすぎる、暑さで汗もやばい、脱水だけは避けたいと考えながら30分。今に至る


薫「しっかし厚すぎる、仕方ない。」


俺は準備の為に来ていた体操着の上を脱ぐ、汗で引っ付いて脱ぎにくかった。


魔子「ちょ、ちょっと。やめてよ…//」


薫「へ?あ、あぁ、わりぃ。暑さに我慢………」


よくみると魔子の体操着も汗でびしょびしょになっていて、下着が………黒か、ませガキめ。ちがう、決して変態ではないからな


魔子「うぁ、魔子も脱ぎたい……我慢できなぃ」


薫「うわバカ!やめろ男の俺が居るんだぞ!?」


魔子「幼馴染みなんだから大丈夫だってば!信用してるからね!」


ちがうやめろ、いくらなんでもお前の発育された胸だけは見たら理性が収まらなくなる!!


薫「ダメダメ!脱ぐな!」


魔子「じゃあ背中合わせで居たら見えないって!おりゃ!」


薫「うぎゃぁぁぉあ!!!」


魔子が上を脱いだ瞬間に後ろに振り向き座る。一瞬だが、ポヨンってなったのを見た。だから変態じゃない。お互いに背中を預ける、確かに背中も汗で酷い


薫「くっそ、日当たりの良い場所に倉庫なんか作りやがって。」


魔子「ふぇえ……あつくてしんじゃぅ…」


薫「しかし、どうにもできん。誰か来るまでは……」


すると、背中が急に軽くなったと思ったら。


魔子「ね、ねぇ薫?…………………オシッコ……………」


ものすんごい消えそうな声でそう告げる。


薫「は!?ばか!お前なんか飲んでたのか?!」


魔子「だ、だって今日暑さで水分がすぐに欲しくなっちゃ……ふぉ!?も、漏れちゃう!」


一難去ってまた一難、本当にトイレばかりはやばい!!!俺は扉に体当たりを続けるが壊れない。無駄に堅い扉だ


薫「誰か、誰かァァァ!」


と、叫んでいたら何やらメロディが聞こえる。魔子は体操着のポケットから端末を出し


魔子「も、もしもし!?おトイレ行きたいの!助けて!倉庫にいるからぁぁ!」


薫「………………………………………………………」


魔子は端末を切ると、何か安心したのか。


魔子「どうしたの薫?」


薫「携帯もっとるやんけぇぇぇぇえ!!!!」


俺はたからかに叫んだ。ちなみに、俺は端末を持ってきていなかった。最初魔子に確認すればよかったが、我ながらパニくったみたいで思いつきもしなかった。その後無事倉庫から脱出した俺達は水をがぶ飲み、魔子はお花をつみに行った。



それからグランド整備や設営なども着々と進み、無事に体育祭を迎えるためのステージが出来上がった。この学園で行う体育祭は俺にとっては初めてで、少し楽しみだったりする。


時間は流れ、体育祭当日。学園島に住む人達や本島から来た人達も体育祭にやってくる。俺達生徒は初めの競技を目の前にドキドキしてたりする。


薫「最初は神悪対抗リレーか」


魔子「負けられない戦いがそこにはある、おはようございます。阿久川魔子です」


皐月「あ、それあれだよね?スポーツ番組の、確か川平――」


薫「おっと、もう始まるみたいだぞ。俺達悪魔クラス負けてられないな!……………俺悪魔ではないけどどうすんだ?」


魔子「気にしたら負けだよ!今は目の前のことに集中しようよ!」


皐月「はい。ボクもそう思うよ、さぁ始めよう」



"神と悪の体育祭(聖戦)を"

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