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JKが神さまとか、幼馴染みが悪魔とか聞いちゃいない。  作者: 双葉
―記憶、真実、今―
16/21

ディスク16「竜胆」

俺と皐月は寮を出た。魔子も誘って一緒に行くつもりだったが、先に出ていて居なかった。学園の正門を潜り、最初の授業は移動のため、悪魔とか神とか決まっていない俺は保健室へ。


保健室の前に着くと、扉に手を掛ける。


竜胆「うぁ!?……そ、そうだ、とてもいい……」


な、なんだ、なんでこんなエロい展開なんだ?いや待て、大体皆わかっているだろうがこれは、マッサージかなにかだ。間違いない、誰に話しかけてんだ俺は。とにかく扉をガラッと開けると


竜胆「ん?あー君か、どうした」


俺は竜胆先生の姿にビックリした。


薫「なんつー、格好してんスカ………」


竜胆「見てわからんかね?バニーだが、ほら見ろ!よくできていないか?少々胸あたりがキツイが」


バニーガール姿の先生で、保健室とか最悪やないですか。てか


薫「着替えてくださいよ!他の男子が来たらどうするんですか?!」


竜胆「うわぁ、君はなんとも思わないのかい?男にしか興味無いからそうなるんだ」


薫「俺はノーマルです、それより移動だったんで保健室に来たんですけど何するんですか?」


そう。ボランティア後の初めての保健室だ、何をやるのか気になる


竜胆「あ、そうだったか。ならこの鍵がどこの教室なのか探してきてよ」


ジャラっと着いた鍵のうち一つを渡された。


薫「なんで所在不明の鍵なんかあるんですか?てか、自分の鍵ですよね?」


竜胆「そうだが、それだけあると忘れちゃうんだ。頼むよ男の子」


ぬるぬる近づいてくる。


薫「わかりましたから来ないでください変態」


竜胆「……ドキッ」


薫「マジでその反応されたら困ります……じゃあ探してきますんで」


俺は保健室を後にしたが、学園の教室の扉の鍵穴に刺しまくらないとわからないと言う事を思い出す


薫「これってあれだよな、砂漠の中からダイヤ探す勢いだろ。まぁ有限だし急ぐか」


俺が歩きだそうとすると、後ろから話しかけられる


黛「あ、薫さま。なにをしてるんですか」


薫「黛じゃないか、俺は竜胆先生に頼まれて鍵の所在探しだよ。お前は?」


黛は筆箱とノートを持っていた


黛「所謂自由行動でして、発見があれば書き込むと言う感じです」


薫「なるほど、まぁ時間も無いし俺はいくわ」


再び歩きだそうとすると、袖を掴まれる。


黛「手伝います、手が空いてますし」


薫「でも授業の途中だろ?悪いしいいよ」


黛は首をブンブン横に振る


黛「もし、その鍵の所在がわかれば発見ですし。薫さまも1人より2人のほうが見つかりやすいはず、一石二鳥」


ブイサインをする黛、たまに可愛いから困る。俺はその言葉に甘えて


薫「んじゃ頼むよ、鍵は一つだし一緒に行動しよう。」


早速一階廊下にならぶ扉などに鍵を刺していくが、そう簡単には見つからない。刺しても回らない、これの繰り返しだ。


黛「一階はこれで最後でした、次は二階ですね。」


薫「そうだな、二階へいこう。二階は一階より扉の数は少ないはずだ」


なんどか学園を迷ったことがあって覚えていた。この学園は上へ上がるほど教室の数が減る、と言っても3階までしかない。


黛「他の誰かに協力してもらうのはどうでしょ?」


薫「そうしたいが、鍵は1つしかないしあまり多くても仕方ないし。二人で続けよう」


改めて二階へ上がる。が、やはり見つからない。どの扉も鍵は回らない、諦めかけていたが。


黛「もしかしたら倉庫の鍵ではないですか?見た感じ今の鍵より古い形をしていますし」


薫「確かにそうだけど、倉庫なんかあったか?」


学園の周りには倉庫なんかない、大体パソコンでデータを共有しているのが今の時代だ。


黛「3階なら倉庫があります。倉庫の数ならかなり少ないですし、試してみません?」


黛の提案を拒否する理由もない、俺は頷き2人で3階へ向かった。3階は教室自体少ないし、使われていないのがほとんど。廊下でもちょっと埃っぽい、黛は持参のハンカチを口元へ当てる


黛「あまり埃は得意ではないので、さぁ探しましょう。真実の(デモンズゲート)を」


薫「なんかやだなそんな扉……さっさと見つけてこんな埃っぽいとこから出よう」


また同じ作業を続ける。刺していくうちに、最後の扉にたどり着いた。


薫「ここが最後か、早速やってみるか」


ちょっと古い扉だが、鍵穴には刺さる。回るか捻ってみると


ガチャ!


薫「あ、開いたな。ここなんの倉庫なんだ?」


教室によくある柱に掛かった看板もない、若干開けるのを躊躇うが



黛「せっかくここまで来ましたし、中に入ってみましょう。探した報酬が何もないのはあれですし」


黛はそう言う。俺も先生すまん!と思いながら扉を開ける。中は真っ暗でカーテンが光を遮断していた。カーテンを開けると光が射し、中を照らしてくれた。


薫「書物みたいだな。それに古いナンバーの新聞もあるし」


黛「古い新聞は気になりますね、見てみましょう」


黛はファイリングされた新聞を手に取る、いつ発行されたかを見ると


薫「5年前か、よく覚えていないんだよな。」


黛「5年前の新聞。もしかしたら……」


黛はファイルをペラペラ捲ると、ある事故を取材した内容と写真があった。


薫「お前……この事故」


俺が見つけたその内容と写真、そして事故死した人の顔。


黛「私の兄ですね。今更話すようなことでもないですし、もういいんです。今は薫さまや沙玖夜さまが居ます」


ファイルをパタンと閉じる。俺は、つい自分のことが乗った新聞があるんじゃないかと探し始める。小さいとき、大体小学生くらいだったか?いまから7年前の新聞を探す。


黛「薫さまも新聞を?気になることがあるんですか?」


薫「まぁな、俺さなんか昔の記憶が曖昧でさ。気になるニュースがあるんだけどなんだったかも忘れてな。3年前くらいの新聞を探してみてくれ」


黛は行動で答えを出してくれた。俺もファイルをテーブルに乗せては開きの行動を繰り返していく。


薫「やっぱねぇのかなぁ、もっと前だったのかなぁ」


黛「それはないのではないですか?ここにあるのはずっと今の新聞まで更新されていますし、気になるのは。3年前の11月のファイルが無いみたいです」


確かにその年の11月のファイルがない、誰かが借りていったのか?誰が借りたのか調べるために貸出カードを見るが


薫「駄目だ、貸出カードには書かれてないな。タイミング悪いなぁ、てか時間もやばいし。」


鍵穴探しで1時間、倉庫内で30分もかかった。そろそろ戻らないと、そう思い出ようとすると


ガチャガチャ!!!


薫「あ、あかないぞ?!しかも内側から鍵がかからないやつじゃないか!」


黛「古い扉な上に、鉄製扉。閉めたときに何かの弾みで壊れたみたいです」


俺は体当たりしたり、叫ぶが


薫「だ、だめだ!はぁー、仕方ないな。誰か来るまで我慢するしかないな」


黛「そうですね……その、先ほどのお話。薫さまが昔の記憶がないって話し。気になったのですが、どこから覚えていないのですか?」



黛は椅子に座りながら質問してくる。俺は扉から離れて、窓の外を眺める。


薫「正確にはここの学園に来る前にパンフレットを見る前から覚えていないんだよ。3年前だけじゃなく、それより前も。」


薫ちょっと悲しいような顔をしてしまったのか、黛は黙る。黛と俺は過去に色々あったと言う仲間かも知れないな。


薫「蘇生。黛は蘇生の存在を知ってるか?」


聞くべきではないと思った。けど、何か手がかりがあればと思ったが


黛「蘇生の話は知っていますが、それと薫さまになんの関係が………って、まさか」


薫「俺は信じちゃいない、でも俺は一度死んで。誰かが蘇生させたらしいんだ。」


黛は最初驚いていたが、直ぐにいつもの黛になる。


黛「そうだったのですか、でも蘇生はかなりの思いがないと出来ません。それができた人は、神か悪魔のどちらかになります。私も兄にやるつもりでしたが、沙玖夜さまに止められました。」


薫「あの沙玖夜が?まぁまだあいつの事は良く知らないが、人を思ってそうなのになぜだ?」


黛は首を横に振る、どうやら黛もわからないようだ。話している内にかなりの時間が立ったみたいだ。


薫「もう昼過ぎて、夕方が近いな。流石に腹も減ってきたしやばいぞ」


黛「はい、しかし携帯も使えませんし。」


最悪一日ここで過ごすしかないとか、考えていると。ガチャっと扉が開く


竜胆「何をしているんだ?って扉壊れていたのか」


先生が扉を見てから。俺を見る


竜胆「どうだい?見つけたかい?『新聞』(君の軌跡)を」


薫「?!」


まだ何も話したことないのに、なぜ竜胆先生は。探し物(記憶)を知っているんだろ?


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