四話
グラン王国 バマナの町
明日奈はリナと二人でこの町を歩いていた
「今回のターゲットはこの町にいる、ジルドって奴だよね?どう言う奴なの?」
「どうやら、冒険者のようね、うちの組織の協力者達のお仕事の邪魔を度々してるみたい」
ジルドはランクAの冒険者だ、大きな斧を使い敵をなぎ倒すスタイルで悪を許せない正義の味方のような性格をしている
「どうやら正義の味方を自称しているようよ」
「ぷっ正義の味方って、頭おかしいんじゃない?」
明日奈にとって正義など頭がおかしい奴が語る戯言だ、本当に正義の味方がいるのなら、過去の自分を救ってくれた筈である
「笑っちゃ駄目よ明日奈、彼は大真面目なんだから」
「大真面目に正義の味方って、本当恥ずかしいよ、子供みたい」
明日奈はとことん馬鹿にする
「その頭がおかしい奴と今から会うのよ?」
「あー笑わない自信が無いよ」
そして二人はジルドが宿を取っている、宿に向かった
時間はお昼時、明日奈とリナは宿の食堂に入り、ジルドがちゃんと宿に泊まっているのか確認する、ちゃんと宿に泊まっているのなら昼食を取りに食堂に来る筈である
「いたいた、本当馬鹿丸出しの顔してる」
「本当ね、さてちゃんといることが確認出来たし、夜になるまでに例の情報を漏らした馬鹿を殺りに行きましょう」
二人が情報屋の情報通りにジルドが泊まっているのを確認すると転移した
鉄の国
再び二人は鉄の国に来た、組織の情報を隠せずに簡単にバラした馬鹿を始末する為だ
そして二人はその馬鹿の屋敷の前にいる
「さーて、馬鹿狩りの時間ですね、リナさん」
「そうね、じゃあ入りましょう」
後始末は組織の下っ端達がやるので、二人の担当は馬鹿狩りだけだ
二人は門を開け堂々と入って行く、すると一人の男が出てきた
「ようこそお越し下さりました、組織の幹部様、さぁさぁお入りください」
この男が情報を対抗組織の者達に漏らした馬鹿である名前はブーゴ
「それで、今日はどう言ったご用件で?」
ブーゴは二人を自室に案内しながら尋ねる
「部屋に着くまで待ちなよ」
「は、はい・・・」
ブーゴは明日奈の殺気を乗せた言葉に少したじろぐ
「ここが私の部屋です」
「中々豪華ね」
「こんな馬鹿には勿体無い位の部屋だね」
二人はそれぞれ部屋の感想を言う
「それで?幹部様方、どう言ったご用件でなのでしょう?」
「ん?ここに来た理由?それはおじさんを殺しに来たの」
「な、何故です」
リナが分かっていないようなので、きちんと説明してやる
「あなたは私達の組織の情報を漏らした罪に問われています」
「何の事です?私は漏らしてなど!」
ブーゴは殺されたく無い為必死だ
「あなた自信は漏らした自覚は無いでしょう、我々組織が先日潜入した屋敷の机の上にこんな物がありました、これはあなたの名前ですし筆跡ですね」
リナは一枚のデスイーターの情報が書かれた資料をブーゴに見せる
「違う!これは私が落とした物では無い!」
「あら?私は落としたとは言っていませんが?もしかして落としたのに気付いていたのですか?」
ブーゴは顔を真っ青にして後ずさる、そうもう自白したのと一緒なのだ
「あら?顔色が悪いわよ?どうしたの?」
「それは、確かに私の物だ、だが私は死にたく無い!もっと君達組織に金を回す、それで許してくれ!」
リナは首を振る
「それは不可能よ、だってこれはあなたの他の協力者に対する見せしめですもの、明日奈?殺りなさい」
「はーい、さようなら馬・鹿なおじさん?」
明日奈は男の首を斬り落とした
「さて、馬鹿の処理は終了ね、今日のターゲットの元に戻りましょう」
「うん」
二人は転移した




