二話
夜
明日奈とリナは屋敷の庭に侵入していた
「警備は結構厳重だね、どうする私は正面突破しても良いけど?」
「あんたいつもそうね・・・ほらあそこから屋根の上に私達なら登れそうじゃない、あそこからターゲットの部屋に侵入しましょう」
明日奈は露骨につまらなそうな顔をする
「そんな顔をしても駄目よ、そりゃあんたはあいつらを殺したいんだろうけど、私はめんどくさいのは嫌なの、ほら行くわよ」
「はぁ面白く無いなぁ」
明日奈は大人しく着いて行く
屋敷の屋根の上
ここにも何人か警備の者がいるようだ
「ここにもいるね」
「そうね・・・誰がバレたのやら?後で確実に始末しなきゃね」
簡単にボロを出す者など必要無いのだ、こう言う必要の無い者は確実に始末される
「ふふふ、これから殺るターゲット狩りも楽しみだけどそっちも楽しみ」
「あなたはそうね、恨みを晴らせて満足でしょうね、あなたは人間に対しては容赦無いんだから」
明日奈が剣を抜く
「ちょっと明日奈!」
「大丈夫だよあの程度の数なんて、音も立てずに殺れる」
明日奈はそう言うと駆け出した、まず一番近くの男の後ろに接近すると剣を声を出せないように口を押さえると、剣を突き刺した
「はい、一人」
残りは三人、屋根の影になりこちらは見えていないようだ
「弓矢があれば良かったのになぁ、ご丁寧にターゲットさんの部屋の近くが一番警備が厳重か・・・」
残りの三人は屋根からの侵入を予想していたいるのだろう、ターゲットの男の部屋のすぐ上を三人で警戒している
「で?どうするの?明日奈、叫ばれたらすぐにバレるわよ?」
「ん?私は別にそれでも良いよ?」
明日奈は憎くて仕方ない人間を殺せるので別にバレても良いのだ
「はぁ、私は嫌だって言ったでしょ、もう一気に接近して殺すわよ、音は立てず叫ばせないようにね」
「はーい」
リナは槍を構える、先程の店で買った新品だ
「さて、あなたの実力見せてもらうわよ、新品の槍さん」
「おっ、中々かっこいいじゃん」
そしてまずリナが一気に接近すると一人の男を殺す、明日奈は残りの男のうち1人の首を跳ね、更にもう一人の男の首を尻尾で跳ねた
「はい、リナのご希望通り音無しでごさいます」
「お見事です、さてベランダから部屋に入りましょう」
ストン、二人はベランダに降り、ライの部屋に入った
ライの部屋
暗く見え辛いがライの部屋はそれなりに豪華だ、どうやら机の上にはデスイーターについて調べた資料がある
「ふふふ、外の警備が厳重だから入れないって高を括ってたんだね、油断して寝ちゃてる」
「そうね、さっさと殺りなさい、殺ったら、この資料を調べるわよ」
ライは寝ているようだ、リナは殺人は明日奈に任せ資料を調べ始めた
「はーいサイレント」
外に音が漏れないようにサイレントをかける
「鍵は閉まってるわ」
「分かった」
明日奈がわざと大きな声で返事するとその声を聞いたライが目を覚ましたようだ
「なっ!?貴様らは誰だ!」
「私はデスイーターの明日奈、あなたを殺しに来ました」
明日奈は誰かと尋ねられたので自己紹介をする、どうせ殺すので名前をバラしても問題ない
「デスイーター・・・私が調べた通りの名前だな、私が貴様らに勘付いたから殺しに来たんだな?」
「うんそうだよ、後あの机の上にある資料も貰って行くね?」
明日奈は机の上を指さしながらそう言う
「あれはやらん!誰か来い!侵入者だ!」
ライは叫ぶが誰も来ない
「ぷっククあはは、おじさん魔法使えないんだね、あははは、本当面白い、この部屋防音魔法をかけてあるんだよ?そんな必死になって叫んでも誰にも聞こえないよ?」
明日奈はそう言いながら腹を抱えて笑う、ライの顔は真っ青だ、何故なら組織の人物二人相手に人を呼ばすに逃げ切れる筈が無いからだ
「さーてと、お楽しみタイムの始まりです、たっぷりと苦しんで死んでくださいね?人間」
明日奈はそう冷たい目で言い放つと剣を抜き、ライの左腕を斬り落とした
「ギァァァァァァ!」
「ふふふ、痛そうだねぇ、もっと聞かせて?」
次は銃で足を撃ち抜く、明日奈は時間がある時は必ずこうやって甚振って殺す
過去に人間には同じように長期間虐められ暴力を振るわれた、だから同じように長時間、甚振って殺してやるのだ
「やめてくれ殺さないでくれ」
「皆そうだね、絶対に命乞いをする、私が人間の頼みを聞く筈無いのにね」
そう言うと、何とか体を起き上がらせているライの顔を蹴り飛ばす
「グッ」
「人間が私に命乞い?ふざけんな!お前達人間は私が辞めてって言った時に辞めてくれた?辞めてくれなかったし誰も助けてくれなかった!お前達人間は私に全員土下座してそのまま殺されたら良いんだよ!」
明日奈はそう言うと更にライの体を蹴り、顔を思いっきり踏み付けた
「ほら?どうなの?苦しい?私におしえて?」
「もう辞めてくれ・・・許して」
明日奈はライに笑顔を見せると
「だ・ま・れ」
殺した
「ふぅ、スッキリした、リナそっちは終わった?」
「まだよ、手伝って!」
どうやらこの魔族の女はまだ調べ終えて無いらしい、明日奈は仕方なくリナの手伝いを始めた
 




