六話
明日奈と仲間達が対峙していた
「それじゃ遊ぼっか?」
「俺達はお前とは戦えない!」
明日奈はそれを無視するとクリスティに一気に接近した
「戦えないんだ?そんなんじゃ殺しちゃうよ?」
明日奈はそう言うとクリスティの腹を思いっきり蹴ると、そのままその顔に尻尾を叩き付けた
「ぐぁ」
「ふふふ、痛い目に会いたく無いのなら戦わなきゃ、良いんだよ?私は、ここで殺してもさ」
そう言うとクリスティを斬り付けようと剣を振り下ろすがフォードが防ぐ
「あぁそう言えば、あなたと戦う約束をしてたっけ?」
「あぁした、だが今の君とは戦えない!」
明日奈はフォードの大剣を剣で受け止めながら首を傾げる
「何で?、楽しく無いの?」
「楽しい筈が無い、それに今のそんな君なんて見たく無い!」
フォードはそう言うと剣を振り明日奈を下がらせる
「ふーん、私は楽しいけどなぁ、あなた達の苦しむ顔を見るのは」
「君は何故そうなってしまったんだ!」
「さぁね?自分で考えなよ」
フォードが大剣を横に振るが明日奈は余裕で宙返りしてかわし銃を撃つ
「シールド!」
「おっと、今の私の魔法弾を防ぐんだ、凄いね鈴、その魔力量だけは」
明日奈はそう言うと、銃にいつも以上の魔力を入れると鈴に向け発射した
「単純に威力を上げただけだけど、今の鈴じゃこの威力でも防げないよね」
「くっうう、あっ!」
鈴のシールドは割れてしまい、鈴は吹っ飛ばされた
「あーあ面白くないなぁ、この程度で皆倒れちゃうなんてさぁ」
「俺達はお前とは戦いたく無いんだ!」
クリスティが叫ぶ
「そう、戦いたく無いんだ、それじゃこの中の誰かを殺したら、本気で戦ってくれる?」
「君は仲間を殺すのか!」
明日奈は呆れたようにフォードを見る
「はぁ、だから私はあなた達の敵だって言ってるじゃない、そんなに私を怒らせたいの?」
「君は私達の仲間だ、例え君が闇に堕ちても!」
明日奈はフォードをうっとおしそうに見ると、思いっきりその腹を蹴飛ばした
「だから、もう違うって言ってるじゃん、本当に殺すよ?今日はそのつもりは無いのにさ」
明日奈はそう言うとクリスティ達に背を向ける
「明日奈さん、何処に行くんですか!」
「何処にって、帰るんだよ、戦う気無いみたいだし弱いし面白く無いから飽きちゃった、次戦う時はもっと強くなってね?、次まだ弱いままだったら殺すから」
明日奈そう言うと歩き始めた
「待てよ!明日奈!」
「何?」
クリスティに呼ばれた明日奈は顔だけをクリスティの方に向ける
「俺達は確かにお前を救えなかった、だけどいつか絶対にお前の心をその苦しみから解放してやる!約束だ!」
「ふぅん、言うだけならタダだよ?それにもう手遅れ、まぁ勝手にしなよ」
明日奈はそう言うと帰って行った
この後クリスティ達は明日奈に会うことは無く、次に会ったのは二年後であった
これで序章は終わりです
次回からはこの時から二年がたった三章asuna二部です




