二話
とある森
騎士達はアリシアの名でアシュレイがいると噂がある森に来ていた
「隊長本当にここに?」
「そのはずだお前達心してかかれよ、相手はあのアシュレイローグ、一国の軍を一人で潰せると言う噂が立つほどの化け物だ」
騎士達は思わず震えてしまう
「そう言えば、あの女王様のお客さんの金髪の妖狐の子、そのアシュレイローグの娘さんなんですよね」
「あぁ聞いた話ではな、もっと成長すれば物凄い化け物になるかもしれんな」
そう言いながら騎士達は森を進む、そして隊長が止まるように命令した
「止まれ、いたぞ」
隊長が指をさす先、巨大な巨人を倒してその上でくつろいでいる、アシュレイがいた
「何ですかあれ・・・あんな化け物どうやって倒したんですか、隊長無理っすよ捕まえるのは」
「俺達の仕事は見付けて、アシュレイローグをその場に釘付けにすることだ、後はあの人の娘さんがやってくれる、まず俺が行く、お前とお前見付けたと知らせて来い、残りのお前達は着いてこい!」
狼族の隊長と騎士達は騎士に向った
隊長は巨人を登りアシュレイの側に来た
「すまない、君はアシュレイローグかね?」
「んぁ?そうだがなんだ?」
アシュレイは眠っていたのか不機嫌そうに起きた
「私達は君を捕まえる為に来た」
「何でだよ?」
アシュレイが尋ねる
「それは言えん」
言ったら明日奈がいる地点まで森を破壊しながら突き進む可能性があるからだ、確実に死人が出るので恐ろしくて言えない
「そんじゃ捕まる気はねーな」
そう言うと立ち上がり
「ハッ!」
覇気だけでその場の騎士達を気絶させた
「この程度で気絶してんじゃねーよ」
そう言うと移動の準備を始めた
アシュレイがいる地点から少し離れた所二人の騎士達の報告を聞いた明日奈はアシュレイの元に急いでいた
「おい!明日奈そんなに焦らなくてもさぁ!」
「駄目よ!噂聞かなかったの?お父さんはその場に長くいることが少ないの、急がなきゃまた探さなきゃ行けなくなるでしょ!」
そう言うとアシュレイがいると報告された地点に着いた、明日奈達は巨人の死体に驚いたが、その上から一人の男が現れた
「ん?誰だ、お前らって一番前のお前神狐か!?いや違うな、誰だお前」
明日奈はそう言ってる父に接近するとニッコリと笑った
「おう、神狐にマジで似てるな、あいつの妹か何かか?」
「ねぇ本当に、分からないの?」
アシュレイは考える
「分かった、あいつの従姉妹か!」
「ふふふ、身体強化!」
明日奈の身体強化を使った右ストレートが、アシュレイの腹にクリティカルヒットした
「グホォ」
「私はあなたの娘明日奈よ!一目で分からないなんて、信じらんない!」
娘と言う単語を聞いたアシュレイはすぐに起き上がる
「おい娘ってマジか?」
「マジよ!」
明日奈がそう言うとアシュレイはすぐに立ち上がり、明日奈を抱き締めた
「そのペンダントを持ってるって事は間違いねぇ、本当に俺の娘なんだな」
「うん・・・」
明日奈はこの時だけは心の闇が晴れた気がした
「神狐に似て本当に美人だ、俺の娘だなんて信じらんねぇ」
「うっさい、それにキツい」
明日奈がアシュレイの腕のなかで動くがアシュレイが更に抱き締める
「俺を探しに来てくれたのか?」
「だからキツいって、うんそうだよ、お母さんが探して来て欲しいってね、お母さんずっと帰って来ないって本当に怒ってたよ?」
アシュレイの顔が引きつる
「あいつ怒ったら怖いんだよなぁ・・・」
「お父さんが悪いんでしょ、さぁ帰るわよ!」
アシュレイは仕方なく頷く
「あぁ」
「それじゃ三人ともごめんね?私天上界に一回帰るね?アリシアさんによろしく」
「はい、お母さんによろしく伝えて下さい」
「うむ、私は城の芸術品を見て回りたいからなゆっくりして来ると良い」
「おうまたな」
三人の返答を聞くと明日奈はアシュレイと共に転移した
天上界転移板
シュンと言う音と共にアシュレイと明日奈が現れた
「相変わらずだだっ広いなぁここは、さぁうちに帰るぞ明日奈」
そう言うと明日奈を抱き抱えると
「へっ!?いや待って!」
ジャンプした
神狐の館の前
アシュレイは丁度玄関の前に着地した
「もう!怖かったわよ!と言うか最近誰かに抱っこされて空を飛ぶ確率高すぎない!?」
明日奈そうプリプリ起こっている、アシュレイが後ろから頭を撫でるとすぐに収まったが
「さぁ入るぞ」
「うん」
二人は家に入ると早速神狐の部屋に向った
神狐の部屋
神狐は仕事も無い様子でゆったりと椅子に座って外を眺めていた
「お母さん!」
「む?明日奈か、もう寂しくなったのかぇ?」
明日奈はそう言われて顔を真っ赤にするが神狐に近付く
「確かに色々あって寂しくなってたけど違うの、後ろを見て」
「何じゃ?」
そう言って神狐は振り返ると、その表情が喜びに染まる
「アシュレイ!」
こうして家族が揃ったのだ




