四話ナイトパーティ後編
パーティ会場
明日奈と鈴の皿には大量の油揚げが乗せられていた
「この油揚げ美味しい!」
「最高です!」
油揚げ以外にも沢山の料理が用意してありまだまだ食べるようだ
「クリスティ、彼女等はいつもあんな感じなのか?」
「あぁあの二人は食べるの大好きでさ、あんなに食ってんのに太らないのは不思議だよ」
食べた分冒険者としての仕事で動いているので太らないのだ
「あなた達食べないの?美味しいよ?」
「そうだな、上手いもん取りに行くか!」
「私も行こう」
四人は料理を食べ終わり、のんびりと催し物を見ていた
「ふぅ、食べた食べた」
「美味しかったです」
明日奈と鈴は満足したようだ
「食い過ぎだろお前ら・・・」
「良いじゃない、美味しかったし無料だし」
この少女ケチなのである
「楽しんでくれたようで、このパーティに誘った私も嬉しいよ、それでそろそろダンスが始まるが、私達も参加してみないか?」
フォードは勇気を出した、明日奈を誘うつもりなのだ
「ダンス?私やったことないし・・・」
「私もです」
「私は女性のエスコートも訓練されている、私と踊ってくれないか?」
フォードは幼い頃から受けた教育を生かすつもりなのだ
「分かったけど、誰と行くのよ?」
「君と行きたい」
フォードは心臓がはち切れそうな思いだ
「ふふふ良いよ、でも私ダンスなんてしたこと無いんだからちゃんとエスコートしてね?」
「勿論だ!」
フォードは明日奈の手を引きパーティ会場の中心に行くそして明日奈をエスコートしながら踊り始めた
「どうだ、私のエスコートは?」
「えぇ流石王子様、踊ったことがない私も上手に踊れますわ」
明日奈は戯けて見せる
「君だけに話があるんだ」
「何?」
フォードは絶好のチャンス、告白するつもりだ
「私は・・・」
「私は?」
フォードは中々言い出せない
「私は!」
「どうしたのよ?」
明日奈が焦れる
「君との手合わせを楽しみにしている!」
「ふふふ、私もよ」
明日奈はニコニコしながら答えた、フォードは肩をガックリと落とした
「あぁ・・・船を降りたら手合わせしよう」
「えぇそうね」
結局言えなかったヘタレなフォード君なのであった
フォード君はやはり告白出来なかったのです




