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金色の九尾  作者: ブレイブ
二章四部城塞都市の二尾
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九話城塞都市

城塞都市外壁

明日奈達は城塞都市に来ていた

だがクリスティと鈴は苦労の連続だった、明日奈はあの喧嘩の後、終始無言で話しかけたら唸って威嚇、結局三日後過去の事を聞いてこない事を理解すると少し警戒を弱めた

だが今も必要最低限の事しか喋らなくなってしまっていた

「明日奈さんようやく城塞都市ですね!」

「そうね」

「俺も始めてだからなぁ、中に入ったらなんか上手いもんでも食おうぜ!なぁ明日奈!」

「勝手にしたら?」

こんな感じなのである、戦闘の時に明日奈は二人に支持を出すのでその時が一番会話が多いのだ

「よし!お前達身分証明書を見せろ!」

鈴は二人のギルドカードを受け取ると門番に見せた

「はい、どうぞ」

「ふむ、よし本物だな、入って良いぞ!」



城塞都市

城塞都市、ここは真ん中に城がありその

周りは広大な城下町が広がっている、そしてその城下町を囲むように城壁が囲んでいる

昔あった戦争では海からの侵略に本当に役立ったのだ

「凄いです!見て下さい明日奈さん!あんなに城壁が高いですよ!」

「ええ」

クリスティが腹を押さえながら言う

「腹も減ったしさ、上手いもんでも食おうぜ」

クリスティがそう言うと明日奈はとある店を指さしていた

「あのジパング料理屋さんあそこに行きましょう」

そう言うと二人の意見を聞くことも無く行ってしまった

「はぁ、ずっとあの調子だよなぁ」

「やっぱり一気に聞こうとしたのが駄目でしたね・・・」




ジパング料理屋

明日奈と鈴はきつねうどん、クリスティはざるそばを頼んだ

「あの明日奈さん、やはりジパングの料理が食べたかったんですか?」

「そうよ」

「なぁいい加減機嫌直せよ、もう聞かないからさ」

明日奈はため息を吐く

「そうね、こんな子供みたいにいつまでも拗ねてても仕方ないわね、二人ともごめんなさい」

「俺も悪かった」

「私こそごめんなさい、でもいつか話してくれますよね?」

明日奈は頷く

「ううん、今話すよ、取り敢えずこれを食べてからね」

(この二人なら私がどんなに手を伸ばしても届かなかった物に届くかもしれない、だから・・・)

三人の前にはそれぞれが注文した物が運ばれて来ていた



宿

明日奈はベット、鈴とクリスティは椅子に座っていた

「それじゃ話すね、途中で無いちゃたらごめんなさい」

「分かりました」

「気にすんな、話してくれるだけでも嬉しいからさ」

明日奈は話し始めた

「私が十歳の時、理由は今でも分からないけど私は虐められたの、最初は無視されたりとか物を隠されたりしただけだった、でもあの日から変わったわ、机に酷い落書きをされていたり、水をかけられたりした」

「そうなんですか」

明日奈は頷く

「そうなの、それでも学校に通って来る私に腹が立ったんでしょうね、私は暴力を振るわれるようになった、顔以外を殴られたり蹴られたり、頭を押さえ付けられて溺れかけたり、倉庫に閉じ込められたりしたわ」

「お前なんかしたのかよ?」

明日奈は首を振る

「何もしてない、私は普通に学校に通ってただけだった、多分あいつらと見た目が違うからでしょうね、続けるね?そして私は更にエスカレートする虐めを一年半も耐えた」

「でも、耐えきれなかったんですね?」

明日奈の瞳からは涙が零れる

「うん、耐えきれなかった、私は学校に行かなくなった、私はあいつらが特に主犯格の三人が憎かったし人間もいつしか憎むようになった、だって誰も助けてくれなかったから、どんなに助けてって言っても誰も助けてくれなかったわ、お世話になっていた孤児院の人やジジイに話すわけにもいかなかったしね」

明日奈は泣きながらも話す

「私はあいつらに復讐しようと思った、ジジイに頼んで色んな武術を習って強くなった、そしてあいつらに復讐したの」

明日奈の瞳は何よりも暗かった

「その後は喧嘩ばっかりの日々だったわ、これが私の過去、今まで誰にも話さずずっと嘘を付いて隠して来たものよ」

鈴とクリスティは少し難しい顔をしていた

「やっぱり私おかしいよね、今でも人間を許せないんだもん、二人もそう思うでしょ?」

「違います、明日奈さんも確かに復讐したのは駄目です、でもあなたはおかしくなんてありません!」

「そうだ、明日奈お前はおかしくなんて無いさ」

「ありがとう二人とも」

(二人はこう言ってくれる、でもやっぱり届かないんだね・・・でも誰にも嘘はもう付かない、そう決めた)



明日奈の話が終わった後三人は船の予約をしに来ていた

「ここが受け付けね」

「アースフィリア行きの船があるといいのですが」

「いらっしゃいませ、どう言うご用件でしょう?」

明日奈が答える

「アースフィリアに行きたいの、船は有るのかしら?」

「はいございますよ?お三人様で二万Gですが?」

クリスティは頷く

「それで大丈夫だ、予約を頼めるか?」

「出港は三日後です、三日後に三番乗り場にお越しください」



三人は船の予約を終え、宿に向かって歩いていた

「楽しみね!船、それに次の大陸も楽しみ!」

「そうですね、でも三日間も何をしましょうか?」

「それならこれはどうだ?」

クリスティが持ってきた紙には二日間をかけて行う闘技大会の案内が載っていた

次回からは闘技大会編です

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