表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金色の九尾  作者: ブレイブ
二章四部城塞都市の二尾
57/335

八話

明日奈の精神世界

金色の少女は膝を抱えていた

「金色さんこんばんは」

「こんばんは銀色さん」

金色は銀色の顔を見ずに答える

「あなたも私と同じなのに」

「何がよ?」

そう言いながら銀色は金色を後ろから抱き締める

「あら?分からない?私もあなたも同じくらい人間を憎んでるじゃないって事よ」

「そうね、いくら必死に忘れようとしたけど忘れられ無かった、でも私は復讐なんてもうしない」

銀色は困ったように眉を曲げる

「本当強情ね、あの時本当に楽しかったでしょ?私をいじめて私達の心を壊したあいつらに復讐出来て」

「楽しんでなんか・・・」

銀色は未だに顔を隠している金色の顔を上げさせて両頬を両手で包むと目を合わせる、金色の目は曇っている

「やっと顔をみれた、可愛い顔が台無しね、あなたは本当に泣き虫」

「うるさい」

金色は怒ったようだが、両頬を包む手を避けようとはしない

「あなたの事を分かっているのは私だけ、あなたが心を許したのはあの時から誰もいないそうよね?」

「・・・分かんない」

銀色はため息を吐く

「はぁ・・・なんでそこまでボロボロなのに一つにならないのかしら、一つになれば楽になれるのに」

「嫌だからだよ」

金色はとにかく一つになる気は無いのだ

「はぁ・・・あの時からあなたはどんなに辛くて嘘を付いてきた、あなたの心は嘘だらけ」

「だってそうしないとみんなに心配をかけるから、私なんかの為に気を使わせる必要なんて無いじゃない」

銀色は首を傾げる

「そうかしら?あなたにはその価値があると思うけど?」

「無いよ私には」

「はぁ・・・そろそろ時間ね、またね金色さん」

銀色の言葉通り明日奈は目覚めた



ネーナの家二階

明日奈は起き上がると櫛を取り尻尾をとぎ始めた

「私は嘘だらけか・・・ふふふそうね」

明日奈が尻尾の手入れをしているとクリスティと鈴がドアをノックして来た

「明日奈、入っていいか?」

「お話があります」

明日奈は布で顔を拭く、そしてすぅーと息を吸う、それから入ってもいいと告げた

「うん、入っても良いよ」

明日奈の声を聞き二人が入ってきた

「明日奈さんおはようございます、昨日クリスティさんと話しあった結果少し聞きたい事があるんです」

「あぁ単刀直入に言う、お前は何を隠してるんだ?」

明日奈は内心驚いた、隠せて無かったのかと、地球では上手く隠せていたのに

「何の事?」

「そうだな、俺にはわかんねぇ」

「分からないからこそ話して欲しいんです」

明日奈は驚きと共に怒りも湧いて来ていた、私の中に入ろうとするなと思った

「話したく無い、出て行って」

「嫌だ、話すまでは出て行かねぇ、ずっと思ってたんだ、お前は何処か俺たちに心を許して無いってな」

「はい、出て行きません」

明日奈の怒りは更に激しい物になった、出て行けと叫びたかった

「何も話すことは無いわ、それに私は何も隠してなんかない」

「嘘です!昨日のあの顔を見たら、何も隠してないなんて信じられません!」

明日奈は遂にキレた

「うるさいって言ってるの!私の事なんて何も分かってない癖に私の中に入ろうとするな!」

「話してくれないと分からないから言ってるんです」

「うるさい!出て行け!私の中に入って来るな!」

そう言うと明日奈は二人を部屋から追い出した


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ