六話
天上界
明日奈は玉藻とじゃれあっていた
「えへへ、お母さん重くない?」
「うむ、可愛い娘じゃ重く無いぞ」
明日奈は玉藻の膝の上に座っているのだ、会ったら殴ると言っていた癖にデレデレである
「明日奈様、神狐様、私はお昼ご飯を用意して来ますね」
「うむ、頼む」
玲狐はご飯を作りに出て行った
「ねぇお母さん、私ってお父さんはいるの?」
「おるぞ、名前はアシュレイローグと言う」
明日奈はローグと言う苗字に反応した
「えっ、ローグ?」
「うむ、ローグじゃどうかしたのかりゃ?」
明日奈は考えていたクリスティもローグだと、そしてそこから導き出される結論は
「あいつ私の従兄弟だったのね・・・」
「何の事じゃ?」
不思議そうな神狐に答える
「うん、私の仲間の一人のクリスティもねローグなの、それでね?多分あいつ私の従兄弟なの、聞いてみないと分からないけどね」
「ふむそう言うことか、もしかして好きだったりしたのかのぅ?ワシは許さんぞ?」
明日奈は赤くなって否定する
「な、ひがうわよ!何であんな奴好きにならないといけないのよ!」
「ふふふ、怪しいのう、真っ赤になって少し噛んで本当に好きじゃ無いのかえ?」
明日奈は少し怒った様子で否定する
「違います!あいつはただのお友達です!」
「まあまあ怒るな、少しからかっただけじゃろうて」
明日奈は唸る
「うー」
「ふん、唸っても可愛いだけじゃぞ?」
そして玲狐が昼ご飯を持ってきた
「お二人ともご飯ですよー」
神孤の館、明日奈の部屋
この部屋は元から明日奈のために用意されていた部屋だ、赤ん坊の明日奈もこの部屋で眠っていた、結局赤ん坊の時だけで十五年間使われて無かったのだが
「ねぇお母さん似合う?」
「うむ似合うぞ」
「明日奈様お似合いですよ」
今明日奈は妖狐族の正装である着物を着ているのである、普段は洋服を着ているので少し違和感があるが
「うーん動きにくい、やっぱり私は洋服の方が好きだな」
「でも似合っておるぞ?さすがワシの娘、完璧じゃ」
明日奈は鏡の前で自分の姿を確認すると
「お母さんがそう言うのなら着とこっかな」
と言った
「うむそうしろ、寧ろずっと着ておいてくりゃれ」
「うーんそれはちょっと・・・ねぇそう言えばお母さんって強いの?」
神狐は自信ありげに頷く
「今はだいぶ力が戻ったからな、かなり強いぞ?」
「そっか、それなら私に稽古を付けてよ!私って強くならなきゃ駄目なんでしょ?」
明日奈は神狐の強さを見たいのもあるし、母親に何か教わってみたかったのである
「良いぞ、これからたっぷり稽古を付けてやろう」
「ありがとうお母さん!」
夜、風呂場
明日奈は玉藻の館にある、露天風呂に入っていた、神狐や玲狐しか入らないので小さめだが、気持ちいいものは気持ちいい
「ふー、気持ちいい、やっぱり温泉はいいものだ!」
明日奈が何処かの壺好きの真似をしていると神狐が入ってきた
「明日奈ワシも入るぞ」
「うん」
神狐は明日奈がそのまま成長した姿をしている、腰は括れ、足は長く、胸もそれなりの大きさだ
「お、お母さん凄い・・・」
「む?何がじゃ?」
明日奈は少し恥ずかしそうに手を振る
「何でもない!」
「そうか?ワシは大体分かっておるぞ?お主の物も中々じゃろうて」
そう言うと明日奈を後ろから抱え込み、明日奈の胸を揉み始めた
「ちょっあんっ、やめてお母さん」
「良いではないか、娘の物じゃもっと触らせるのじゃ」
この後明日奈は身体中を触られまくったそうな
明日奈の部屋
明日奈は神狐と一緒に布団に入っていた、ちなみに神弧の館は妖狐族の里と同じく長屋である
「お母さん、私ね本当はお母さんを殴ってやろうと思ってたの」
「そうか、まぁ当たり前じゃろうて、寂しい思いをさせたのじゃからのぅ」
神狐は申し訳なさそうにしている
「うんそれは今でも怒ってるよ?でもね今はお母さんに会えてとっても幸せ、だからもういいの」
「そうか、じゃがもう一度誤っておこうすまなかった」
明日奈は頷く
「うん・・・」
明日奈と神狐はそのあと眠った




