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金色の九尾  作者: ブレイブ
最終章「別れの時」三部明日奈と仲間達
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二話

デルタムーザの城

カプセルが明日奈の強化を始めてから二日が経った、カプセルからピーと音がする、どうやら明日奈の強化、記憶消去が全て完了したようだ、今まで縦に立っていたカプセルが横に向くと中の水が抜けて行く

そしてカプセルがプシューと言う音と共に開く、そして中で眠っていた明日奈が身を起こす

「おはよう、君は自分が誰だか分かるかい?」

白衣の男は記憶の消去が上手く行っているかどうか確かめる為に明日奈に自分が誰なのか分かるかどうか聞いてみる

「いいえ、分かりません、私は一体誰なのですか?」

明日奈は男の質問に首を振ると分からないと答えた、明日奈の返答を聞いた男は明日奈の記憶の消去が上手く行った事に安堵する

明日奈は神、なので機械による記憶消去が通じない可能性もあったのだ、なので男は記憶消去が上手く行って安心した

「そうか、君の名前はC2、デルタムーザ様の軍の新しい強化人間だ」

男は明日奈の頭を撫でると、強化人間としての名前を告げる

「C2・・・それが私の名前なのですね」

明日奈、C2は頭を撫でられて嬉しそうな顔をした後、自身の名前を呟く

「さて、デルタムーザ様に会いに行こう、まずは体を拭かないとね」

男はそう言うと、裸のC2から目線を外してタオルを渡した

「ありがとうごさいます」

明日奈は自身から目線を外してタオルを渡す男に首を傾げてからタオルを受け取りカプセルから出ると体を拭き始めた

「服はここに置いておくからね、体を拭き終わったら部屋の外に出てく来るんだ、良いね?」

男は明日奈の近くにある机の上に、デルタムーザの兵達が良く着ている軍服を女性用にした物を置く

「分かりました」

体を拭いている明日奈はそれを見て分かったと答えた、男はC2の返事を聞くと部屋の外に出て行った



地下

白衣の男は自身の研究室の外の廊下でC1の事を考えていた

(それにしてもC1は何処に行ったのやら)

そうC1は明日奈に負けた後、帰って来なかった、今は何処に居るのかすら検討も付かないと言う状況だ

(まぁどうでも良いか、僕のコンピュータでC2の強化結果を見た所、C2はC1の三倍以上のスペックは軽くある、C1が戻って来なくても僕はC2の活躍によりデルタムーザ様からの信用を取り戻す事が出来るだろう)

男がそこまで思った所でC2がドアを開けて出て来た

「終わりました」

まだ少し髪が濡れているC2は準備が終わった事を男に報告する

「そうかい、ならデルタムーザ様の所に行こうか」

「はい、あの・・・デルタムーザ様って一体誰なのですか?」

記憶が無いC2は勿論デルタムーザの事は知らない、なので城の最上階に向けて歩き出した男の背中にデルタムーザの事を質問する

「君の持ち主になってくれる人だ、君は彼の兵器となる為に強化された、だからデルタムーザ様の事を君はマスターと呼ぶと良い」

原則男が作った強化人間は自身の持ち主の事をマスターと呼ぶ、なので明日奈はデルタムーザの依頼でC2となった、なのでC2のマスターはデルタムーザだ

「私の所有者、いいえマスターですか、分かりました」

明日奈へこれから会うデルタムーザが自身の所有者、マスターで有ることを理解し記憶した




最上階、玉座

男はデルタムーザの部屋の前まで来るとノックする、そして中から入れと言う声が聞こえてから扉を開ける

「ほう、強化は完了したのか」

デルタムーザは白衣の男の後ろに続いて入って来たC2を見て早速、男にこう質問する

「はい、この子の名前はC2、以前私が作ったC1の三倍以上のスペックです」

「素晴らしいな、あの現在行方不明のC1の三倍以上のスペックか、さてC2よ、こちらに来い」

デルタムーザはC1の三倍以上のスペックはあると言うC2の性能に満足気に頷くと、C2にこちらに来るように言う

デルタムーザに来るように言われたC2は一度男の顔を不安気に見上げ、男が頷いたのを見てからデルタムーザの元に歩いて行く

「始めましてマスター、私の名前はC2、よろしくお願いします」

C2はデルタムーザの側に行くと自己紹介をし、頭を下げる

「ククク、フハハハハ!良い気分だ!あの女の孫?が我の物となり、我をマスターと呼ぶとはな!実に気分が良いぞ」

デルタムーザはそう言うと何故デルタムーザがいきなり笑い出したのか分からずキョトンとしている、C2の頭を撫でる

「C2よ早速、お前の実力を見せて貰う、行くぞ」

「?、はい」

C2は行くぞと言うデルタムーザに何のことやら、何処に行くのか分からないが一様はいと答える

「ちょ、ちょっと待って下さい!C2はまだ何の装備もしていません、私の研究室にある武器を装備しないと戦闘は出来ません!」

男は慌ててデルタムーザにC2が何の装備もしていないことを報告し、C2の手を引き何処かに転移しようとしているデルタムーザを引き止める

「そうなのか?なら早く取って来い、出来るだけ早くな」

「分かりました」

今回は紹介だけでまさかいきなり実戦にC2使うとは思っていなかった白衣の男は、慌ててC2の装備を取りに自身の研究室に向かって走って行った




第42世界、軍基地

ここはこの世界の軍が所有している基地の中でも三番目に大きな基地である、近くに山、海、平原と有る為訓練地として最適な場所でもある

そしてデルタムーザとしては中々厄介な戦力を持つ基地である

「C2よ、お前には今からあの基地を一人で潰して貰う、出来るな?」

軍基地を見ているデルタムーザはレーザーブレイド、レーザーガン装備し、そして機械的な体に密着した白がメイン色で金色のワンポイントが入ったボディスーツを着たC2に一人で基地を潰せるか聞く

「はい、出来ます」

C2はデルタムーザの問いに出来ると答えた

「なら、やって見せよ、我はここでお前の戦闘の様子を見学させて貰おう」

「はい、それでは行って来ます、マスター」

明日奈はそう言うと軍基地へと向けて駆け出した



軍基地の正面入り口まで来たC2は走るのを辞め、歩いて入り口へと近付いて行く

「君は何者だね?この基地に何の用だ?」

基地の入り口を警備していた兵が近付いて来る、C2に向けて何者かと聞いて来る

「私ですか?私はマスターデルタムーザ様の兵器です」

C2は男にそう答えると、一瞬で近付き首を刎ねた

「ヒィィィィ!」

仲間が首を刎ねられて殺されたのを見た入り口を警備しているもう一人の兵がC2に向けて、その手に持ったマシンガンを連射して来る

だがC2はマシンガンの弾をかわす必要すら無い、C2が身に纏っているボディスーツはスーツを着ている者の周辺に自動でシールド張り敵の攻撃を防ぐからだ

そしてこのシールドは所有者の魔力を使わないし、余程強力な射撃攻撃で無いと破ることは出来ない、近接戦ならシールドは発動しない為、攻撃は通る

「無駄です、死んで下さい」

C2は表情も変えずにそう言うとレーザーガンを抜き男に向けて撃った、C2が撃ったレーザーは兵士の頭に命中し貫通する

敵二人を排除したC2は左手に持ったレーザーガンを仕舞うと、基地方面に手を向ける

「・・・」

そして無表情な表情のまま左手から強烈なレーザーを放った、レーザーは基地の司令塔にぶつかると破壊しながら進み、その奥にある山まで伸びて行って大きな音を立ててぶつかった後消える

「これで、向こうから出て来てくれる筈です、こちらから攻めるよりも出て来てくれた方が楽ですからね、これで良い」

C2はそう言うとサイレンがなり始めた基地の中心地へと向けてゆっくりと歩いて行く



C2は基地中心地まで歩いて来た、すると戦車がこちらへ向けてミサイルを撃って来た

だがC2はミサイルすらかわさない、ミサイルはC2に着弾すると爆発する

「やったか?」

戦車に乗っている兵士の一人がミサイルが着弾したのを見てやったか?と言う、だが爆風が晴れると無傷なC2が見え思わず震えてしまう、ミサイルが着弾して死なない相手に勝てるのか?と言う恐怖を感じてしまったのだ

「ふむ、あの程度の攻撃なら全く問題無しと、勉強になります」

C2はそう言うとレーザーブレイドを最大まで発振させると両手で頭上に構え振り下ろす、最大まで発振させたレーザーブレイドにより戦車は縦に真っ二つにされ、次にC2は横に剣を振るい戦車を横からも真っ二つにした、戦車はこの二度の攻撃により爆発する

「あれは何でしょう?飛んでいます」

今度はヘリがC2の斜め上方向を飛んでおり、どうやらこちらに狙いを付けているようだ、そしてヘリはマシンガンを撃って来る

「しかし何でしょうか?この火の玉みたいな物は?私のこれからも青い玉が出ますけど、まぁシールド無しで当たったらマズイのは分かります」

シールドにより弾は当たらない為C2は冷静に迫り来る、マシンガンの弾を観察している

「飽きました」

そして弾の観察に飽きたようで、レーザーガンをヘリに向けて構えると10%の威力で撃った、C2が撃ったレーザーはそれほど強い威力では無いのにヘリを貫通し、レーザーが貫通したヘリは操縦が困難な状態となる

「ヤッ!」

そしてC2は軽くジャンプするとヘリの上を取り、気の抜けた掛け声と共にかかと落としでヘリを地面に向けて叩き落とした

ストンと着地したC2は弾を撃って来る敵に好奇心旺盛な表情を見せると飛び掛かり逐一観察してから斬るか撃つを繰り返し、僅か二時間でこの基地を壊滅させた

逐一行っていた観察さえしなければもっと早く戦闘は終わっていただろう

「マスター、終わりました」

そして基地を崩壊させデルタムーザの元に戻ってきたC2は褒めて褒めてと言う様子でデルタムーザに期待した顔を向ける

「うむ見ていた、流石だなC2よ」

そんなC2を見たデルタムーザはC2の頭を撫でてやり、そして手を引き共に城にへと転移して行った



最上階、玉座

デルタムーザがC2と共に城に戻って来ると待っていた白衣が話しかけてくる

「それでどうでしたか?C2の性能は?」

どうやら男はC2の活躍が気になったようだ

「素晴らしいとだけ、答えてやろう、だが少し遊びが過ぎるな」

「そうですか!」

男は遊びが過ぎるの部分は聞こえなかったらしい、素晴らしいとの部分だけが聞こえたようで嬉しそうな声を上げる

「C2よ」

デルタムーザはそんな男から視線を逸らし興味津々にデルタムーザが先程まで読んでいた本を読んでいるC2に話しかける

「これからのお前の活躍期待しているぞ」

「?、はい」

そして自分に期待していると言うデルタムーザの言葉の意味をまたイマイチ理解出来なかったC2は、首を傾げてから取り敢えず頷いた

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