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金色の九尾  作者: ブレイブ
最終章「別れの時」二部侵攻開始
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十六話

第十一世界

ウィリアムに向けてゼダスが投げた大量のグレネードが飛んで来ている、ウィリアムはそれらに当たらないよう体を捻り掻い潜る、グレネードはウィリアムの後方で爆発する

「オラ!」

グレネードを掻い潜りゼダスに接近したウィリアムはまずは右手の剣を振るう、そしてゼダスも同じく右手の剣でこちらの剣を受け止めた所で左手の剣を下から振り上げる

「くっ!」

ウィリアムの左手の剣は深い傷では無いが浅い切り傷をゼダスの腕に付ける

「やりますね!」

ゼダスは次の攻撃に移ろうとしているウィリアムに向けて左足を突き出したが、ウィリアムはゼダスの左足を腕で弾くと、こちらも蹴りを放った、ウィリアムの蹴りはゼダスの溝内に命中する

「グゥゥ!」

溝内に蹴りが命中したゼダスは腹を抑えて数歩後退する、ウィリアムはその隙を見逃さず一気に接近する

「ファイア、アイスソード!」

ウィリアムは左手の剣に炎、右手の剣に氷を纏わせるとまず左手から斬り付け右手は左手の剣を振るった後に斬り付けた

「クゥゥゥ!効きますね!ですが負けません!」

炎の剣と氷の剣で斬られたゼダスはかなりのダメージを負ったがまだ諦めない、ウィリアムの両手の剣にゼダスは粘着爆弾を投げた

「なっ!?」

ウィリアムはまさか粘着爆弾を使って来るとは思っていなかったので反応が遅れ、剣に粘着爆弾が引っ付いてしまう、ウィリアムが慌てて剣を投げて離した所で粘着爆弾が爆発し、ウィリアムの剣は両方とも木っ端微塵となってしまう

「あなたにはもう武器は無い!こちらの勝利です!」

ゼダスは剣を投げその爆発から顔を庇う事で隙の出来ていたウィリアムに剣を振り上げて接近していた、それに気付いたウィリアムは何とか体を捻りゼダスの剣をかわす

「くっ!」

ゼダスはダガーを投げて来る、ウィリアムはそれも必死にかわす、だがそこに再びゼダスが剣を振り上げ接近して来ている、ウィリアムにはビルの屋上の端まで追い込まれておりもうかわす事も逃げる事も出来るスペースが無い

「・・・ウィリアム!」

そこでビルの下から明日奈の声がした、ウィリアムが下を見ると明日奈が少しフラフラした様子だが目を覚ましておりそして自身の剣をウィリアムに向けて投げて来ていた

「使って!」

「おう!ありがとな!」

ウィリアムは剣を貸してくれた明日奈に感謝すると、元の姿に戻っていたホワイトローズを抜くと迫り来るゼダスの剣に打ち付け押し返す

「行くぜ!ええと・・・確かホワイトローズだったな、ファイアブレイド!」

ウィリアムはファイアソードよりも更に強烈に燃え盛る炎を剣に纏わせるとゼダスに向けて振るう

『Yes』

ホワイトローズはウィリアムにその声は聞こえてはいないがYesと答えた

「負けません!こちらはサンダーブレイド!」

ゼダスは雷を纏った剣でウィリアムの炎の剣に対抗する、炎の剣と雷の剣はぶつかり合い鍔迫り合いとなる

両者とも剣を両手で持ち渾身の力で押し合う

「ウォォォォォ!」

だがウィリアムの力の方が強かったようだ、ウィリアムが押し勝ちゼダスは押し負け大きく体制を崩す

『ウィリアム様、聞こえますか?私の中に残ったマスターの魔力でホーリーブレイドが使えます、どうぞお使い下さい』

「うおっ!?お前ってそんな感じで喋るのか!、んじゃ有難く使わせて貰うぜ!ホーリーブレイド!」

ホワイトローズにいきなり話しかけられたウィリアムは少し驚くが戦闘中と言う事もありすぐに落ち着きを取り戻すと、明日奈の技ホーリーブレイドを使った

「喰らえ!」

ホーリーブレイドはゼダスに確実に命中し、ホーリーブレイドを喰らったゼダスは数メートル飛ぶと地面に体を打ち付け暫く転がった後、そのまま起きない、どうやら気絶しているようである

「フゥ、勝ったか・・・」

ゼダスに勝利したウィリアムはホッと溜息を吐き、先程粘着爆弾で木っ端微塵となった剣の残骸を見る

「気に入ってたのになぁ・・・」

そう言うウィリアムの尻尾は今まで使っていた剣がよっぽど気に入っていたのか、シュンとした様子となっていた



ゼダスと言う指揮官が捕まったとの噂が広まり敵側は一気に混乱した、連合軍はその混乱を突き一気に攻撃を仕掛け、数万と言う戦力差を覆し戦闘に何とか勝利した

だが戦いには勝利したが失った兵士の数も多くレーザー兵器よりこの首都は大きく破壊された、今回の戦いは完全勝利とは言えない結果となった




王城前

レーザー兵器の通過により一部が吹き飛んでしまっているが無事だった王城前広場で戦闘を終えた明日奈達は休んでいた

「ウィリアム?ほらそんなに落ち込まないで?」

明日奈は剣を失った事により落ち込んでいるウィリアムの頭を撫でて宥めている、明日奈もホワイトローズが完全破壊されてしまえば同じ状態になる自信が有る為、愛剣を失ったウィリアムの気持ちは良く分かるのである、そして何時も頭を撫でられるのは自分なので何だが良い気分である

「明日奈、暫くこのままで頼む、そのうち立ち直れるから」

「うん」

明日奈は頷きウィリアムの頭を撫で続ける、やがて明日奈は落ち込んでいるウィリアムの頭を自身の胸に優しく迎え入れた

「ありがとな、明日奈」

ウィリアムは落ち込む自分を慰めてくれる、明日奈に感謝した




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