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金色の九尾  作者: ブレイブ
最終章「別れの時」二部侵攻開始
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十五話

南城門前

南方面の敵はほぼ片付いた、その為南連合軍は南からの増援を警戒して500人を南に残し負傷した200人を除いた8000人から西と東に3500人、北に1000人を送る

まず南連合軍は首都の中心部から南へと攻めて来る敵を打ち破り各方位へと別れていく



明日奈達はこの防衛作戦の司令官ヴィルキスから直接敵の司令官を探すよう命令された、その為現在明日奈達は敵を倒す度に敵に司令官は何処にいるのかと聞きながら戦場を駆けていた

現在路地裏を走っていた明日奈達は目の前から近付いて来た五人の敵と戦っている

「ハァ!」

明日奈は二人の敵を相手取るとまず一人目の敵をぶん殴り、もう一人の敵は回し蹴りで首を蹴り意識を奪う、ウィリアムも敵をぶん殴って倒し、シーラはシンプルに首を手刀で首元を叩き気絶させていた

「バインド!」

そして千智が拘束呪文を使い、最後の一人を拘束する

ここ数十分は複数いる敵を一人だけ残して前衛の明日奈達が倒し、千智がその一人を拘束し拘束した者から敵の司令官の場所を聞くと言う事を繰り返していた

「さて、早速あなたに聞きたいことが有るの」

明日奈は拘束した敵の兵士に銃を突き付けている

「なんだよ」

「あんた達の司令官は何処?」

なんだよと聞いて来た敵兵士に明日奈は敵司令官の居場所を聞いた

「さぁな、あの人は昨日は確かに自分で指揮を取っていたが今日はこの戦場で戦闘に参加しながら無線機で指揮を取っている、だから何処に居るのかは分からねぇよ」

「そう」

明日奈は敵兵士の言葉にまたかと思った、どの敵兵士に話を聞いても大抵同じような戦闘に参加しているから何処に居るのかは分からないと言う答えが帰って来るのだ、男から大した情報を聞けなかった明日奈達はこの場所に留まっていても時間の無駄なので再び走り始める

「おい!これ解いて行けよ!」

と後ろから敵兵士の声が聞こえたが明日奈達は無視し敵司令官を探す


路地裏

先程の敵兵士から話を聞いてから三十分程度の時間が過ぎた、その間に明日奈達は敵兵士から情報を集め続け、敵の司令官がデルタムーザの軍の幹部であるゼダスだと言うことまでは分かったが彼が現在何処で戦っているのかは分からない

明日奈はデスイーターの幹部であった頃ゼダスと積極的では無いが話しその姿を見ていたので彼がどんな姿なのかは覚えている、その為少しでも見かければすぐ気付ける筈なのだが見付からない

「何処に居るのよ!あのインテリメガネ!」

ゼダスはメガネをかけており明らかに頭の良さそうな容姿をしているので明日奈のインテリメガネと言う言葉は確かに合っているのだが、あんまりである

「落ち着けよ、明日奈」

ウィリアムはイライラした様子の明日奈を宥める

「そう、焦っても見付からない物は見付からない、なら落ち着いて探した方が見付けやすい筈」

シーラもクールに明日奈を論す、千智はマイペースに水を飲んでいた

「そうね焦っても仕方ないわね」

明日奈はそう言うとスーハースーハーと息を吸いイライラした気持ちを落ち着かせる、そして明日奈はそこに何か丸い物体が上から落ちてきたのを見た

「爆弾!?」

「違う!睡眠薬入りのグレネードだ!」

ウィリアムの睡眠薬入りグレネードと言う言葉を聞き明日奈達は慌てて息を止めるが遅かった既にウィリアムが言葉を言い終わった時には中から煙が漏れ出し辺りに睡眠薬がバラ撒かれる、明日奈、シーラ、千智はその場に倒れ眠ってしまった

有る程度狼族は睡眠薬に対する抵抗が有る、その為眠らずに済んでいるウィリアムは睡眠薬入りの煙から逃れ、グレネードが落ちてきたビルの上へと登る

「流石狼族と言ったところでしょうか、睡眠薬が効かないとは」

「ヘン!少しは眠くなってんだぜ?これでもな、それでお前に聞きたいことがある、お前の名前はもしかしてゼダスって言うんじゃ無いか?」

ウィリアムはゼダスが本部の戦闘に現れた時に睡眠薬を使いグラークを眠らせ秘宝を奪ったとの話を覚えていた為、睡眠薬を使ったこの男がゼダスだろうと思い一様確認する

「ええ、そうです」

やはりこの男がゼダスのようだ、この男がゼダスだと確認出来たウィリアムはこの男と戦う為に剣を抜く

「おや、私と戦うのですか?」

「あぁ、そうだ、お前を倒せば指揮官を失った敵は一気に混乱する、そうなれば俺たちの勝ちはほぼ確定だ」

ゼダスさえ倒せれば、もう敵の指揮を取る者は居なくなる、指揮を失った敵は確実に混乱しまともに戦えなくなるだろう、そうなればウィリアムの言う通り連合軍の勝利だ

「あなたは本当に私を一人で倒せるおつもりで?」

「あぁ」

ウィリアムは確かに一人でゼダスを倒すつもりだ、だが本当の理由は路地裏でゼダスのグレネードにより眠ってしまっている仲間達を明日奈を守る事だ

「ふふふ、面白い、それでは私を一人で倒してみてください!狼族のエージェント!」

「あぁ!倒してやるよ!このインテリメガネ!」

ゼダスとウィリアムの戦いが始まった




ゼダスの戦い方はグレネードを投げたりダガーを投げたりして敵を追い詰め、追い詰めた所を剣で攻撃すると言う戦い方だ

現在もウィリアムに向けてゼダスはダガーを投げて来ている

「当たるかよ!」

ウィリアムは確実にダガーをかわして行く、だがかわした所にグレネードが飛んで来ているのを見付けて慌てて左飛び退く

「後ろですよ!」

そしてゼダスはウィリアムがグレネードを避ける為に飛び退く方向を完全に予測しており、ウィリアムの背中を斬り付けようとする

「っ!」

だがウィリアムは剣を逆手で持つと腕を後ろに突き出し、背中に迫って来ていた剣を受け止めた

「良く受け止めました、ですが!」

ゼダスはウィリアムを蹴り飛ばす、そして蹴り飛ばしたウィリアムに向けてダガーを投げる

「フンヌ!」

ウィリアムは空中で無理矢理体制を立て直すとダガーを全て剣で弾いた、だがそこに再びグレネードが飛んで来る

「アイスソード!」

グレネードを避けれ無いと判断したウィリアムは強力な冷気を剣に纏わせると軽くグレネードに当てた、するとグレネードは凍り付き地面にコツンと音を立てて落ちる

「まさか凍らせるとは」

ゼダスはグレネードを凍らせて爆発するのを防いだウィリアムに驚いた様子だ

「たまたまさ!」

そうグレネードを凍らせることが出来たのはたまたまである、恐らく次は爆発させてしまうかもしれない

「そうですか、たまたまですか、ならこれはどうです?」

ゼダスは同時に大量のグレネードをウィリアムに向けて投げた


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