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金色の九尾  作者: ブレイブ
最終章「別れの時」二部侵攻開始
309/335

十話

デルタムーザの居城

デルタムーザの城の最上階のデルタムーザの部屋に二人の男が呼び出されていた、呼び出されたのはラウルとゼダスだ

「ラウルにゼダスよ、お前達二人はそれぞれ今から部隊を率いて第十世界と第十一世界の首都に進行せよ」

デルタムーザは二人にそれぞれ第十世界、第十一世界の進行を命じた

「分かった」

「畏まりました」

デルタムーザの命を受けたラウルとゼダスは頷くと早速進行を開始する為に部屋を出て行った



地球支部

朝、明日奈はいつも通り起きて朝食を美味しく食べレビィを学校に送ってから職場にやって来た

「おはよう、外騒がしいけど何かあったの?」

明日奈は出勤して来て廊下を歩いて来ている間に忙しく廊下を行き来する他のエージェント達を見た為、これは何かあったなと思い、丁度部屋にいたギルダーツに何があったのか聞いてみる

「あぁ、第十世界と第十一世界の首都の近くにデルタムーザの軍が同時に現れたそうだ」

二つの世界の首都の近くに現れた二つの大部隊は現在布陣を敷いている所でまだ攻撃は仕掛けて来ていない、だが布陣が整うのはそう時間は掛からないだろう

「・・・同時進行ね」

「そうだ、もしかしたらこの二つの世界だけじゃ無く、他の世界にもこっちが第十、第十一に応援に向かった所で別の幹部が部隊を率いて進行を始める可能性もある」

デルタムーザの軍には幹部級の者が五人いる、ラウルとゼダス以外の残り三人が部隊を率いて別の世界に遅れて進行を仕掛けて来るのは十分考えられる事だ

「確かにね、じゃあ私達はどうするの?」

明日奈はチーム29はどうするのか聞く、チーム29に現在二つ有る班をそれぞれの世界に向かわせるのか、それとも残り別の幹部が部隊を率いて進行を開始するのに備えるのか、選択肢は二つ有る

「さっきワトソンさんとどうするのか話したけどな、一班を第十世界、二班を第十一世界に応援に向かわせる予定だそうだ」

どうやらワトソンは一つ目の選択肢、二つ有る班をそれぞれの世界に向かわせると言う選択肢を選んだようだ、彼は現在部屋に居ない為、上層部に出撃許可を貰いに行っているのだろう

「お前達全員部屋に居るか?」

「レビィちゃん以外は全員居るぜ」

ワトソンが部屋に入って来るなり全員居るかどうか聞いて来たので、ギルダーツはレビィ以外は全員居ると答えた

「元々今回の任務にあの子は参加させるつもりは無かったからな居なくて構わん、それでは諸君聞いて居るだろうが、一班は第十世界、二班は第十一世界に応援に向かえ」

「おう!」

ギルダーツはワトソンの激励に答えると響とミランダを引き連れ部屋を出て行った、明日奈とウィリアムも互いに頷き部屋を出て行こうとしたが

「お前達ちょっと待て」

ワトソンに引き止められる

「?」

引き止められた明日奈はワトソンの方を見て首を傾げる

「明日奈とウィリアム、お前達二班はレビィを抜いたら二人、それでは戦力不足だろう?」

「確かに、多分二人じゃ沢山の敵に囲まれたら辛いっす」

多勢に無勢と言う状況になれば明日奈がプラチナモードを使っても押し込まれて、撤退するしか無いと言う状況になってしまいそうである

「うむ、なので丁度他のチームに他のチームメイトが全員怪我をして出撃出来ないと言う者が二人居るとのことなので、第十一世界で合流するように頼んでおいた、現場に向かえばあちらからお前達を見付け話しかけて来るだろう、それで戦力的には十分だな?」

「四人か、うん十分よ」

四人居ればそれぞれフォローし合い多勢に無勢と言う状況になっても切り抜けられそうだ

「良し、それではお前達も任務に向かえ」

「はい!」

「おう!」

明日奈とウィリアムもワトソンの激励に答え部屋を出て、第十一世界へと向かった



第十一世界

この第十一世界の首都は中世的な雰囲気を持つ巨大な城が真ん中に存在すると言う典型的な王都だ

明日奈は綺麗な街を見て普段なら出店などが沢山出て賑やかなのだろうなぁと出店に出ている美味しそうな物を想像しながら思ったが、現在の首都は敵の進行を妨害するバリケードなどが沢山張られ物々しい雰囲気である

「さて、作戦本部にまずは向かいましょうか」

「おう」

明日奈とウィリアムはこれから戦場になるこの都市の構造を良く見ながら歩く、先に構造を知っておけば後の戦いで少しでも優位に立つことが出来る筈だ

この都市はどうやら数本の表通り、表通りから途中途中で別れる裏通り、と言う感じになっておりかなり入り組んだ構造のようだ、この入り組んだ構造は敵の進行スピードを大きく落としてくれそうである

「ヤバくなったらあの狭い裏通りに入って戦えば、敵が大勢居る場合は纏めて入って来れないだろうし安全に戦えるかもね」

裏通りは人が横に五人並んでギリギリ歩ける程度の広さである、この為敵が纏めて入って来れるのは最大でも五人、もし押し込まれて危険な状況になった場合は裏通りに入って戦闘を行えば安全に戦えそうだ

「危険な状況になったら、裏通りに入って戦う、今回はこの作戦だな」

「うん」

二人はこの後も作戦本部がある王城に向けて街を構造を覚えながら歩いて行った



作戦本部

作戦本部となっている王城には沢山のこの世界の兵士達そしてワールドセイバーのエージェント達が集まっている、その数はざっと見て四万、敵の数も城壁から外の様子を確認した兵士によれば四万から五万、兵士の数は五分五分と言ったところであろう

「さーて、今回私達二班に入ってくれる二人は何処に居るのかしら?」

「嫌になる程人が居るからな、そのお二人さん俺達を見付けれるのか??」

明日奈とウィリアムはここに来れば話しかけて来ると言う二人を待つ

「あーすーなーちゃーん!」

二人が立ち止まって今回第二班に入ると言う二人を待っていると何処かで聞いた、能天気な声が聞こえて来る

「この声は・・・」

明日奈はこの声の時点で今回第二班に入ると言う二人が誰が分かったので辺りを見渡す、すると丁度左方向から声の持ち主が全力で近付いて来て居るのが見えた

「あっ・・・」

明日奈は左方向から駆けて来る、能天気な声の持ち主が全力疾走のまま転けて芝の地面に顔をズザザと打ち付けてしまったのを見て、思わずあっと言ってしまう

「ち、千智?大丈夫?」

明日奈は今回の二班に加わる二人のうちの一人盛大に転けた千智に近付くと、転けたまま動か無いので起こしてやる

「明日奈大丈夫、千智は転け慣れてるから」

クールなシーラはゆっくりと優雅に歩いて近付いて来ると盛大に転けた千智に呆れた表情を向ける

「転け慣れてるってさ・・・」

ウィリアムも千智のドジっぷりに呆れた

「ウー、シーラちゃん酷いよー、明日奈ちゃんみたいに少しは心配してよぉ」

千智は全く心配してくれないシーラを恨めしげに見る

「何故、何回注意しても転けるあなたを心配しないといけないの?私の忠告を聞かないあなたの自業自得」

「そう言われると何も言えない・・・」

シーラに忠告を聞かない千智が悪いと言われた千智は尻尾を耳をションボリとさせて落ち込んだ

「それじゃ今回私達の班に入ってくれるのは、シーラと千智だったのね?」

明日奈はこのままだと千智がどんどん落ち込んで行き、彼女可哀想な状態になりそうなので、今回自分の班に入るのは二人なのか聞いて話を変える

「そう言うこと、よろしくね?明日奈、ウィリアム」

「よろしくー、明日奈ちゃん、ウィリアム君」

やはり二人が今回二班に入る二人だったようだ、二人はよろしくと挨拶して来た

「よろしく」

「よろしくな!」

明日奈とウィリアムも挨拶を返した、そしてそこで城の方からこちらに注目するようにとの声が聞こえた

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