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金色の九尾  作者: ブレイブ
最終章「別れの時」二部侵攻開始
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一話

地球支部

C1に負け、ウィリアムに背負われ医務室に運ばれて来た明日奈は現在ベッドで大人しく眠っている

そして辺りが突然慌ただしくなったのに反応して目を覚ました

「んー?何?」

目を覚ました明日奈は眠そうに目をこすりながら体を起こす

「おはよ、お姉ちゃん」

「うん、おはよレビィ」

明日奈はウィリアムにこの医務室に運ばれて来た時、流石にレビィを一人で家に帰す訳にはいかないので医師に隣のベッドを貸して貰えるように頼んでいた、そして医師は快くベッドを貸してくれた

なのでレビィは明日奈と共にこの医務室に泊まっているのである

「レビィ、ちょっと外に出て何があったのか聞いて来てくれる?私が行ったら良いんだけどまだ体が動かないわ」

明日奈はC1の攻撃によりかなりのダメージを受けていたようでこの医務室に来てから一日が経った現在でも体を起こす事程度しか出来ない、なのでレビィに何があったのか聞いて貰うしかない

「分かった、ちょっと聞いて来るね」

そしてレビィは素直に明日奈の頼みを受けると部屋の外に出て行った、そして三分後帰って来た

「どうやら第三世界の首都がデルタムーザの軍に攻撃を受けているみたい、エージェントさん達はこれから応援に向かうんだって」

「そう、だからこんなに慌ただしくなってるのね」

「あれ?お姉ちゃん行くって言わないんだ」

レビィは明日奈は自分も行くと言い出すと思っていたので、落ち着いた様子でベッドに寝転がっている明日奈に意外そうな顔をする

「だって、こんな動かない体で戦いに行っても皆の邪魔になるだけだわ、体が動くのなら行ってたけどね」

「確かにね、今のお姉ちゃんが戦いに行っても何も出来ないもんね安心した、私ちょっと飲み物買って来るね」

レビィは安心した顔でこう言うと財布を持って部屋を出て行った、それを見届けた明日奈はホワイトローズに話しかける

「ねぇホワイトローズ、この怪我プラチナモードでどの程度治る?」

プラチナモードの鎧には装着した際、装着者を治癒する能力が有るので明日奈はホワイトローズにどの程度怪我が治るか聞く

『今の怪我の状態が100%だとすると20%程は治るでしょう』

どうやら怪我は20%程度しか治らないようだ

「20ね・・・」

明日奈は思った20%程度しか治らないのなら、戦闘を行えばすぐに体が動かなくなりそうだと

『私としては経った20%しか治らないのですから、戦いに向かう事はオススメしません、ですがマスターあなたは行くのでしょう?』

「ええ行くわ、ただし戦況が悪くなったって噂が聞こえて来たら、だけどね」

明日奈は確かに戦闘に向かうつもりだがそれはワールドセイバーとデルタムーザの軍の戦いがデルタムーザ側の優位となった時だ、それまではベッドで大人しくするつもりである

『そうですか、なら私はこのままワールドセイバーが戦いに勝利するよう祈ります』

「私も無理はしたくないから祈ることにするわ」

ホワイトローズが戦いがワールドセイバーの勝利に終わることを祈り、普段から無理をすることが基本の明日奈も同じ事を祈る

「お姉ちゃん!飲み物買って来たよ!そしてついでにウィリアムさんも連れて来たから!」

レビィが飲み物を買って戻って来たようだ、そしてついでにウィリアムも連れて来たようだ

「よう明日奈、体 、大丈夫か?」

ウィリアムは入って来るなり明日奈の体の心配をする

「うーん、大丈夫じゃ無いわ」

ウィリアムは大丈夫じゃ無いと言う明日奈が眠るベッドの脇に座ると明日奈の頭を優しく撫でる

「なら寝てろ、寝ないと良くならねぇだろ」

「ふふふ、風邪じゃ無いのよ?」

明日奈はまるで風邪を引いた者を心配する時のような物言いをするウィリアムをクスクスと笑う

「怪我も同じさ、寝てろ」

ウィリアムは早く何時ものように元気な姿の明日奈をみたいのだ、なので早く寝るように言う

「分かったわよ寝る、だから私が眠るまでね?頭撫でてて?あなたの手大きくて安心するから」

「分かった」

ウィリアムは明日奈の頭を優しく撫でる、明日奈はその心地よさに安心しやがて眠った




明日奈が微睡みの中から目覚めたのは三時間後であった、目が覚めた主な理由お腹が空いたこれである、レビィは明日奈の監視をウィリアムに任せ隣のベッドで眠っている

「お腹空いた」

目を覚ました明日奈は早速腹が減ったと言う

「起きていきなり腹減ったかよ、流石だな」

ウィリアムは起きるなり腹が減ったと言う明日奈に呆れた様子である

「だって本当にお腹空いたんだもん、何か食べさせなさい」

若干我儘モードに入っている明日奈は彼氏であるウィリアムに飯の要求をするのである

「と言っても普通の飯食っても良いのかよ?」

「分かんない」

どんな食事を取って良いのか医師に聞いて居ないので普通の食事を取って良いのか分からない、なのに明日奈は食事を要求するのだ

「駄目に決まってんだろ、ほら林檎有るからこれ剥いてやるよ」

ウィリアムは机の上に置いてある林檎を取ると明日奈に見せる

「それで良いわ、だから早くしなさい」

「ヘイヘイ」

ウィリアムはナイフで林檎を剥き始めた、ウィリアムは林檎の皮を剥くのが得意らしく綺麗に林檎を剥いて行く、そして剥き終わると食べやすいサイズに林檎を切って行く

「ほら出来たぞ、手ぇ出せ」

ウィリアムは明日奈に林檎を渡そうとするが明日奈は口を開けている、どうやら口に入れろと言う事らしい

「・・・分かったよ、ほら」

ウィリアムは明日奈の口に林檎を持って行き、入れる

「おいしい」

そしてウィリアムに林檎を食べさせて貰った明日奈は満足気に笑うのである

「ほら次だ」

ウィリアムはまた口を開けた明日奈に林檎を食べさせた



そして林檎を食べ終わった明日奈は再び眠っている、ウィリアムはそんな彼女の頬を撫でていた

「本当お前は何時も無茶するよな」

ウィリアムはそう言うと頬を撫でていた手を止め軽く明日奈の頬を引っ張る

「今回もこんな怪我してさ」

ウィリアムに頬を引っ張られている明日奈はウーと言い出した

「だからお前が無理しなくても怪我しなくても良いように俺はもっと強くならなきゃな」

ウィリアムはそう言うと、自身も椅子に座りながら眠り始めた

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