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金色の九尾  作者: ブレイブ
最終章「別れの時」一部明日奈の日常2
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二話

チーム29

朝、明日奈はいつも通り元気良く朝の挨拶しながら部屋に入って来ると、ソファに座る、この日の朝は珍しくミランダが早く出勤して来ていた

「ミランダさんおはよ、何時もより早いわね」

「今日はそう言う気分でな」

ミランダはそう言うと机の上に置いてある彼女の物らしいビニール袋の中から、サンドイッチを一切れ出すと明日奈に差し出して来る

「食うか?」

「勿論」

食いしん坊明日奈はミランダから嬉しそうに一切れのサンドイッチを受け取ると嬉しそうに一口食べる、ミランダがくれたのはたまごサンドである

「うまいか?」

「勿論、このサンドイッチのお礼にコーヒー作ってあげるけど飲む?」

明日奈はミランダが何も飲んでいないのを確認すると、コーヒーを飲むか聞く

「あぁ頼む、砂糖は一個で良いぞ」

「分かった三個ね」

砂糖は一個で良いと言うミランダに明日奈はちょっとふざけて三個と言ってみる

「・・・」

わざと三個と間違えて言ってみた明日奈に対してミランダは無言で答える

「はいはい、一個ね」

そして無言の圧力に耐え切れなくなった明日奈は一個と言い直しコーヒーを作り始めた

「分かれば良い」

「何か負けた気がするわ・・・」

明日奈は二人分のコーヒーを作ると一つはミランダの前、もう一つは自分の前に置き、先ほど一口食べたサンドイッチを全て食べた



第42世界、ニルス

ここはニルスと名付けられた第49都市のとある国の都市だ

ワトソンから司令書を渡され転移して来た明日奈はこのニルスで最近かなりの殺人事件を起こしているアシと言う名の男を捕まえに来た

アシは主に路地裏に身を潜め通りかかった人物を薬品か何かで気絶させ、そして残虐な殺し方で殺す、この都市の警察はアシの姿を何度か目にしてはいるが、捕まえる事が出来ずそして何人もの負傷者が出ている為ワールドセイバーに逮捕を依頼した

「さて、かなり注意して進まないと眠らされちゃうわね、眠らされたらどうしようも無いし気を付けなきゃ」

路地裏を進む明日奈は曲り角に差し掛かる度に息を潜め壁に張り付き曲がり角の先を覗いてからまた進む

『サーチを使いましょうか?』

「うんお願い」

流石に何処に潜んでいるかもしくは居ないかもしれない敵にサーチを使わない手は無いので、明日奈はホワイトローズの提案を受ける

『それではマスターの魔力の事も考え、サーチの範囲はマスターの半径二十メートルに絞って発動させます』

「うん」

これでいきなりアシが現れ眠らされる危険は無くなった、寧ろホワイトローズがこそこそと隠れている怪しい人物を先に知らせてくれる為、こちらの方が有利かもしれない

『マスター、早速ですが、この先の曲がり角に潜んでいるか人物が居ます、ご注意を』

明日奈はホワイトローズの警告に頭の中で分かったと答えると黙って足音を立てないように曲がり角に銃を抜きつつ近付いて行く

そしてそっと覗くとそこに居たのは女性だった、この都市の警察からの情報によるとアシは男性なのでこの女性は関係ないだろう

『違いましたね』

(そうね、引き続きサーチお願いね)

『Yes』

明日奈はホワイトローズのサーチを頼りに路地裏を進む



明日奈が出来るだけ音を立てずそれでいて出来るだけ早歩きで路地裏を進んでいると何処からか女性の悲鳴が聞こえた、明日奈はもしかしてと思い小さな声でホワイトローズに悲鳴が聞こえた場所を聞く

「さっきの悲鳴何処から?」

『少々お待ちを・・・分かりました、案内します』

明日奈はホワイトローズの案内に従って路地裏を駆けた



明日奈が駆け付けると一人の女性が尻餅を付いて震えている、そのすぐ近くには酷い殺され方をした男性の遺体がある

「・・・酷い、あなた大丈夫?」

明日奈は男性の顔に持っていたハンカチをかけると尻餅を付いて震えている女性に近付き大丈夫か聞く

「はい、大丈夫です」

どうやら女性は大丈夫なようだ、明日奈はその手を引き立たせてやる

「なら、出来るだけ急いでここを離れて明るい場所に行きなさい、ここは危険よ」

「はい、ありがとう」

女性は明日奈にお礼を言うと早足でこの場所を離れて行った、明日奈は女性を見送ると駆け出す

『マスター犯人はまだそんなに離れて居りません!』

「分かった!」

明日奈はそう言うと全力で先程の男性を殺した犯人を追う

暫く全力で走っていると逃げている犯人らしき男に追い付いた、明日奈は近くに落ちていた鉄パイプを拾うと男の足元に向けて投げた

「グァ!」

鉄パイプは男の足に上手く引っかかり男は盛大に転んだ、明日奈は倒れた男の元に駆け寄る

「あなたの名前はアシね?」

明日奈は手錠をかける前に男の名前を確認する

「そうだ、テメェ警察の犬か?」

「えぇ、警察じゃ無いけどワールドセイバーよ、それに私は犬じゃ無くて狐よ」

明日奈はそう言いながら剣を抜く、まだ男は元気そうなので戦う必要がありそうだ

「へっ!ならワールドセイバーの狐さんよぉ!俺はここで捕まる訳には行かねぇんだ!死ね!」

男は剣を抜くと斬りかかってきた



明日奈は男の剣を余裕で受け止めると、そのまま得意な蹴りを男に当てようとするが男は剣を持っていない空いている左腕で明日奈の足を受け止めた

「うら!死ね!」

男は受け止めた明日奈の足を払うと斬り付けて来る、明日奈はそれを宙返りしながらかわす

「セェイ!」

そして宙返りから着地するとそのまま横振りに剣を振るう

「へっ!楽勝だぜ」

楽勝と言った男の顔が大きく歪む、何故歪んだのかと言うと明日奈の拳が腹に食い込んでいたからだ、明日奈は男の腹に食い込ませた左拳を大きく引くと、もう一度左拳で思いっきり男の顔をぶん殴った、殴られ吹っ飛んだ男は壁にぶち当たり気絶する

「・・・」

先程の余りにも酷い殺し方を見た明日奈はこの気絶した男にかなりの怒りを感じていた、なので思いっきりぶん殴ったのだ、明日奈は少し乱暴に男の手首に手錠をかけると男をワールドセイバーに送った

そしてこの後明日奈は先程の男性の元に戻り、この都市の警察に頼み、彼の遺体をちゃんと家族に送り届けるように言うと、地球支部に帰って行った

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