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金色の九尾  作者: ブレイブ
五章六部五つ目の鍵と九尾
251/335

七話砂漠の遺跡5

十四階

明日奈達が階段を登って来ると巨大な扉が目の前に現れた、どうやらここが最上階のようだ

「さて今回はどんな大物が出て来るのやら」

ギルダーツはそうボヤきながら扉に触れる

「開けるぞ?」

ギルダーツは振り返りつつ全員に開けるぞと言い、全員が頷いたのを見ると扉を開ける



ギルダーツが扉を少し押すと、扉はゴゴゴと音を立てながら自動で開いて行く、中は暗く何も見えない

「気を付けろ、この暗さだ何処から来るか分かんねぇぞ」

ギルダーツは仲間達に注意した瞬間壁に設置されていたらしいロウソクが火を灯し始めた、つい先程まで暗かったのに一気に明るくなったおかげで明日奈達の目が眩む

「クッソ、いきなり明るくなりやがって、一体なんだよ!」

ウィリアムはいきなり明るくなった事に文句を言う

「ウィリアム、文句は言ってられんぞ、見ろ」

ミランダはウィリアムに注意すると部屋の奥を指差す

「あれが今回の鍵の守り手らしい」

ミランダが指差した先、そこには巨大な鎌を持ち黒いフードを被った魔物が居る

「あれはグリム・リィーパーと呼ばれる魔物だね、しかし普通の個体は僕達人間と同じ位のサイズの筈なんだがかなり大きいね・・・」

響の言う通り、目の前の敵はグリム・リィーパーと呼ばれる魔物だがかなり大きい、恐らくグリム・リィーパーの上位種なのだろう

「それにグリム・リィーパーの鎌に当たらない方が良い、地獄に送られるかもしれないからね」

グリム・リィーパーは死の世界の案内人だ、斬られた者の魂が弱っている場合は地獄に送り、弱っていない者も連続で斬る事で魂を削り地獄に送る

「聞いたか?お前ら!あの鎌にだけは絶対に当たるなよ来るぞ!」

ギルダーツが仲間に注意し始めた所でグリム・リィーパーは地面の上を滑るように接近して来る、五人は敵が接近して来る前に広い部屋の中に散り散りになって武器を構える

「・・・オオオ!」

グリム・リィーパーがまず狙ったのは明日奈だ、不気味な声を上げながら鎌を振りかぶり振って来る、明日奈はそれを剣で受け流した後魔法銃で魔法弾を五発撃ち込む

「効くみたいだな」

ギルダーツは明日奈の魔法弾が当たり少し痛がっているグリム・リィーパーの様子を見て、明日奈と同じく魔法銃で魔法弾を鎌を持った腕に撃ち込む、腕を狙うのは鎌を振らせないようにするためだ

「お前ら今だ!ぶち込め!」

「おう!」

ギルダーツが鎌を持った腕に銃弾を撃ち込み続けているおかけでグリム・リィーパーは今は鎌を触れない、なので今は技を撃ち込む絶好のチャンスだ

ウィリアムがまず両手に持つ剣に炎を纏わせ斬り付ける

「ファイアーダブルファング!」

「ォオォ!」

炎の剣で斬り裂かれたグリム・リィーパーは悲痛な叫びを上げた、どうやら余り防御力は高く無いようである

「良いぞ、ウィリアム!ハイライトニングランス!」

ミランダは更に強力な雷撃を纏った槍をグリム・リィーパーに突き刺す、ハイライトニングランスはグリム・リィーパーに突き刺さると体の中に雷撃を流れ込み体の中にダメージを与えた

「オオオオ!」

流石に強力な技を二発を撃ち込まれたグリム・リィーパーは怒る、腕を無理矢理動かし銃弾の鎖を外すと先程まで自身の行動の妨害をしていたギルダーツに斬りかかる

「させないわよ!」

明日奈はギルダーツの前に立ち、剣を構えグリム・リィーパーの鎌からギルダーツを守るが、グリム・リィーパーはその巨大な見た目通り力がかなり強い、その為明日奈の体は少し浮く

「ウィリアム!」

「おう!」

ギルダーツを守る為に明日奈に出来てしまった隙はウィリアムが埋める、明日奈に迫っていた鎌をウィリアムは二本の剣交差させ受け止めた

受け止められた事でグリム・リィーパーの動きは止まり、隙が出来た

「ライトニングボム」

響はその隙を狙い魔法を放つ、当たれば爆発し電撃を撒き散らす電撃の爆弾をグリム・リィーパーに放った、それを見たウィリアムは飛び下がり避ける

「終わった?」

明日奈は剣を構えながら激しい電撃が巻き起こっている地点を眺める、やがて電撃は収まり、グリム・リィーパーは消滅したのだろうか?居ない


「嫌まだだ」

ギルダーツはそう言うと部屋を見渡す、するとグリム・リィーパーは響の後ろに現れた

「やっぱりな!響、後ろだ!」

「分かってる!」

響は真後ろに現れたグリム・リィーパーを振り返りながら剣を抜き斬り付けるが居ない、響の剣は空振りとなる

「明日奈上だ!」

「えっ?うん!」

今度は明日奈の真上に現れた、ミランダに上と言われた明日奈は魔法弾を照準も合わせずに撃つがまたグリム・リィーパーは消えた、弾は天井に当たっただけだ

グリム・リィーパーは再び明日奈の今度は真ん前に現れると鎌を振って来た、明日奈はそれを銃をしまいながら剣で受け流した後鎌左手で掴む

「これでどう?逃げれないでしょ?」

明日奈は鎌を掴んでおけば消えれないと考え鎌を掴んだが

「えっ!?」

グリム・リィーパーがスゥーと薄くなると掴んでいた鎌の感触も消えてしまった、どうやらどうやら一部を掴まれていても消える事が出来るようだ

「鎌を掴んでも無駄みたいだな」

「それに多分これは短距離転移だね」

グリム・リィーパーの普通の個体は転移を一回行うと魔力が切れ攻撃以外、何も出来なくなるが、上位種や変異種は連続で行う事が出来る、現在はその連続で行う事が出来る転移を活かして攻撃しているのだろう

「やっかいね・・・」

「確かに、だが私は有る程度は予想が付いたぞ?」

ミランダはそう言うと何も無い地点に槍を投げる、するとグリム・リィーパーが現れた、彼は飛んで来ていた槍を慌てて弾くとまた消える

「ミランダさん、何で分かったの?」

「転移すればどうしても魔力が少し漏れる、その位置を探れば」

ミランダは槍を拾いまた投げる、すると投げた位置にグリム・リィーパーが現れまた慌てて槍を弾いて消えた

「簡単に現れる位置が分かると言う事だ」

「そう言う事か、なら私にも出来るわね」

明日奈はそう言うと魔力を探る、すると左後方の方から魔力を感じたので魔法弾を放つ

「オオオ!?」

明日奈が撃った魔法弾はグリムのリィーパーに命中した、彼は連続で予測されそして今度は攻撃が当たった事に戸惑っているようである

「何処に現れるのか現れるのか分かればもう怖くねぇな!」

ウィリアムはまた消えたグリム・リィーパーの位置を魔力を探る事で予測すると、現れるであろう場所に走って行く

「ほら来た、オラ!」

ウィリアムは全力の斬撃をグリム・リィーパーにぶち込んだ、グリム・リィーパーはギリギリで柄でガードしたのち転移は無駄と判断したのだろう今度は赤い斬撃をウィリアムに飛ばして来た

「へっ無駄・・・」

ウィリアムは無駄だぜと言おうとしたがギリギリで体を逸らし赤い斬撃を避けた

「あっぶねー、皆気を付けろよ、この斬撃刃を透けて来やがる」

「見てた、あいつあんな事も出来るんだね」

グリム・リィーパーは今度は連続で刃を透けて通る斬撃を放って来る、明日奈達は避ける

「当たらないと意味がねぇぞ!」

ギルダーツは避けながら貫通性の弾を撃ち込む、弾は命中すると貫通し、グリム・リィーパーは恐ろしい声で呻く

「よし、終わらせるぞ!」

ミランダはそう言うとまず一番に突っ込んで行く、響は魔力を貯めて魔法を撃つ準備をしウィリアムと明日奈はミランダの後ろに続く

「ハイライトニングランス!」

ミランダは槍に電撃を纏わせると今度は突き刺すのでは無く先の刃で斬り裂いた、斬り裂かれたグリム・リィーパーはすぐにミランダに視線距離の透ける斬撃を放つがミランダはそのまま浮いているグリム・リィーパーの下を走り抜ける事でかわした

「プロミネンスボム!」

響は燃え盛る火の爆弾を撃つ、プロミネンスボムは敵に命中するとその周囲を暫くの間火の海に変える

「オオオオオ!」

グリム・リィーパーは余りの火の勢いに堪らず火から逃げ出した、だがそこはギルダーツの目の前だった

「喰らえ!」

ギルダーツは撃つと弾けて無数の弾となりそして貫通性を持たせた魔法弾を弾が切れるまで撃ち込んだ、弾は外れた物も有るが命中し、グリム・リィーパーは大きく怯んだ

「行くぜ!ファイアーブレイド、アイスブレイド!」

ウィリアムは大きく怯んだグリム・リィーパーに火と氷の斬撃を放つ、片方の斬撃は鎌にガードされたがもう片方の氷の斬撃は命中し、グリム・リィーパーの体を傷付けるのと共に凍らせた

「これでトドメよ!ライトニングソード!」

明日奈はまずライトニングソードで斬り付ける

「ホーリーブレイド!」

グリム・リィーパーはまだ反撃をして来る、明日奈はそれを体を回転させてかわすと強力な光を剣に纏わせそしてグリムのリィーパーに突き刺した

「オオオオオオ!」

グリム・リィーパーは恐ろしい叫び声を上げながら明日奈をどうにか下がらせようとするが

「ハァァァァァ!」

明日奈はグリム・リィーパーに突き刺した剣を横に動かして行く、そして彼を真っ二つに斬り裂いた

「オオォ・・・」

グリム・リィーパーは最後に力なく声を上げた後生き耐えた

「勝ったね」

「おう」

グリム・リィーパーを倒すと、奥の鍵が安置されているのであろう扉が開き、明日奈達は鍵を取りに向かった




鍵の間

明日奈達は鍵の間に来ると、真ん中の台座に安置されている鍵の箱を手に取り中身を確認する

「ちゃんとある?」

「ある、帰るぞ」

鍵を回収したチーム29の面々は地球支部に帰って行った


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