三話砂漠の遺跡1
五つ目の鍵の遺跡は砂漠の中にある遺跡だ、サンサンと太陽の光が地面を焼く砂漠の中心部にあり、この遺跡の周辺の気候は昼は暑く夜は凍える程寒くなる、なので挑戦者は暑さにも寒さにも対応出来る服で挑戦すべきだろう
チーム29
レビルは二つ目の遺跡の時と同じく、全ての支部に攻略指令を出した今回も攻略したチームに特別ボーナスが出る
現在様々な支部のチームが遺跡の攻略に乗り出しているが、罠や魔物に阻まれ中々攻略は進んでいない
「さて我々チーム29もそろそろ遺跡の攻略に参加する、異論は無いな?」
「無いぜ」
ワトソンの問いにギルダーツが答える
「よし、今回も我々が特別ボーナスを貰うぞ!」
「おう!」
チーム29は五つ目の鍵の遺跡の攻略に挑戦する
五つ目の鍵の遺跡前
明日奈達は遺跡の前まで来た、遺跡は外から見た感じでは三十階位ある巨大な建物で恐らくその最上階に鍵の守護者がおり鍵が有るのだろう
明日奈はこの遺跡に来る前にレビィに事情を話し納得させ、神狐にレビィを預けて来た、レビィはまだ遺跡に挑戦出来る程の実力は無いのだ
「暑いね」
明日奈は風通しの良い中袖の服を着ている、中袖の服のおかけで肌が焼かれるジリジリとした感覚に合わずに済んでいるが、暑い物は暑い、既にかなり汗をかいてしまっている
「確かにな、俺達は日焼けしにここに来たわけじゃ無いしさっさと中に入るぞ」
ギルダーツはそう言うと遺跡の入り口に向けて歩いて行く、他の四人はそれに続いて太陽の光から逃げるように遺跡の中に入った
五つ目の鍵の遺跡一階
だが遺跡の中に入ると今度は蒸し蒸しとした暑さが襲って来る、外に居る時よりも発汗量が増えた気がする
この一階は広い広場になっており二階に続く階段が有るだけで魔物は居ない
「これは辛いね」
響はタオルで顔の汗を拭きながらこう言う
「さっさと上まで登って鍵取って帰ろうぜ・・・これはヤバイって」
ウィリアムもこの暑さは堪えるようだ
「あぁこんなに暑いと水の心配も有るしな」
ミランダの言う通り暑ければ暑い程水を飲む量は増える、この暑さで水が切れれば地獄である
「んじゃ出来るだけ早く攻略すっぞ」
「うん」
一行は何時もより早足で二階に向かった
二階
遺跡の二階、一階とは違い早速三つの別れ道がある、恐らく一つか正解で間違った道を進むと罠が有るのだろう
「ここは他のチームの話によると右に進むんだよね?」
「うん、左に進むと落とし穴、真ん中に進んだ先は三階の階段に辿り着く事が出来るけど走って駆け抜けないと色々な罠に襲われるらしいよ」
正解の右の通路も他に比べればマシだが、魔物が大量に出る、言ってしまえばいきなりどの道もハズレである
「それじゃさっさと行こうぜ、暑い」
ウィリアムはそう言うとズンズンと右の通路を進んで行き、出て来た魔物は彼が仕留めている、ゴブリンが登場すると殴って倒し、サーベルタイガーが出ると剣を抜き一撃で倒す
「あぁウゼェ!出てくんな!」
狼族は暑さに余り強く無い、なので彼はチームの中で今一番イライラしているのだ
「ありゃ好きにさせた方が良いな」
「そうだな」
ギルダーツとミランダはそう言うとこの遺跡ではウィリアムは好きにさせておく方針で行くことに頷き合った
「オラ!」
またウィリアムが魔物を薙ぎ払った
三階
ウィリアムが薙ぎ払い続けたおかけで意外と早く三階に登ることが出来た
三階、目の前には一階と同じく広い部屋が広がっており奥には壁に塞がれた階段があり、その脇には模様が掘ってある回転式の柱がある
壁を開けるには三つある柱の模様を合わせてこの階に入る度に変わる正解を探し出す必要がある、間違いだと魔物が出たり罠が発動する
一行が入ると後ろの階段も壁もせり上がって来て塞がれ仕掛けをクリアしないと出る事も進む事も出来ないようだ
「模様は鷲、鮫?、狼だね」
「取り敢えず最初の状態で開くか、為してみましょう」
明日奈はそう言うとレバーを引く、すると魔物が現れる
「流石に違ったな」
「だね」
明日奈は自分が犯した失敗なので自分で魔物達を倒すと、仲間達の元に戻る
「次は狼、鮫、鷲で行ってみようぜ」
ウィリアムはそう言うと、柱を狼、鮫、鷲にしレバーを引く、するとウィリアムの足元に魔法陣が発生しウィリアムが慌てて避けた瞬間爆発する、そして三分間の間ウィリアムの足元に様々な効果の魔法陣が発生し続け、彼は逃げ続けた
「次は僕がやるよ、鮫、鮫、狼にしてみる」
響はそう言うと鮫、鮫、狼と柱をセットしレバーを引く、その後ウィリアムと同じ状況になっている彼がいた
十五分後
その後も様々な罠が発動し魔物が出現した、その度逃げたり戦ったりし、後の話ではこのフロアが一番疲れたと全員が言ったそうだ
「さてこれで最後にしようぜ」
ギルダーツはそう言うと、狼、狼、狼と柱をセットするとレバーを引く、すると四階の階段に続く階段が下がって行く
「やっと終わったね・・・」
明日奈の疲れた声が三階のフロアに響き、一行は四階に登った
 




