十二話二つ目の鍵の遺跡3
明日奈の自宅玄関
朝、朝食を食べ寝巻きから服を着替えた明日奈は茶色いブーツを履くと立ち上がる、明日奈の服装は、上は赤チェックのブラウス、下は黒いスカートにスパッツを履いている
「さて、行こっかレビィ」
「うん!」
今回のコロシアム攻略にはレビィは参加はしないがついて行く、コロシアムには観客席がある為、レビィはそこで戦闘が終わるまで明日奈達の戦いを見守る予定だ、そしてレビィの服装は、上はクリーム色のパーカーに下は赤いチェックの入ったスカートにタイツを履いて茶色いブーツを履いている
二人は手を繋ぐと、明日奈が転移を使い第二の鍵の遺跡に向かった
第三十六世界、第二の鍵の遺跡前広場
この第二の鍵の遺跡前広場はかなりの数のワールドセイバーのエージェントをターゲットにした露店が様々な世界から集まった人々が様々なアイテムや食べ物を売っている
「あぁ美味しそう・・・」
明日奈は良い匂いに釣られて唐揚げ屋の方にフラフラと歩いて行く
「お姉ちゃん!駄目だよ!もう集合時間だよ!」
レビィはそんな明日奈の腰のバックパックを掴むと、その力の強さを活かし引きずる
「えぇー・・・お願いだよぉレビィあれだけだって、あの唐揚げだけで良いんだよぉ・・・」
「だーめ!」
レビィはそんな食いしん坊な明日奈を引きずりながら明日奈から聞いていた集合地点まで連れて行った、明日奈はあぁ唐揚げ・・・と言っていたそうな
集合場所
「でっ?何で明日奈はレビィに引きずられてんるんだ?」
ギルダーツは明日奈を引きずってここまで来たレビィに質問する
「うーん・・・食いしん坊お姉ちゃんで分かる?」
「あぁ大体な」
ギルダーツも明日奈が食いしん坊なのを知っているしあの露店を見ていたのですぐに納得する
「さて明日奈が引きずられていた理由も分かったし、コロシアムに挑戦すっか」
「おう!」
コロシアム攻略を楽しみにしていたらしいウィリアムが最初に返事をする
「良い返事だウィリアム、行くぞ」
一行は遺跡の入り口に向かって行った
コロシアム
この遺跡は確かに短い通路が有るだけで二分も歩けば出口の光が見えて来る、そして外に出ると巨大なコロシアムが見える
「それにしてもギル、なんでこんな大きな建造物が今まで見つからなかったの?」
唐揚げショックから復活した明日奈がこの巨大なコロシアムが見つからなかった理由を聞く
「どうやらこの周辺は強力な幻影魔法がかけられていたみたいでな、さっきのあの通路有ったろ?あれを通らないとこのコロシアムは見えないし触る事も出来ないと言う仕組みになっていたそうだ」
しかも通路の入り口は草で覆われていた為、周辺住民ですら入り口がここに有るのを知らなかった
「ふーん」
明日奈は面白い仕組みだなと思った
「付いたね」
響はそう言うなり巨大なコロシアムは見上げる
「大きいな、私の全力のジャンプでどの位まで届くだろうか?」
「あのミランダさん?」
そう言うミランダをウィリアムが止めようとするが遅かった、ミランダはしゃがむと足にグッと力を入れ飛ぶ
「お姉ちゃん、ミランダさん凄いね」
「そうね・・・」
ミランダはこのビル二十階分は有りそうなコロシアムの七階分位までは飛び上がると落ちてきた、そしてストンと軽く着地する
「ふむ・・・あの程度か、もっと鍛錬が必要だな」
ミランダはそう悔しそうに言う
「いや、充分ッスよ・・・」
「確かに充分だ、ほら遊んで無いで入るぞ」
ギルダーツが中に入ろうと促す
「あぁすまない、行こう」
そして一行はコロシアム内部に入る、内部はそれなりに綺麗である、ここにも広い通路の左右に露店があり明日奈はまたフラフラと行きそうになったがレビィに睨まれたので辞める、そしてその奥には戦いを繰り広げる広場の入り口があり、その脇には観客席に登る階段がある
「レビィ、あそこから観客席に行けるみたいね、一人で大丈夫?」
明日奈は本心としてはレビィを一人にはしたく無いので一人で大丈夫かと聞く
「大丈夫」
レビィは胸を張って大丈夫だと言う
「そう、なら終わるまで観客席で待っててね?迎えに行くから」
「うん、待ってる、頑張ってね?お姉ちゃん」
「えぇ」
レビィは手を振ると観客席に続く階段を登って行った
「さて準備は良いか?」
手を振りながら階段を登っていくレビィを見送ったギルダーツはチームメンバーに準備は出来ているか聞く
「うん」
「勿論だぜ」
「問題ない」
「大丈夫だよ」
上から明日奈、ウィリアム、ミランダ、響である、全員準備出来ているようだ
「よし、俺も大丈夫だ、行くぞ!」
チーム29の面々は広場に続く入り口を潜った
広場
入り口から広場に入ると、後ろの扉が閉じられていく、この扉は降参するまで開く事は無い
「おやぁ?新しい挑戦者かなぁ?」
完全に扉が閉じられるとピエロが現れる
「そうだ」
ギルダーツが答える
「ヒュー新しい挑戦者だぜー!」
ピエロはそう言うと飛び回りはしゃぎ回ると急に止まり話し始める
「それじゃー、十回、頑張って勝ち上がってくれよぉ?」
ピエロはそう言うと指を鳴らす、すると一回戦目の相手が現れる
「ヒュー、しあーい・・・」
ピエロは溜める
「開始だぜぇぇぇぇ!」
二つ目の鍵を手に入れる為の試合が始まった




